第8話とある日記のような話

デイケアに通い出して、そろそろ二カ月が経つ頃合いにデイケアカーにて公園へと高鳴りを走らせた。

隣には友人Kが居て、kと何気ない話をしつつ、外を見て大きな花壇へホースの水が盛大に蒔かれおおっうと思わず声を漏らし、kが

ふと外を見ていた。


程なくして車は公園につき、皆が蟻が巣から湧き出すかのように車から降りた。

吾はまず、公園が高台にあることに驚いた。

その高台ならではの浮遊感がまるで飛行機にでも乗ってるようなそんな曖昧な感覚。

kとしばらく坂を登ることになり、景色をゆっくり眺めるとテニスコートや小さな野球場、そして山羊が飼われていることに話のリズムが弾んだ。

kはたまにデイで来るそうだが、実に楽しそうで。吾も心から嬉しく感じ、子供が遊園地に来ている気分が吾に憑依していた。

「上へ行こう」

kの言葉に従い、上を目指す。

程なくそこには最初に見かけた遊具があり、

もう一周したのだと気付く。

そこでkと一緒に大きな滑り台に乗り、あまりの急降下に共に笑い驚きが隠せなかった。

帰りにkのあっという間だったねという声がする。

その後にkと陶芸もしたのだが、最初の体験には叶うはずは無かった。

けれども、吾はそれが決して悪いとは思わない。

なぞならばそれは吾自身が満足していると感じているからであった。


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