第62話【買い物】

スーパーに着きカートにカゴを乗っけて中に入る。


「にんじん入れてください〜い」


「了解です」


俺がカエデからきたメールを見ながら指示を出し、沙耶が俺が押してるカートのガゴの中に入れる。


「さて、沙耶さん。

今までの食材で何を作るか当ててください」


今カゴに入ってる食材は、玉ねぎ、にんじん、しめじ、鶏もも肉、ローリエだ。


「そんなのわかるよ〜。

私、普段から料理してるんだよ?」


「ほぉー凄い自信だね。

それではどーぞ!」


「チキンカレー!」


「正解!」


「あたぼーよ!」


その返し古くない?

まあいいけど。


「じゃあ、残りも買ってさっさと帰りますか」


「はーい」


料理名がわかった沙耶は俺の指示を聞かずにどんどんカゴに食材を入れていく。




買い物が終わりスーパーの袋を持って帰路につく。


「あら、こんにちは」


「「こんにちは」」


家の近くで子供の頃よくお世話になった近所のおばちゃんに声をかけられる。


「カイトちゃん、彼女が出来たの!?

おめでとう!」


沙耶を見たおばちゃんはもうテンションマックスだ。


「はじめまして、松本 沙耶です。

まだ付き合ってはいませんが、これから付き合う予定なのでこれからよろしくお願いします」


沙耶が丁寧に頭を下げ近所のおばちゃんに言う。


「ご丁寧にどうも。

こちらこそカイトちゃんをお願いね。

ちょっとひねくれた部分もあるけど根はいい子だから」


「はい、わかっています。

頑張りますね」


なんか恥ずかしいな。

さっさとここを脱出したい。


「カイトちゃん。

いい子じゃない。

早く捕まえないと他の子に取られちゃうわよ。

もっとしっかりしなさい」


「わかってるよ。

荷物も持ってるしそろそろ行くわ。

じゃあ、また」


「はい、バイバイ。

ちゃんと付き合い始めたら報告するのよ」


「はいはい」


「では、失礼します」


俺達はおばちゃんと別れ、自宅へ向かう。


「いい人でしたね」


「昔からお世話になってるし、いい人ではあるんだけど口が軽くてね。

多分明日になったらここらの近所一帯の人達が俺達のこと知ってると思うぞ」


「え!

そんなにですか!?」


「ああ、そんなにだ。

いいことだったらいいんだが悪いこととか今回みたいに恥ずかしいことはほんとに勘弁して欲しいよ」


「はははっ、それには同感ですね」


「で、快人くんはいつ私の告白を受けてけれるんですか?」


「え?」


不意の言葉に変な声が出てしまった。


「冗談ですよ。

ちゃんと最大後四週間は待ちます」


沙耶がイタズラ笑顔を浮かべながら歩いていく。


その笑顔を見て俺は出来るだけ早く覚悟を決めて返事をしようと改めて思った。

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