07.心の穴



悠真と再会してから

2年が経っていた。


私は大学3年生になった。


悠真とはあれ以来、会ってはいない。

連絡を取り合うことも減り

今は誕生日に連絡をする程度になった。



私は2年前に別れた彼氏に言われた一言が

トラウマになり、未だに彼氏は出来ていない。


好きな人はいるものの、

元彼に言われた事をまた言われると思うと

心が迷っていた。



2年前、


彼の家に行った時のこと。


部屋に入るなりベッドに連れていかれ

押し倒され、キスをされた。


私は、心の準備が出来ていなくて

拒んでいたのだが、

彼から見ると、性欲をそそられる反応

だったようで、


どんどんキスは激しくなり

服の中に手を入れられ胸を激しく揉まれ、

彼の手が下の方へと滑ってきた時、


私は、"いや!!"っと声を荒らげた。


すると彼は、


"お前はすぐヤらせてくれるって

噂聞いたから付き合ったのに

全然ヤらせてくんねぇじゃん

そういうプレーが好きなんだろ?"


と言い、彼は行為をやめる事無く

嫌がる私の服を破り

胸に顔を埋めてきた。


"デカいって噂は本当だな"


そう言って彼はまた手を下へ滑らせ

"下の方は正直だな

敏感な陽ちゃん"


そう聞こえたと思ったら彼の手が

私の中へ入ってきた。

本当に気持ちが悪いと思った。


彼が自分のものを入れようとした時

私は叫んだ


"悠真…助けて"

と、叫んでいた。


彼氏は行為をやめ、驚いた表情で

"悠真?誰だよ

俺、二股かけられてんのかよ

お前ホントにヤリマンなんだな。

性病移る前に本性表されてよかった"


そう言って彼は、

自分の服を貸してくれた


"返さなくていいから捨てて

終わりにしよう

まぁ、こんなんだと分かるよな"



これが私の元彼との別れた話だった。



偶然にも、

悠真は私との関係で

私は悠真との関係で

お互い相手と別れていた…




悠真との行為は、拒否しなかった

何故か受けいれていた。


元彼と違って、優しく、丁寧で

美しく、快感に襲われたものだった。


ここから私の負の連鎖が始まった。

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