第474話―移山はあまり語らないはず第二回―

平日からクイズをしている。

参加していたら急にこんなことしていいのか罪悪感と脳によぎったが別にクイズをするのに平日や休日それに時間帯などのルールや推奨も無ければ避難することない。

そんな至ってどうでもよさそうな常識的にもある常識で結論づける。


「ねぇ、お兄さん。もう夕方ですのに弟さんまだ寝ていますけど大丈夫でしょうか?」


「ああ、大丈夫だよ。連続休暇で予定も無いというのがあると、きまって爆睡して夜まで寝ているの度々たびたびあるんだよ」


「…それ度重あっていいと思えないんだけど、お兄さん」


楽観視をしていた俺の言葉にはツッコミをする真奈。そう指摘されれば仰るでいつまでも起きずに長い間、たとえば9時間以上も睡眠を取っていたら身体によく無いのは明確だろう。

午前の朝から眠りについたから、そろそろ起こさないといけないだろう。

窓越しからの夕闇がリビングを薄明るい光が照らしていた。


「があぁッー……があぁぁ」


よほど疲れているのか大きな口を開いて深い眠りについている移山。

では起こすとしますかと腰を上げてソファーでガアガアといびきを上げている進む。

そこで俺は動きを止めた。やっぱり無理に起こさなくていいのではと真奈に振り返って無言の反対を伝える。

しかし意思は伝わず微笑んだまま顔を傾げる。それで首を横に振って出来ないことを伝えようとして、やっと意図を読んでくれた。

だけど意味は分かっても起こしなくないことまで理由まで読まれていないのだろう素早く両手をななめの線と線が交わる形。別の言い方をすればバツにして却下されました。

こうなれば意見を覆そうとしないほど真奈は頑固な側面がある。なので説得するよりも味方を増やそうと作戦を変えようと冬雅に視線を送るが。


「そ、その…お兄ちゃん見つめられるのは嬉しいけど恥ずかしいのでほどほどにお願いします」


「そういうことじゃないのだけど!」


「ふわぁー、なに騒いでいるんだよ。

兄者がまたやったのか?」


つい叫んでしまい起こすか起こさないか議論をする前にソファーで寝ていた移山が騒ぎに目覚めた。

両手を上げて伸びをして大きくあくびをする。なんかごめんね。

いや、冬雅と真奈が原因でありまして責任を追及をされればそもそもの原因が誰かとなれば監督責任不足になるのは確実なので俺に向けられる。

まだそうされても無く、詰問でもないのに言い訳みたいなことが次々と心の中で声を発さずに述べ立てた。

もし声にしたらあまりにも綺麗な程しどろもどろに呆れるだろうしね。


「そうですねぇ…強いて言うなら、お兄ちゃんデートを誘われるようになりました!」


「うん。実はワタシもデートの誘われて夢のような一日だった」


どう答えるかを迷っていた時間の間があったからなのか冬雅と真奈は自慢話をするように語るようにして言った。


「それだと兄者が、とんでもない二股しているクズじゃないか」


「ぐっ…否定したいところだけど出来ない」


とうとう長年で味方であった移山から蔑まれるような視線を向けられてクズとまで言われた。


「そんじゃあ冗談はこれぐらいにしてリビングで兄者とデート中なら俺ここから退散させてもらうぜ」


「あっ、それには及びませんよ義弟おとうとさん。今日はデートじゃなくてイチャ勉強なのです」


「……そうか」


うわぁー、すごいなぁ冬雅さん。あの

豪放磊落ごうほうらいらくを地で行くようなビジネスマンを遠い目をさせるなんて。

というよりも、ただ変人との対応しずぎて耐性が身についただけだと考えられるだけだけど。


「ちょ、ちょっと口にするの恥ずかしいのですが勉強を疎かにしてデート?にそれに近いことをどちらも行えないことに頭を抱えたのですが冬雅の発案をした。どちらも行えるのが勝敗で褒美と罰でイチャイチャするルールの

クイズでして……いわゆる王様ゲームにほぼ同等の認識でいいと思われ

ます」


少し口ごもる場面もあったが真奈は簡潔的にして説明をした。

クイズの出題は簡単なものから専門的なレベルも準備していた。お互い出題を書かれたカードを箱に入れて順番に中からカードを引いて答えるというシンプルなルール。まぁ思いつきなのでその案を実験的に付き合うのもいいかと思って賛同した。

なんだかゲームらしいと思って年甲斐もなく心躍るものだったが間違えるたびに冬雅や真奈が好きなところ教えてくださいや二人が正解すると頭をなでなでという褒美を求めた。

もし断れば二人がロジックを駆使して全力で論破を挑んでくる。


「……聞いただけで頭のイカれた――こほん恋人らしいゲームだな」


いや、頭のイカれたのなにも隠せていないよ全然。ただでさえ大きな声だから聞こえなかったと難聴みたいな反応とか出来ないほどだよ。


「えへへ恋人なんて、そんなこと無いですよ。いえ、あります!すでに心は恋人です」


「フフッ、そんな恋人なんてそこまで発展は残念ながら違います。

でも、いつかはなります!」


フム冬雅と真奈よ。

この場で願望や様々な感情をそこまで出さなくてもいいと私は思うのですよ。ええ、いったん落ち着こう。


「長くなりそうだから俺はビールでも飲んで録画したアニメでも見て

おくわ」


これは長くなると悟ったのか移山は冷蔵庫に向かって輪の中から離脱する。

そしてイチャクイズという名前を聞いただけで頭痛を覚えるのを終わるとサマーカレーを3人で作る。

サマーカレーとはなんぞやともし仮に聞かれることがあるので説明の練習をしておこう。ピーマンやナス、オクラにアポカドなどの旬である夏の野菜を入れたカレー。

説明を終わらせていただきます…さて夕食が出来上がったし夕食にしよう。


「うめぇー!やっぱりカレーは家庭に限るぜぇ。本当にうめぇや」


移山はそう絶賛しながらも慌てずにゆっくりと食べていた。とある日に聞いたが慌てて食べても消化に良くないし慌てるほどゆっくり食べて行けとか独特な哲学を述べていた。

ちなみに時間がまったくないほど本当に忙殺となったら早食いをする。


「冬雅と真奈が作ってくれたからね」


「そんなことないですよ。わたしなんて、簡単な野菜を切っただけですし」


「ワタシなんて調味料とか入れただけですので」


「そうか?まぁとりかく最高のカレーだよ!はっはは」


カレーや副菜のサラダ。ビールを飲んでいるのは弟一人だけで俺たちといえば麦茶である。

勢いよく飲んでいたビールジョッキをテーブルに置くと「おっ、そうだ!」と何かを思い出したのか視線を俺に向けて言う。


「なんだかスパロボ30を出るらしいんだが割り勘して買わないか?」


「あぁ、たしかナイツアンドマジックやVガンダムとヒュッケバイン主人公が参戦する」


「そう!ちなみに俺は注目しているのはコンバトラーVとエルガイムだな。この作品が再び見れるなんて熱すぎるじゃないか!」


「そ、そうだね」


学生の頃に移山はゲームをしていた。

さすがに大人になってからは遊ぶゲームを知らない作品を触れる時間が無くなったもののスパロボを大人になっても時間を見つけて遊んでいる。

ちなみにナイツアンドマジックの主人公のキャストに高橋李依たかはしりえさんなので楽しみと大ファンの前で口にしたら激高されるだろう。


「スパロボならワタシも知っています。ワタシ的に楽しみなのは劇場版コードギアスやガオガイガーファイナル参戦が最新グラフィックで動くのを楽しみにしているかな」


この話題となると真奈は黙っているはずがなく好きな作品など言って

加わる。


「ほう、真奈わかるじゃないか。

何故か女性でも理解する人はいても、男性と比べたら少ないからな。その辺の偏見な目を持っていなくて嬉しく思うぜ」


なにをもって偏見な目と判断して言っているのかと指摘したくなるが彼は酔っている。口が軽くなっている。

まぁスパロボ30が新しいシステムとか導入していて面白いかどうかは判断しようがないが。


「……ど、どうしよう。お兄ちゃんの好きなゲームに一緒に共感して盛り上がりたいのに出来ないよ」


「無理しなくていいからね冬雅」


そして冬雅が話題に入れなかったことを悔しそうにしていたので俺は考えすぎだと緩めに注意したが聞いていなかった。

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