第377話―これからも告白をそしてこれからも―
今日は、
そんな根拠もなく、それを言語化するなら気配か直感。
(無性に悪い予感がする…これ考えたりすると現実に起きそう)
上半身を起こすと
空を見上げて、すっかり独り言はめっきり減ったなぁと呆然と思いながら。
「やっほー。お兄ちゃん、おはようございます」
「えっ、はい?冬雅…おは…よう」
すこぶる鈴を転がした声を聞こえ、眼下に見下ろすと冬雅が弾ける笑顔で手を降って挨拶していた。
どうして疑問がありながらも挙動不審に挨拶を返す、冬雅は三角形にした手を口元に当てると――
「大好きです、わたし誰よりもお兄ちゃんを大好きだって気持ちはあります!」
何を思ったのか大きな声で冬雅は自分に課した告白を叫ぶのだった。
「ちょっ…
よりによって、ここで告白を!?」
冬雅がここまで積極的になるのは2年前になる。玄関前でした冬雅の最初での告白を俺は付き合えないと告げた。年が離れているからこそ俺に恋愛に近い感情を懐いていると思った。
その焦がれる恋慕は勘違いで、いつか冴えていくはずだと考えた。
もちろん告白されて響いたが、俺は恋愛には夢を見ていない。
失恋を体験した
冬雅は俺の前で崩れて泣き叫ぶのを見て落ち着くまで家に上がらせるという譲歩して告白した子に緩やかに曖昧にして自然消滅
のように終わらせるつもりだった。
けど冬雅はネガティブな言動を見せながらも立ち直り宣言する。
惚れるまで、好きになるまで毎日と告白すると。
「大好き、大好き、大好きぃぃ!」
「わ、分かったからストップ。
心に響きました!ですのでやめよう。
恥ずかしくて俺が絶えれない!」
決めた事は怠らずに動くのが冬雅。
冬雅の告白には冗談はなく徹頭徹尾に真剣。
そんな荒唐無稽は、たじたじと長く続かないと思っていたが…ここまで長くなるとは思わなかった。
それから紆余曲折を経て、ここまで大好きだと告白されたら本気なのだと伝わり、俺も考えを改めて
いった。冬雅の両親に同居まがいな生活を発覚されてから離ればかれとなり、去年の最後に俺は冬雅を大好きだと告白をした。
(それでも冬雅は大好きと告白をやめない。おそらく恋人になっても結婚しても)
これは失望した俺とネガティブなJK冬雅の相思相愛になるまでの物語。
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