第15話【自宅】
「ただいまぁ〜」
「ただいま」
「お邪魔しま〜す」
家に着き、三人がリビングに入っていく。
「うぁ〜」
俺は、そのままソファーにダイブした。
「ちょっと、お兄ちゃん!
お客様が来てるんだよ!
そんなだらしないことしない!」
「んー」
俺は、気の抜けた返事をする。
「私の事は気にしなくていいよー。
普段通り寛いでて」
「おう!」
「も〜お兄ちゃんは。
今から私の部屋で沙耶さんとお話しするから絶対に入ったり聞き耳立てたりしないでね」
「ん?
フリか?
やるなよ!絶対にやるなよ!
ってやつ?」
「いや、そういうのいいから。
あと、ちゃんと着替えておいてよ」
「はいはい」
「はいは一回!」
俺が適当に返事をするとカエデがそう言って来たので少しふざけて返すことにする。
「イエス、マム!」
「よろしい」
「え!?
よろしいの!?」
俺とカエデの変な会話に松本さんがツッコミを入れてくれる。
うん、ボケ倒すのもいいけど、ツッコミがいるってのも楽しいな。
「じゃあ、沙耶さん、二階の私の部屋に行ってて貰っていいですか?
部屋の扉にカエデって看板が掛けてあるんですぐわかると思います。
私は、飲み物とかを用意していきますね」
「は〜い」
「お兄ちゃんもいつまでもゴロゴロしてないで、自分の部屋に戻ってきがえてください。」
「は〜い」
俺と松本さんは二回に上がる。
「松本さん、あそこがカエデの部屋だから」
そう言って、カエデの部屋を指さす。
「うん、ありがとう。
カエデちゃんとの話が終わったら快人くんの部屋に行くね」
「え?なんで?」
「聞きたいことあるって言ってたじゃん」
「あ、そうだったね。
掃除ながら待ってるよ」
やばい、掃除しなければ!
そう思い、急いで自分の部屋に入る。
「やばいぞ!
結構散らかってるじゃないか!」
松本さんとカエデの話がどれぐらいの時間で終わるか検討がつかないため、出来るだけ迅速に対応しなければならない。
隣のカエデの部屋でどんな会話が行われているかは気になるがそれどころではない。
これからの松本さんとの接し方に関わる大きな問題がそこにあるからだ!
「最優先は、エロ本を隠すことだな。
これさえ見つからなければ、後は多少汚くてもなんとかなる!」
そうして、俺の部屋にあるエロ本をかき集め押し入れの奥に入れその上から服やらダンボールやらでカモフラージュしていった。
それから、換気をして部屋の掃除を始めた。
それから三十分ぐらいで掃除が終わり、部屋でゴロゴロしているとコンコンと部屋にノックの音が響いた。
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