本庄とセンター試験

 最後のセンター試験が終わった。そのセンター試験、本庄の弟も受けていた。

 本庄の弟は今浪人生である。本庄自身はナイショである(隠す時点でって感じやけど)。


 センター試験は怖い存在である。人生がたった二日にかかってるわけだし。

 だがそのセンター試験、思わぬトラブルが沢山起こる場所でもある。


 弟は本庄と違ってかなり賢いので、世間的にも上位めの国公立を狙っている。さすがに旧帝とかは無理だけど。いや、狙えるだけですごい。

 ちなみに追記ですが、今弟は国立に落ちて私大通ってます。フゥ金持ち〜(同じ家計やろ)。

 この弟、とにかく真面目な男で、河合塾の自習室にもちゃんと真面目に通っていたらしいし、そりゃ頭が良くて当然なのだが。(自慢)(自慢)(自慢)(弟しか自慢することがない)(自分? 自慢する内容がないよう~)


 そんな弟だが、センター試験は二年連続で不遇な環境に置かれていた。本庄は特にトラブルもなかった(リスニングの絶縁シートが全然抜けなかったくらい)のに。

 あ、別のクラスだった友達は、「クラスメイトのパパが試験監督だった~」って言ってた。え、それアリなの?


 まずは一年目、弟が現役の時だ。具体的に何が起こったのかというと、後ろの席でカンニング騒ぎが起きたのだという。

 試験終了後、試験官が弟の後ろの席に向かって、

「あなた!! 今、書き直しましたね!!」

 と叫んだらしい。

 教室はざわめき、先生たちが集まって審議が始まった。


 怖ッ。


「そのあと、どうなったん?」

「知らん。俺より後ろの席だったし」

 興味持てよ。

 と言いつつも、実際そんな現場に出くわしたら、どんな顔をすればいいんだろう。平常心ではいられなさそうだ。


 だが後でニュースを見ると、弟が受験していた大阪府では、カンニングの報告はなかった。カンニング疑惑がかけられた人がどんな人かは知らないが、無罪放免されたのだろう。よかったね。


 そして二年目。つまり先日。

 今年はカンニング騒ぎなどはなかったが、隣の受験生が試験中に自己採点を始めたらしい。一日目に試験から帰って国語の自己採点をするというのはよく聞くが(受験生諸君、絶対にやるなよ)、試験が終わった直後から自己採点をガンガン始めていくというスタイルは初めて聞いた。


 ていうか、答えどうやって用意するんや?


 それだけではない。今のは弟がかわいそうな事例だが、もっと悲しいトラブルも耳にする。

「帰りのバスの中で、後ろの人が数学ⅠAで解き間違えて、40点失点が確定したって言ってた」

「解き間違い?」

「選択問題を全部解いちゃったっぽい」

 それはえらいこっちゃである。顔も知らないが同情した。


「大丈夫なんじゃない? 周りの人が、東大に出せば圧縮でマイナス4点にしかならないって慰めてたし」

 ああ、東大ってセンターの結果を圧縮して1/10にするらしいもんね……。

 でも絶対大丈夫じゃない気がする。足切り大丈夫か?


 センター試験、あまりにも怖すぎる。本庄自身もあんまり良くなかったから、センター試験の被害者と言えば被害者なんだけども。

 みなさんもセンターエピソードあったら教えてください~。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る