06.気の迷い



朝日が差し込むホテルで目が覚めた。


私の横には、

スポーツで程よく筋肉のついた

背の高い、イケメンな男が寝ている。


"寝顔可愛いな、悠真"


そう、私は昨晩

悠真とココに来た。


2人共に失恋したばかりで

きっと心が迷っていたんだと思う

そう、言い聞かせた。


"んん?おはよう"

悠真は起きるなり、私を抱きしめた。


"陽が横にいる。夢じゃなくて良かった"

そう呟いた。



ホテルを出た私と悠真には

温度差が生まれていた。


昨日の事を無かったかのように

いつも通りの悠真。

それとは正反対に

昨日の事を忘れようとして

上の空な私。


悠真もきっと私の異変に気づいていた筈だ。


悠真が東京へ帰る間際、

"昨日言ったこと本気だから"

と話してきた

私は咄嗟に、

"きっと今の悠真は気の迷いがあるから

明日になったら気持ち変わるよ

私も昨日の事は忘れるから"


お互い失恋から立ち直ろうと約束をし

2年ぶりの再会が終わった。



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