第10話 奪還
あれから、何日経ったんだろう。
隼達に会った日から1日が長く感じる。
早く助けて欲しくて…
あれ以来、城路翼ときたら半ば校長に力づくで掛け合い卒業した事にし、私はケータイを取り上げられ真っ白な壁でベッドしかない部屋に気付いたら城路翼に監禁されている。
そして、1日1日と経ち…
入籍する前日(金曜日)に、翼が部屋に入って来た。
城路翼「やあ、和美。ゆっくり寝れたー?明日だねー?僕たち入籍するんだ。邪魔者が来ないように護衛をつけるからね。」
和美『明日か…護衛って何?護衛とか翼の家系的に居なかった筈…』
城路翼「あー言ってなかったっけ⁇僕ね獏流って言う族の総長してるんだ。そして敵対しているのは、今僕の邪魔をしてくる破壊っていう族だ。」
和美『えっ、知らなかった。てかその邪魔してくるって、もしかして…隼達の事を言ってるの?』
城路翼「まあね。アイツらが邪魔するのなら僕は奴等を倒す。」
と話していると、翼のケータイが鳴った。
🎵チロリンチロリンチロリンチロリン♬
城路翼「もしもし、勝也どした?」
勝也〈あいつら、ここ何日か倉庫によく集合している。もしかすると、お前の大事な人を奪う気なのかもしれない。気を付けろ〉
城路翼「わかった。あと、勝也すまないが明日護衛を頼む。2,3人くらい連れて来てくれ。」
勝也〈わかった。伝えておくよ。じゃあ、また明日の朝連絡入れるわ!〉
城路翼「わかった。」
🎶プープープー🎶
和美「誰からだったの?隼達の話をしていたの?」
城路翼「誰からかは秘密だょ!僕達の邪魔をしに来る奴らは懲らしめないとね!」
和美「お願い!隼達を傷つけないで!」
城路翼「君は、本当にアイツが好きみたいだね。ククッ、余計にぶっ倒してやりたくなったよ。ねぇ、和美!?賭けをしようか?」
和美「賭け?って?」
城路翼「賭けは賭けだよ。愛をかけて賭けをしよう。僕がもしアイツに負けたら、潔くここを立ち去り和美を忘れる。だが、もし僕が勝てばアイツの事を忘れて僕の事を受け入れる。これが聞けないなら今からアイツらをぶっ飛ばす。」
和美「わかったゎ、賭けよーぢゃないの。私は隼達が勝つと願い賭けるわ!!」
城路翼「ククッ楽しみだ!」
助けに来てくれるよね?隼…会いたいょ。
ーそして土曜日ー
迎えたくない朝、部屋の扉が勢いよく開いたと思ったら翼が立っていた。
城路翼「おはよう、和美。今日はいい天気だねー僕らの入籍をお祝いするかの様な天気だ。まだ護衛は来ないから、その間に、これを渡そうと思ってね。」
その差し出した手の中には見慣れない小さな箱があり、箱の中で綺麗なダイヤが皮肉にも輝いていた。
城路翼「和美みたいに綺麗でしょ?ほら、手出して?嵌めてあげるから」
私は渋々左手を差し出した。
城路翼「あー!ピッタリだー!やっぱりねー!和美に似合うと思って買って正解だったよー!」
和美「まだ…嵌めたくない。」
城条翼「何で?もう今日なんだよ!どーせ嵌めるんだから、先に嵌めておこーよ!」
和美「か、け…」
城路翼「え、?なんだって?」
和美「賭けはまだ終わってない!」
城路翼「わかったょ、なら今日の入籍終了まで待っておくよ。」
早く来てよ…
🎶prrrrr prrrr🎶
城路翼「なんだ!勝也」
勝也「あー、もう家前なんだけど、タイミング悪かったかなー?」
城路翼「いや、大丈夫だ。今から向かう。」
勝也「あー、待ってるよ」
プチップープープープー
城路翼「勝也の奴着いたみたいだよ、さあ和美一緒に行こう!婚姻届を書いて出してもう僕らは一緒だ、【ドスッ!!⠀】」
翼が何か言いかけたと思うと横にくの字で翼が飛んで行った。
和美「え…!うそ。」
私の目の前に居るのはずっと見たくて助けて欲しいと思ってた人。
隼「ごめん。もう少し早く助けに行くつもりだったけど、手こずった。助けに来たぞ、帰ろう和美!」
その瞬間、私はとても嬉しく張り詰めてた糸が切れたかの様に泣いていた。
椿・颯「ちょっと、隼早いよー!てか、何で和美ちゃん泣いてんのー?あ、隼もしかして泣かせた?いや、このクズの野郎が何かしたのかな?」
和美「城路翼のせいじゃないよ、皆が来てくれたのが嬉しくて…。ありがとう。」
椿・颯「いいーえー、そしたら帰ろっか!」
和美「うん。」
隼「お前、スマホはどうした?」
和美「あ!スマホ翼に取り上げれてたんだった。」
隼「まあいい。俺様専用のスマホを買ってやる。」と小声で聞こえた。
和美「え?隼なんか言った?」
隼「いや何もねーよ。行くぞ~‼︎」
椿・颯「なーに照れてるの?隼ww」
隼「もうお前ら罰として何か奢れよ!」
私は考え事していると隼にぶつかった。
和美「痛ッ~‼︎」
隼「お前は、何を考えているんだ?」
和美「何で私がここにいることがわかったの?だって、城路翼スマホを取り上げられていたのに。」
そう言うと3人の動きが止まって、まるで時が止まったみたいだった。
隼「俺達が何者かはわかるか?」
和美「なんかの族に入っているんでしょ?」
隼「ククッ、俺は破壊って言う族の総長をしている。そして、椿と楓は幹部だ。」
和美「そーなんだ」
隼「和美が組長の娘だと言うことも調べてさせて貰った。それを知った上で言う。今から言うことは一度しか言わないからよく聞いとけ。俺は和美の事が好きだ。俺と付き合ってくれ。」
和美「隼、私もこの時間で隼の大切さや会いたいと言う気持ちが分かったわ。隼、私の答えはYESよ‼︎」
椿・楓「ひゅーひゅー‼︎お二人さん幸せだね〜俺達も彼女欲しいなー」
隼「よし、帰ろう。和美!」
和美「うん、椿と楓も助けに来てくれてありがとう!帰ろう。」と、私は2人に笑い掛けた。
椿・楓「今のはアウトだよー」って言う小声で言っていたのは私には聞こえなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます