あらすじだけで読んだ気分になる気になる牧野さん、第二部森羅編第一話『世界で一番弱い生き物』

もう一人の大主人公、名探偵の妹、網浜蘭。ついに本編に合流!! 物語は第二部森羅編に突入する。


 3Uのライブが失敗に終わり、傷心状態の牧野は、実家に帰りたいと言い出し、本当に帰ってしまう。


 長畑は合コンの欠員補充で誘われ、参加しようとするが、犬伏に狂気に満ちた猛烈批判を浴びてしまう。


 3U事変で負傷した網浜は蘭に治療をしてもらう。

 しかし玉藻の事ばかり口に出す網浜に、蘭は牧野に対するヘイトを一気に高め、これまでの度重なる怒りもあり、

 とうとう爆発して暴走を始めてしまう。


 便秘に悩む犬伏は二週間ぶりに来たお通じをしに社内でしようとするが、

 日下に「ははーん、こいつ、さては糞だな?」と察知され、とうせんぼという最悪の極S非道行為を受け、悶絶させられてしまう。

 その社内の通路の先には網浜と同じく傷を負った指野と会話をする牧野の姿があった。

 牧野は指野に秋田に帰る旨を伝える。実は指野もボランティア目的ともう一つ別の理由で秋田に向かう予定だった。

 そこに現れた犬伏が、指野に抱きつき、彼女は呻き声を上げてその場に倒れこんでしまう。


 牧野が秋田に帰省した後の土曜日。とうとう網浜蘭が牧野玉藻をぶちのめす魂胆を持って、姉の網浜凜が聞き込み捜査中で出入りしているレインバスに豪華な重箱を持って殴りこんでくる。

 しかしそこに牧野の姿はなく、蘭は休憩室で犬伏、指野、狩川達と知り合うことになる。

 蘭は指野の出来た人柄に感銘を受け、彼女に尊敬の念を覚えたのであったが同時に卓越した洞察力で彼女の嘘を見抜いた。

 そこに東矢が現れ、網浜と東矢は3Uに関することで会話をする。

 

 秋田に戻ってきた牧野は兄達元バンドメンバーとスタジオで音楽制作を始める。その帰り道の車内で、玉藻は兄、魚雅に腕が落ちたこと等を叱責される。

 そして兄が東京でライブをすることを知らされる。


 夜、家で食事をしていた長畑の元に元カノの妹尾ヒバリから連絡が来る。それは訃報の知らせだった。


 そして長畑と妹尾、そして犬伏達との過去が語られるが、詳しくは

 本編第二部森羅編第一話Part7『世界で一番無駄な長台詞』を参照されたし。

 

 喧嘩をしてしまった友達真琴の家にやって来た犬伏は、真琴の不審な行動を目の当たりにし、心配する。


 そして東京に戻ってきて網浜と兄のライブ鑑賞に来た牧野は、とうとう後に長き因縁となる相手、網浜蘭と遭遇してしまう。

 牧野への怒りを露にする蘭は、ここぞとばかりに牧野にクソミソの暴言を吐きまくる。

 以下、本編、第二部森羅編第一話Part8 『東京蹂躙』より一部抜粋。


「なるほど。あなたが牧野たま~もさん、もといススガタマさんですか。少々太めの眉、色白、聞いていたどおりのイケメンガールですね。姉が友達捕獲大作戦にて自ら陣頭指揮を執り戦車を盾に歩兵を前進させ続け、その一方で観測手も付けずに1000m先から窓際の拠点にいる司令官を打ち抜き、混乱に乗じて、奪取するだけの価値はあるだけの女性ですね」


「だが、所詮18歳など大海を知らぬ蛙同然。私の姉とつりあうだけの人間かどうかは、今日この私がしっかりと判別させて頂きます故、何卒ご理解頂きたく存じます」


「そっそっか。じゃ、仲良くしてね、蘭ちゃん」


「初対面の、それも会って間もない人間に対して、年上だからという理由だけで気安く下の名前で呼ぶという無礼な行為に対し、まず減点3、とさせていただきます」


「分かりました。では、百歩譲って下の名前にちゃんを付ける呼び方は許容しましょう。ですが勘違いしないでください。お姉ちゃんとあなたがお友達、なのであって、私とあなたはお友達じゃありません。くれぐれも 勘違いなさらぬよう、私と接する際は最大限の敬意を示す、言葉を交わすときは常に羨望の眼差しで見つめる、定期的な心づけなどは常識。それらすべてを肝に銘じた上で私とあなたとの公平な関係を」


 ひたすら喋り続ける蘭を無視して、牧野と網浜はライブ会場に入っていくことにする。

 ライブが不入りに終わった魚雅は、バンドの解散を決意し、メンバー達に告げる。


 密会を続ける東矢と森羅。森羅は「森羅聡里は明るく元気で、いつも笑顔で太陽から生まれてきたような女ーーー!」と叫ぶ。

 そんな森羅のことを心から愛し始めていた東矢は、一人葛藤する。


 兄の言葉にショックを受けた牧野は、路上ライブを見に来てくれた長畑につっかかり、二人は口論してしまう。


 法月幼成のギタープレイを見た後、牧野の路上ライブに顔を出してきた蘭は来ていた長畑を愚弄して、周囲を引っ掻き回す。

 牧野は蘭の行動に激怒し、彼女もまた蘭へのヘイトを高めていく。


 更に牧野のバイト先であるジュリエッタにやってきた蘭は牧野と大喧嘩をする。

 しかし森羅聡里の話になり、蘭は報酬を要求し、森羅の捜索を手伝う旨を牧野に告げる。


 森羅と東矢の元に牧野の兄、魚雅が現れる。彼は森羅に「東京を去れ」と一方的に告げる。

 

 網浜は3Uで情報収集をした後、今井に朝稲小弦とのライブ対決を申し込む。


 長畑たちの家に網浜蘭がやって来る。長畑をおちょくる蘭に、犬伏はとてつもない眼力で圧を与え、怯えさせる。

 そして三人は室内で蘭が作った夕食を食べる。

 蘭を気に入った犬伏は彼女を家に泊めてあげることにするが、帰ってきた東矢に反対され、二人は喧嘩をするが、長畑が仲裁に入り、事なきを得る。


 売れ残ったライブチケットでジュリエッタで緊急のサスペンションズのラストライブをすることになった牧野だが、3Uで受けた心の傷からショックで途中から上手くいかず、一人落ち込んでしまう。そんな玉藻に、駆けつけた網浜は寄り添う。

「私って、弱いね。今、世界で一番弱い生き物だよ・・・」と牧野は泣きながら網浜に心情を吐露する。


 蘭を自分の部屋に泊めた犬伏は蘭の寝言を聞いてしまう。その涙を流しながらの寝言は、


「(なんでお姉ちゃん・・・死にたい、なんて、言うの…」


という衝撃的なものだった。


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