第330話―ポジティブなJKによる瓦全で定期的な告白7―

幾度も味わうは重力に掛かったような暗さ。冬雅の声、告白が無い影響は大きく気付かずに真奈が心配させてしまうほど落ち込んでいるっと微苦笑で言った。


「お兄さんやっぱり冬雅と会いたいんですよねぇ」


「…そんな事はないよ」


朝のリビングで固定的な位置となった右隣に座る真奈と食事をしていた。

テレビでは爽やかな人気アナウンサーの男性のBGMに、俺達の空気は明るくしているが心に与えるのは淀んだようなもの。

10月26日の今日はロックマンXエックスDIVEダイブ日本語がやっとリリースする話題にもなれないのが悲しい。


「お兄さんワタシの前だけは無理しないで…冬雅の言葉を引用するみたいに言うけど、大人と子供とか関係ないよ」


「真奈…俺はそんな事は見ていないよ。……いや真剣な問いに失礼だったね。思っている、

それだけは別でして見ることなんて出来ないんだ」


真奈の両親には泊まることを許されているのは俺を信用している

ことで責任を果たさないといけないと思っている。思惑や託された思いは違うのだろうが、俺の責任は失敗した負うものではなく現在進行形でやれること。


「お兄さんは……」


真奈は、俺の手を握る。たなごころを触れられドキッとしたのは一瞬、自分を気負う事や責めるようなマイナス思考が消える。


「ワタシを優しく守ってくれるけど、それを守られる側にも恩返しがあってもいいって思うんですよ」


慈しみの微笑、その微笑の意味は励ましたい気持ちが伝わる。

そして真奈の言葉には継いでいく。


「大好きな、お兄さんを元気になってほしいですから立ち直るだけは終わりにして、動きましょう。

それに消極的にワタシを選ばれても遺恨が残りそうですし」


最後は真奈なりに諧謔ユーモアなのだろう。きっと消極的に選んだとしても遺恨なんてものは

ないだろうが後ろめたさは確実に残る。


「そうだな。JKに元気づけられるのは情けないけど、次は励まされるような事がないようにする」


「うん!それでこそ…ワタシの大好きなお兄さんだよ」


感極まり真奈の瞳から透明な水の一滴が頬に伝い落ちていく。

ここで俺も感涙を見せるわけにはいかないと目頭が熱くなるのを

堪えるのだった。


(窮余きゅうよの一策をする真奈に異論を唱え、内容を一部だけ変えて同意した。

それで来たものの…やめようかな)


もちろん億劫や冷めたのではなく別のベクトルによるもの。

普通に犯罪的な行動に嫌悪感で回れ右にと去りたいからだ。冬雅達が通う高校にある境界にあたるであろう壁に背中を預けていた。

もちろん外側で内側はグラウンドになるわけで高校生をターゲットにしているようで良心の呵責は大きい。

それで以外なのは通行人には俺の行動に猜疑心さいぎしんのような敵を見るような目で見ることないどころかみ見るに値しないと言わんばかりに去る。

不審者と思われていないようで喜ぶべきか…そう考えていると次々と生徒達が門をくぐり抜け歩いていく。個か集団の違いはあれど

俺は冬雅を探していると…その

目的の人物を見つけることが出来た。


(ふゆ…か、………ふゆか!)


俺は走りそうなる迸る気持ちを抑え込んで早歩きで近づく。冬雅は反対方向へ進んで背を見せるように歩く。俺に気づいていたら

追いかけることになれば体力も運動神経が悪い俺にはが悪すぎる。

近づけている。曲がり角を曲がったあたりで俺は走って一気に距離を縮める。言うなら……今だ!


「待ってくれ冬雅!」


「……お兄ちゃん!?どうして」


両手を口に当てて信じられないと起きていることに硬直している。


「そんなの大好きな妹のためだからね。冬雅ッ!一緒に帰ろう。

大事な話をせずに終わるなんて当の本人である俺も冬雅の意思でなしなんて納得できるはずがない。

だから二人でこれからを考えよう!」


燻っていたのは、きっとこれだった。俺と冬雅の優先されるべきだった意思が反映されていない。

除外オミットされたそれを取り戻さないといけない。

もうこれだけ強い気持ちを軽視にはしない。


「…無理…です。そんなこと、わたしと…あなたは無関係なんです」


「無関係じゃない!だったら、そんな悲しい顔なんてしないはずだ」


昔の冬雅は表情が乏しく思うほどに冷たかったのだ。けど今は

感情過多で眩しいほど豊かなのだ。

けど、冬雅は俯いて肩を震えていた。通り過ぎる人の視線は批判的で痛いが構わない。大事な人を

比較にすれば失う。そう決心すれば怖くはない。長く無言が俺達に流れて待っていると冬雅は、ゆっくりと顔を上げる。瞳は冷たく

絶対零度を感じさせるものだった。


「あなたなんか大嫌いです。

2度と、わたしに話し掛けないでください。不愉快、極まりないです!」


「………っ――!?冬雅?」


「気安く名前を呼ばないでください」


まるで別人のようだった。好意が一切ない瞳と言葉は大きく穿つ。

冬雅は俺に塵芥ちりあくたように扱った事に信じられず思考は止まる。踵を返して一度も振り返らず冬雅は去っていき…見えなくなる。


「お兄さん?」


「真奈」


「その…一緒に帰ろう」


結果を聞かずとも賢明な真奈は失敗したのだと察した。

何が悪かったのだろうか?冬雅の家が分からないから確実に通る道で待ち伏せして話す。さすがに学校には行かないだろうと衝撃を

与えているうちに一緒に帰ろうとワードなら畳み掛けるように衝撃を与えれば取り繕うことは難しく素直になると真奈は言った。

俺はそれだけでは弱いと指摘して

告白を加えた。まぁ、妹として大好きなんて陳腐で女の子として

見ていない発言に結果的になって

しまった。


(それでも、あの反応をするなんて)


献身的な真奈は俺の手を引いて斟酌して前に歩く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る