第48話【言いずらいよね】
自宅につき、夕食やお風呂などを済ませ自室のベッドの上に寝転がる。
「あー本当に美陽さんの言った通りだったな」
昨日の松本家でジン、タツ、奈緒と遊びに行くと言った時の美陽さんが沙耶に言った言葉を思い出す。
「甘いわ!
甘いわよ沙耶!
沙耶がアピールしだしたことによって自分の恋心に気づいたかもしてないじゃない!」
本当に凄いよな。
ピンポイントで当ててくるなんて未来予知とか出来るのかな?
「はぁ〜、どうすっかなー。
奈緒のこともだが、沙耶のこともこれまで以上に真剣に考えないといけなくなったな」
なんかまた俺に圧をかける人が増えたような気がする。
「それよりも明日絶対に沙耶に今日のこと聞かれるよなぁー。
やだなぁー。
何をどこまで言ったらいいんだろう?」
俺はベットの上で頭を抱えて考える。
「そもそも奈緒はどこまで言っていいと思ってるんだろう?
俺だけの問題じゃないし、奈緒にも聞いた方がいいよな。
だけど聞きづらいなぁ〜。
あ、そうだ!
ジンに相談してみよう!」
帰り道でジンが相談に乗ってくれるって言っていたのを思い出し机の上に置いていた携帯を手に取りジンに連絡する。
〈はいはい、どうした?〉
電話をかけるとすぐにジンが出た。
〈夜遅くに悪いな。
早速で悪いんだが相談に乗ってくれ〉
〈本当に早いな。
どうしたんだ?〉
〈実はな、沙耶が俺と奈緒の関係を疑っててな、明日絶対に今日のことを聞かれると思うんだわ。
どうしたらいい?
俺だけの問題じゃないから奈緒にも聞いた方がいいかな?〉
〈そうだな、言いづらいって言うのはわかるが、誤魔化すにしても本当のことを言うにしても奈緒にはどっちにするか相談しとかないと話しが食い違った時困るぞ〉
〈やっぱそうだよな〜〉
〈渋ってないでちゃんとかけろよ〉
〈わ、わかってるよ。
わかってるけど〉
〈お前、これからも奈緒と友達なんだろ?
ここで渋っててこれからも友達だって胸張って言えんのか?〉
〈そ、そうだよな。
ごめん。
俺が間違ってた。
ちゃんとかけるよ〉
〈おう。
色々大変だとは思うが、頑張れよ〉
〈ああ、頑張るよ。
また明日学校な〉
ジンとの電話を切り、一度大きく深呼吸して奈緒に電話をかける。
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