私からのおススメ作品ッス！

『昔勇者で今は骨』ッス！

　この作品の紹介ッスか？　昔勇者だった主人公が骨になって冒険をする話ッス！　以上！

　え、もっとちゃんと紹介しろって？　えっとッスねー……

　タイトルは『昔勇者で今は骨』ッス。

　物語は、魔王との最終決戦中に致命傷を負った勇者アルヴィス・アルバースが、仲間の唱えた死霊術によってスケルトン化して、魔王を倒したところから始まるッス。

　魔王を倒すところがプロローグって、それだけ話が終わっちゃいそうなんスけど、ここからが骨となったアルヴィスことアルの新たな冒険の始まりなんスよ。

　魔王を倒したことで一見、世界に平和が訪れたように思えたんすけど、かつての冒険仲間が行方不明になったり、魔王の手下が生き残っていたり、昔倒した竜が転生していたり。骨になった後も働かされるなんて、勇者って大変なんスね～。昔私がいた世界にも勇者がいたりしたッスけど、これを読むとちょっと同情するッス。……ちょっと話がそれたッスね。

　なんと言ってもこの作品の魅力は、明るく痛快な骨ギャグと、剣と魔法によるバトルファンタジー、そして話を追うごとに増えていく個性的なキャラクターの多さッスね！　読んでいると、ところどころ織り込まれた骨ギャグにクスリと笑ってしまって、でもでも、笑えるだけかと思えばバトルシーンでは剣と魔法を駆使して、私みたいなわる～いやつをボッコボコにしたりと、読んでいて気持ちが良いッス！

　そして、たくさんいる登場人物はただ多いだけじゃないッスよ！　多いからこそ増える一人一人（一体だったり一匹だったりもするッス）の関係がしっかりと描かれていて、ストーリー性だけじゃなくてキャラクター性も注目できる作品ッス！

　読んでいて楽しい、スカッとして気持ちがいい、何よりも勇気が貰える！

　そんな、「私（わたし）からキミ（あなた）へ」おススメしたい作品ッス！

　いや～、マジメに紹介するのは骨が折れるっすね……えっ、ここで露骨な骨ギャグはいらないッスか？　そうッスか……しょぼん。