私ゾンビですが、人間と仲良くしたいと思っています、、
娘をやるつもりはない
第1話 ゾンビとして生誕
私は28歳のひきこもって早10年だ。ひきこもりはそろそろ卒業しようと思う。理由は特に無い!
そのうち友達を作り、カラオケに行き、彼女とデートをして、子供を産み平凡な生活をするのが目標だ。そんな夢を抱きながら本日外出記念日と題して、外に出た。
「まずは、髪を切ってから服を買いに行って、ハンバーガーを食べて家に帰るぞー!」
張り切って外に出ようと、自分が持ってる1番おしゃれな服を着て部屋を出る。そして朝食を食べていると母親がリビングに来た。
「どうしたの!その格好は?」
「いいだろ別に!外に出るだけだよ。」
母親は泣き出した。確かに親には迷惑をかけたかもしれない。それでも泣かれるほどか?まぁそれはいい!今日は外出記念日なのだ!
「いってくるよ!」
「気をつけて帰ってくるのよ!」
玄関の扉を開けてびっくりした。陽の光はこんなにも眩しいものなのか!って、目の前が真っ白になる感じがとても嬉しいと感じる。
「よーし!まずは髪を切るぞ!」
俺は携帯でお洒落な美容室を調べて向かう。
投資をしていたので、少しだけではあるがお金は持っていた。
(そのうちバイトでもしてお金を稼がないとな)
みんなの視線を感じる。そんなに見られては無いのだろうが、今まで感じたことのない気分だ。
(ひきこもりがお洒落をして外に出ているんだ!って思われてないだろうか?ただ今日で私はひきこもりではないのである!)
電車に乗るために切符を買うために券売機に向かう。そこで今後のためにICカードを買うことにした。今後こいつにすごいお世話になるだろ!とりあえず1,000円だけチャージした。
前を歩いてる人の真似をして改札でタッチして通る。初体験を1個した!これからどんどん増えていくだろう。
電車に乗り、混んでいることにびっくりした。スーツを着てる人や私服の人など色んな格好をした人が何人も乗っている。
(サラリーマンの人は仕事に向かってるんだな。私服の人は何してるんだろ?ちゃんと働いてるのかな?ってお前が言うなよ!)
と自分でツッコミを入れ電車に揺られている。
駅に到着してさらにびっくりした。ものすごい数の人だ。(人がゴミのようだ!)と思ったが声には出さない。
美容室に向かう為、携帯の地図で調べる。携帯を見ながら歩いていると
キキーーー!!ドン!
車が歩道に乗り上げてきた。そう私が歩いてる歩道に私めがけて突っ込んできたのだ!私は痛いという感覚と周りの人の声が聞こえるが、ものの数秒で意識はなくなった。
そして目が覚めた。身体に痛みは全くない。
ただ少し、、いや!かなり臭い。ここは何処なのだ?真っ暗な場所に閉じ込められている。そう!土の中に埋められていたのだ。
私は身体をねじったりして周りの圧からの脱出を試みる。するとパラパラと周りの圧が消えていく。体の周りの土はそんなに固められていなかったのが幸いだ。隙間ができ手を動かせる状態になるとかき分けて上を目指す。
(光だ!陽の光だ!もう少し頑張れ私!)
右腕に風が当たる。右腕だけ外に出たのだ。すると周りから
「キャーーーー!」「でたーーー!」「待ってくれよー!俺を置いていかないでくれよー!」
などの声が聞こえる。
(周りには何かあるのだろうか?)
そんなことを考えながら這い上がって外に出るとそこは【墓地】だった。
「ア〝ァーーー!」
(声が出ない!喉が潰れている)
身体を確認するべく手を伸ばし腕を見る。
すると腐っていた。全身腐っていたのだ
(これが異臭の原因か!まさか俺だったとはな)
かなりの時間呆然としてしまった。
(さっきの悲鳴は墓地から急に腕が出てきてびっくりしたんだな。私もビックリしているけど、、)
そして、一つの疑問が生じた。
(なぜ火葬されてないんだろ?そのまま埋められてたんだろうか?お母さんに確認するために一度家に帰ろう。)
家を目指すために墓地の外に出よう歩き出す。
私ゾンビですが、人間と仲良くしたいと思っています、、 娘をやるつもりはない @musumeyaran
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