第5話さよなら

鋼鉄な朝。残忍な囀り。

私が人形だと気づいたのはいつだっただろう。

常に私は血の涙を流し、言葉を発さない。

廃校になった女子高の制服は今や土くれその物。その淫らな背中から鉄パイプが生えている。その鉄パイプをぐさりと抜き出して私を痛めつけた女子共に━━━━━

私は知っている。

いくら鉄パイプを抜こうが抜かないが

私はこの世には帰らない。

私は孤独に落ちてゆくのだろう。

さよなら、私。

みんなを道連れにして━━━━━━━

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