冬村蜜柑先生といえば主に恋愛ものの小説を書かれており、ほっこりするような、素敵な恋愛や優しい世界であることが多いように思っていますが、今回の物語はまったく異なります。
戦乱が渦巻く世界で、平凡に平和に、当たり前の日々を幸せに感じていき続けていた兄妹が、世界の無常さによってその幸せな日々が壊されていきます。その果てのシーンはとても辛くて、冬村蜜柑先生の描写力によってまるで当人たちになったかのようにとても辛くなりました。それ故に彼らにとても感情移入して読むことができました。
しかし、これはまだまだ序盤の話、これは銀剣のステラナイツの二次創作であり、まだアーセルトレイにもいない、星の騎士としての物語が始まっていない状態です。あの素敵な恋愛物語を描いた冬村蜜柑先生ですから、これから素敵な物語が続いていくのだと思います。きっとそれは、この辛い状況があったからこそ、より強く、より深くその思いが伝わると思います。
冬村蜜柑先生の作品も銀剣のステラナイツも好きな私としては、これからこの二人がどんな物語を描いていくのか、とても楽しみになる作品です。
いつか、最初の話にたどり着くまで、そこにはどんな物語があったのか、その果てにどんな光景が見れるのか、今までとは違った冬村蜜柑先生の世界を楽しみにしております。