第2話「修学旅行・1日目朝」

厨二病になった友人と過ごして一ヶ月が経った。彼のおかげで毎日寝不足だ。

「おお!我の手にダークマターが…!たまって来たぞ!」

「あーそーすごいなーわーだーくまたーだーすごいなー」

「フッ…貴様にも分けてやっても良いぞ。この、ダークマターを…!」

「はい結構です。私はそういったものは一切持たないと決めておりますので。」

「そうか。残念だな。まあ良い。行くぞ!」

ん?どこに?

え?どこに?

は?どこに?

「へ?どこに?」

「決まっているだろう。夢のワンダーランドだ!」

ああ、そうだった。今日は夢と希望の………

「修学旅行!」

「そうとも言うな。だがただの旅ではない。自分を探し、自分を見つけるための、長き旅だ。」

「そだねー。」

とりあえず同感しておこう。



それにしてもみんな来ないな。



「先生!高田くんと中田くんが来てません!」

「なに?あと三分だぞ?………あいつらまさか…学校に集合してるんじゃあるめぇな!?」



「うおおおおおおお!!」

ヤバイヤバイヤバイヤバイ。まさか場所を間違えるとは。駅集合だった!間に合うか…あと二分!

「フッ…のろいな、中田よ。そんなんじゃ我には勝てんぞ!」

「高田………」

「ん?」

「厨二病って最強だな。」



俺たちの修学旅行はまだまだ始まってすらいない。

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