第4話 『何なんだ此れは~~!!』

<翔>


『息ができねえ~』

ソレに・・・


重い・・・


俺は死んだのか?

何処か解らない所に来たと思った瞬間に死亡なんて止めてくれ!!

それにしては・・


ん?


でも?


何なんだ?


ふわふわした柔らかくて気持良い物に俺は包まれてる感じなんだが・・・

俺はそう思い・・

ギュッと閉じていた目を恐る恐るゆっくりと・・


『開ける』


だってよ!!

予想通り・・俺は死んでて、目を開けた途端に


『神殿に居た』



なんてラノベの転生状態だったら正直俺はやってく自信?

ってか恐怖でしかない!!

後・・

少しで・・


紗菜にしていた一年間の毎日の告白が終わるんだ!!

タダ・・

『紗菜はどういう気持ちであの告白をそのまましろと言ったのか俺には解んねえ』

俺は紗菜の挑発に乗って

『付き合って下さい』

って言おうとして、超~緊張しちまったせいで

『さ・・・さな・・さん・・・けっこんしてください!!』

って言ってしまったんだ!!

言い直そうとしたけど・・

『紗菜はその言葉を1年間言えという』


俺には、紗菜の考えてる事が全く読めねえ!!

タダ・・

1年間毎日それを言えば

『考えてあげる』


って紗菜は言った!!

だから!!

『俺は死ぬわけにはいかないんだ!!』


そう思い目を開いた瞬間!!

『俺の目の前に紗菜の顔が!!』

おい!!

これどういう状況なんだ!!


なんで俺の上に紗菜が乗っかってんだ??

俺は俺の上に倒れている紗菜の体を起こそうと紗菜の体に手をやると


『やわらけえぇ~~~』


おい!!

此れって!!


まさか?????

俺はゆっくりと手を動かすと・・


『くにゅっ』


っと指がめり込んでゆく

『これって紗菜の・・胸・・??』


そう思いゆっくりと俺の掴んでいる物に視線を移すと・・

俺の手は、がっしりと紗菜の胸を鷲掴みにしていた俺!!


『俺どうすんだ~~~~!!』


此れって

『痴漢確定ジャン!!』


この手を離すべきか・・離さざるべきか・・



って~~


そんな事で悩んでる時間は無い!!

『気付かれない内に手を放すんだ翔!!」

俺は自分の弱い気持を怒鳴りつける!!


俺は脳内に紗菜のたわわに実った胸の感触を焼き付けてからゆっくりと手を離した


紗菜が起きてなくて良かったぜ!!

真上を見るとやはり来た時と同じ原生林が俺達の上空を覆いその隙間から除く太陽が


俺達の真上に来ていてその眩しさに目を細めてしまう。


しかし・・

来た時よりも少し明るい?

そう思って明るくなっている俺達の右横を見た瞬間


「うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


俺は思わず悲鳴を上げていた。


「う~~ん折角人が良い気持で寝てたのに何なのよ」


って紗菜が眠そうな目を擦りながら目を開けた瞬間俺とキスできそうなまで近づいていた紗菜は


「ひっ」


っと短い悲鳴を上げ、一瞬で俺の上から飛び退いた瞬間尻餅をついてしまってた。


「うっ」

俺はそんな素っ頓狂な悲鳴にも似た声を上げて紗菜の体から一気に視線を外した。

そんな俺の行動を見た紗菜は


「はは~ん。翔私の下着見ちゃって興奮しちゃったんだ~」


と悪戯っぽい声で俺を挑発してくる。


奴は俺の心を読んでいるのか?

そう思わざるを得ない

紗菜にはお手上げだ!!


「そ・・・そうだよ~大好きな人の下着なんてこれ以上見せられたら襲いたくなっちまうんだよ!!」


って俺が言うと

「へ~~私翔に此処で襲われちゃうんだ~」

って危機感がまるでない感じの紗菜


そんな紗菜の下着に一瞬目を奪われてしまっていて俺達の置かれている脅威を思い出し

そんな事より!!

問題は俺達の横に居る怪物だ!!


「紗菜俺達の横に居るのは何なんだ??」


と俺は思わず紗菜に聞いてしまう。

「翔が死にかけた直後に空から落ちてきたの。瀕死の状態で死ぬのも時間の問題みたいよ」


と平然と答えてくる紗菜

「おい何でそんな事解るんだ?」

っておれが聞くと


「ただ何となく解っちゃうの」


と言った紗菜は尻餅をついた状態から一気に立ち上がって俺達の50メートルくらい


横に落ちてきていたドラゴンに向かって歩き出していた。


それにしても・・


『デカイ!!』



デカ過ぎる!!

全長500メートル位は有るんじゃないのか?

でも胸部近くが相当ヤラレてる様子で、翼も片方無くなっているよう・・・

横から見ると


『まるで小山がそこに有るような錯覚さえ起こってしまう』


俺はそんな動かないドラゴンに近づいてゆく紗菜に向かって


「紗菜何をしようとしてるんだ?」


と思わず聞いてしまってた俺

だって動かないとはいえ、もしかしたら動き出すかもしれない!!

そんな所に何故?

それは誰でも思う当然の疑問だろ!!


「私にも解んない」


おい!!

紗菜!!


それに

『私にも解んない』って何なんだ!!

って突っ込みたい気分になるのを

『グッ』

と抑え込む。


其れは・・

俺は死んだはず!!

多分、俺達の横に落ちてきたドラゴンの鱗の破片を俺は体中に浴びてあの時死んだはずなんだ!!



でも

『俺は何故生きている?』


俺の体を治したのは・・


『紗菜なのか?』


つづく・・・

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