第3話「修学旅行・1日目」

「来たー!」

ここは、東京。俺は、今日の早朝、なんとか駅に辿り着き、無事、今皆と一緒にいる。

どうして高校生で修学旅行が東京かというと、俺たちが住んでいるのは、奈良県。方言が一切感じられないのは気にしないでほしい。まあそれで、小学生の頃に近くの京都、中学生で沖縄、で、今、高校生で東京に行くことになったのだ。こんな複雑な感じの学校は珍しいかもしれない。

「ハッハッハッ、貴様、ティッシュを持っているか?」

「え?あ、はい…」

高田が同級生にちょっかいを出している。てかティッシュは普通にいうんだ。意外。

「か、貸します…?」

「当たり前だ、貴様に拒否権はない!」

「ひ、ヒィィィ!」

怖がらせてるじゃないか。何やってんだ、全く。

「高田ー。明日自由行動だけんど、どこ行く?」

「決まっているだろう。ワンダーランd…」

「あーそこ明後日だからダメだって。」

「な、なにぃぃ!?そんな、我の計画が…」

「いや、予定表みろよ、けっこうしっかり書いてあるぞ。」

こいつ、配られたプリントとか見てないのかな。プリントにけっこうしっかり書いてあったぞ(二回目)。

「まぁそういうことだ。で、どこ行く?」

「うう…"天へと続く神の木"」

なんだそれ!?えーと、んーと、あ!スカイツリーか!木で紛らわしくなった。一瞬あの、どこだっけ、世界遺産だかなんだかの、樹齢何千年の大木のことかと思った。

「じゃあ明日はよろしくねー」

「おお!待っているぞ!」

俺は高田から別れると、ホテルへと向かった。


「明日は自由行動だ。自由だからといって、ハメを外し過ぎないように。」

「はーい。」



移動で5時間ぐらいかかったので、今日は特に何もなく終わった。



俺らの修学旅行はまだまだ始まったばかりだ。

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