第10話わたしの家に入って色々と教えてくれた

やっと放課後に突入した。

一刻も早く帰りたい気持ちですが

慌てずに落ち着こう。はやる気持ちを抑える、そこまで子供ではないから。一直線に向かいたいけど

塾に行かないといけない。

塾が終わると走りました。


えっ?どうして走るか?・・・当たり前じゃないですか!わたしの体力と俊足はこのときの為にあるのですから。


(一歩。こうして走っていたら

えるこの募る気持ちが想っている。

それに、逢えたら・・・

いつものように告白をしよう!)


喧騒と帰路に就く中、わたしに向けられるのは好意的なもの。

否応なく自他共に美少女だって自覚して自信が得られる。ともかく

やっと最愛の人の距離が目と鼻の先。

高ぶる気持ち、抑えるのが必死で、多幸感がパァーと溢れていく


お、落ち着こう。

ただでさえ想いに制御が

できないのに。そう悶々もんもんとした。

最愛の人の家にやっと、着きました。


「・・・い、行きます!」


今朝、会ったばかりなのに悠久の時間みたい。身が焦がれるほど

見たい!会いたい!そう駆られるのを従う気持ちに反攻する別の想いが躊躇ためらわせる。


「ただいま!」


わたしは、逡巡しゅんじゅんして合鍵で入ることにした。

自分でも驚くほど明るく言えた!

外ではわたしは、冷たいドライな声なのに今は違う。

靴を脱ぎ急いでリビングに!


「おかえり峰島さん。

今日も元気だね」


「はい!お兄ちゃんが、いれば

無限の宇宙レベル元気です!

それと、冬雅ふゆかと呼んでくださいよ!」


早朝にも名字に呼んでいて軽くショックを受けたのを思い出す。


「あー、ごめん。まだいい慣れて

いなくてね。改めて・・・

ふゆか、おかえり」


「お兄ちゃんただいまー!

えへへ、ずっとやりたいです」


なんでしょうか、これは!?

いつも一人なので帰っても1人という孤独を感じる日々。

しかし、告白してからはお兄ちゃんの家が第二の家。夫婦ですね。うん!


「さて、お兄ちゃん

ドキドキタイムの時間です!」


「・・・あっ!え?

ドキドキ無理しなくてもいいんだよ峰島さ・・・ふゆか」


また、名字に呼びそうになるけど下で呼んでくれた!

名前に(まだ、抵抗感が感じる)満足!


「お聞きの通りドキドキさせる

時間です。これから毎日しますね」


「まぁ、今までやっていたと

思うけど・・・ほどほどにね」


驚くと思った反応は嘆息。

確かにもう言っているような

気がします。


「き、気を取り直して・・・

お兄ちゃん!わたし・・・・・

少し離れて寂しかったですよ。

学校、塾にいてもお兄ちゃんの事を

最近、考える多くって・・・

えーと、だから、えー、その」


大好きを吐露とろするのは

楽じゃない。今日はとくに募った感情が上手く紡げずにいるのかな?


「整えるまで紅茶を持って行くよ」


「は、はい。ありがとう」


お兄ちゃんが、腰を上げ淹れにいく。わたしはお茶が来るまで待つ。


「はい。私はいつもこうして

笑ってくれる冬雅を見ている

だけで、幸せだよ」


テーブルの前に紅茶を置くと、

さり気なく咄嗟とっさの言葉に嬉しい。

うぅ~、なんて素直な表情ですか。

ずっと、見てしまいそう。


「あ、ありがとう!お兄ちゃん。

その、整えたけど短くて。

・・・大好き!

正式に恋人になってくれたら」


まだ、本当の関係というの?

家族とか兄弟ごっこに近い。

だから、恋人から始めたい!


「ごめん」


「そうですよね。でも、諦めません」


前に振られたけど、何かが邪魔をしている?それは、はっきり分からない

けど前に好きだって言ってくれた。

苦笑を浮かべていますけど、

形が見えないそれをなんとかすれば

心にあるそれを変えれば・・・・・


「こんな私に好きになって

ありがとう・・・さて、冬雅の

家だけど、そろそろ、

あがらせてもいいかな?」


「・・・・・・・わ、わたしの家

ですか!?

は、はい覚悟はしています」


ま、まさか告白を断われ撃沈するわたしに家に上がりたいとは驚きました!?これがどんな意味を

はらむのか理解できない。

けど、好意を持って言っているのだと

これだけは、分かる。

そして、なにかが起きると。

大人的な展開に少し

怖く嬉しくもある。


「覚悟はできたんだね。

苦渋の決断だったと思う・・・

感謝するよ。いつまでも、

こうしていたら、スキッリ

しないからね」


「は、はい!?

そ、そそ、そんなに次のステージを

望んでいたなんて

思いもしませんでした」


「あつ、うん?長くなるから

急ごうか!」


「は、はい」


アプローチするのはいつも

わたしなのに、この急変に

違和感を覚えます。お兄ちゃんも

悩んで決めたことなら、わたしは、それを尊重するのに!


わたしの家に上がるお兄ちゃんは

すぐにある物を取り出して

行動に移しました。

それは、衝撃的でした。


「わあー!?ゴ、ゴキ・・・

飛んだ!!くっ、

怖くない、怖くない・・・

殺虫剤があるから」


お兄ちゃんは、殺虫剤を手に

黒い物体と果敢に攻めます。

噴射、白き煙に包まれやられる。


「よ、よし!玄関で早々に出会い戦闘エンカウントするとはおののいたが、人類の叡智えいちの前では無力よ。く、くっはははは!」


「そ、そうだった。

わたしの家が黒い物体がいたことを」


「それに言いにくいことだけど、

ゴミが散らかって汚い

・・・わるいが、冬雅も

手伝って――――」


「わあぁーーー!お兄ちゃん

汚いはやめて。普通に傷つくよーー」


「ご、ごめん。が、頑張ろう冬雅!」


明日に捨てるゴミ袋を玄関を置いた

だけなのに。汚いはダメージがある。たまに掃除はする程度だけど

汚くは・・・ないと思う。

これからは毎日掃除でもしようかな?

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