第2話
翌日
「美由起きろよ! 朝だそ。
早く支度しないと
平良先輩達来るぞ」
ガバッ
「すぐ支度するから
待っててマキ兄」
私は慌てて支度した
「美由ご飯食べなさいよ?
サンドイッチだから
すぐ食べれるでしょう」
姉さんが作ってくれた
サンドイッチをほうばりながら
髪の毛…ウイッグを整える
「マキ兄変じゃないよね? 髪型…」
「うん変じゃないから
さっさと歯磨け」
頷きながら洗面所に向かい歯を磨く
「マキ兄おまた
…ってなっ…な…
七瀬先輩に柚利仔!?」
「どんだけ動揺してんだか
…ほら行くぞ!」
そして私達は学校に向かった
行きながら私はずっと
緊張してた…だって
七瀬先輩が居るのだもの!! (デレデレ)
「小山さんって何か小さいね」
ニコッと話しかけてきた七瀬先輩
本当七瀬さんとは大違いだわ
「背はたっ確かに小さいですけど
…これでもニセンチ伸びたんですよ
…って(カァ~)あのえっと…(プシュ~)」
何か恥ずかしい…(ちなみに151センチ)
「プッハハハ小山さんって面白いね」
わっ笑われたマジ恥ずかしい
「平良先輩うちの妹(美由)で
遊ばないでくれませんか?」
ちょっとピリピリしてるマキ兄
「プッ お前(真樹)本当
シスコンだな相変わらず」
七瀬先輩はまだ笑ってた
「っていうかマキ兄って
シスコンだったの?」
「美由だってブラコンじゃんかね。
有名なくらいにね兄さん」
「そうだな有名だな
お前等兄妹愛は
本当ソックリだよな
俺達の…モガッ」
「平良先輩? それ言わない
約束でしたよね?
楽しみはとって置きましょうって
この厄介事が済んだらってね」
「(ピキ)そうだったな。
コレが済んだら
後で覚えとけよ? 真樹」
「嫌だね平良先輩ってか
ジャレアイはこのくらいにして
とっとと終わらせようぜ。
平良先輩」
「そうだな。早く出てきたら
そんな所で見てないで、ねぇ先輩?」
何だろこの感じ…あ。
コレあの帰りに感じた
キモチワルイ感じだ
「ちっ何で気づくかな…
今日は二人で登校の日
じゃなかったのかな?」
何言ってるのこの人…
それに何で知ってるの?
「マキ兄…私…怖いよ…」
柚利仔もかなりふるえてる
「大丈夫だよ(ニコッ)
お兄ちゃん達が
守ってやるからな。
いきますよ? 平良先輩」
「おう。何時でもいいぜ。
柚利仔と小山さん、
俺達から離れるなよ? いいな」
私と柚利仔はコクりと頷いた
「ふっ 強がってられるのも
今のうちだぜ?
七瀬平良に小山真樹」
殴り合いの喧嘩は、始まらない
ただの話し合い(笑)
「平良先輩任した。
俺は心理戦は不向きだから」
「ハイハイじゃ柚利仔達よろしく」
「はいよって事で二人共走って」
そう言って私と柚利仔と
マキ兄はその場を離れた
七瀬先輩のことは心配だけど
大丈夫だよね? 私達がいたら
言い合いし難いだろうし…
そしたら…
「先輩が後輩脅して卑怯な事して
福山先輩が好きなら堂々としやがれ
そんなだから周りが離れてくんだよ」
あんな迫力がある言い方を聞くの初めてだ
「うるさい…お前(七瀬)に
私の何が解ると言うのだね…」
「解りたくもないね。
妹を脅しのネタに使われたから
大人しくしててやったのに…
でもお前は妹達に手を出そうとした…
だからもう容赦しない」
険しい顔の七瀬先輩
「脅しのネタって…何? 」
「柚利仔は知らなくていいんだよ」
「でも…」
柚利仔とマキの表情も険しくなってきた
あ。
「もしかして…
"俺の言うこと聞いてくれないと
お前(七瀬平良)に虐められて
辛くなり死を選びました…"とか
"お前(七瀬平良)の妹と
心中して死んでやる"的な?」
「美由 何でそれを…」
「たまたま耳にしたものだから…」
徐に走って
バシッ(ビンタする音)
痛そうに蹲る伊野田先輩
「伊野田先輩…アンタは最低です…
自分の言うこと聞いて
欲しいからって脅して
良いわけないじゃない…
それに何? 他人に危害加えるって…
アンタあり得ないし男として
人として最低です。犯罪です」
「言わせておけば…
美由ちゃん可愛いのに
そんな言い方しないでくれよ…
柚利仔ちゃんも脅えてないで俺の隣に…」
ドカッ
「イッタイ…何すんだよ…」
『いい加減にしろ!!』
今度はマキ兄と七瀬先輩に殴られてた
柚利仔も脅えてたけど
殴る体制になってた私もだけど
「俺の妹(美由)を気安く
名前で呼んでんじゃねぇ」
「妹(柚利仔)に近づいてんじゃねぇよ」
同時に喋る七瀬先輩とマキ兄
台詞をとられてしまった
「暴力反対死んでやるからな…」
プチン
「(スゥ~ハァ~)テェメェ
いい加減にシアガレヨ。
何が死んでやるだよ…
テェメェ残される人や
言われた人間の気持ち
考えた事あんのかよ?
どんだけ辛いか苦しいかを…」
気づいたら伊野田先輩に
つかみかかっていた
「美由?」(×2)
「小山さん?」
「ハッ…私ったら何を…」
我に返った
昔ユキお兄ちゃんに言われた事を
そのまま口にだしてた
そう…昔私は…
「ユキお兄ちゃん…
私死にたくなる…
リスカとか辞められない…」
バシッ
「えっ…」
「お前(美由)…残される人や
言われた人間の気持ち
考えた事あんのかよ?
どんだけ辛いか苦しいかを…
今度そんな事言ったら
俺は悲しむし辛い
でもリスカしてしまうので
あればその時は
ユキお兄ちゃんを思い出せよ?
そして泣かれるって思えよ。いいな?」
ワシャワシャ
「もう…でもありがとう…
ユキお兄ちゃん…」
思い出して泣きそうになりながら
「軽々しく口にしちゃ
ダメってことだよ…
伊野田先輩…コレに懲りたらもう
二度と脅したりして
言うこと聞かせたり
しないで下さいね?
そしたらフクちゃんだってきっと…」
「わかったよみ…」
ギロリ
「こっ小山さん…
じゃこれで失礼するよ…
すまなかった」
私とマキ兄に睨まれて
尻尾巻いてどこかに消えた伊野田先輩
「こっ…怖かった…」
「大丈夫? 美由」
「大丈夫か? 美由っかスゲー」
「小山さんって強いんだね?」
何か同時に喋られて
わかんないよみんなっうか腰抜けた
「ほら、手だして小山さん?
腰抜けてるんでしょ?」
「ありがとう…ございます七瀬先輩」
はっ恥ずかしいよ絶対
顔真っ赤だよ…ん?
何か忘れてな…
「あー学校…完全に…」
『遅刻』
「まあいいかたまには…
って良くないんじゃ…あ。
…ハゲがこっち向かってきたよ…」
「えっ…ヤバいな?
美由、ユーコ、平良先輩…
ここはひとまず…」
『逃げろ』
そして私達は走り出した
ハゲは物凄い剣幕で走ってくる
とりあえずどうにかまけたみたいだ
「ハァッハァッ…
とりあえずハゲ…
追ってこないね?」
「ハァハァ…とりあえず
良かったんじゃねぇ?」
「俺初めてサボったかも」
「私も…でも何か楽しく…
ないけど…たまにはいいかも…
もうあんな思いはゴメンだけどね?」
「アレで懲りたらいいんだけど…
まあ懲りなかったら多分私…
キレちゃうと思うのよ…」
『うん。アレは怖かった』
三人でハモってるし…
そんなに怖かったのかな…
「ウッ…」
「美由ってキレたら怖いんだな。
っうか強いし…俺…
逆らえないって思ったよ」
「あ。俺も思った」
柚利仔も頷いてるし(泣)
「だってプッツンきたんだもん…
私も…っうか三人共部活は?」
「えっ…あぁ…今日はいかない」
「俺も…今日はいかないでおこうと」
「私は今日はない日だから」
そんなのでいいのかな二人は…
「じゃさぁ…このまま遊びに
行こうよね? みんな」
みんな頷いたのだけど…
「あ。でもその前に…
真樹君? さっき俺にしたこと
覚えているかな?」
「なっ…何でしたっけ? 平良先輩…」
「覚えてないって言うのかな?
キミ(真樹)は? ほぉ…
俺の口塞いだよね? 思いっきりさぁ」
「それは…その…だって平良先輩が…」
ズイッ
「俺が何?」
「ひっ…すいませんでした…
でも平良先輩が約束破るからでしょう?」
うわぁマキ兄が圧されてる 初めて見た
「っうか約束って何なの? マキ兄達…」
「えっあぁそれはね? 小山さん、
こういうことだよ」
ニコッってしながら写真を見せてきた
「コレっておじいちゃん達だよね?
おじいちゃん達の家に
あった写真だ…っていうか
何でコレ持ってるのですか?
七瀬先輩?」
「それはね、俺達のじいちゃんと
小山さん達のじいちゃんが仲良くてね?
そして俺達のばあちゃんと
小山さん達のじいちゃんが姉弟なんだよ」
「えっ…えー!!親戚⁈」
「やっぱり、小山知らなかったんだね」
「美由だし」
「美由だからね」
なんかハモってるし…
「二人共私をバカにして」
怒る私をみてみんな笑ってるし…
和気藹々としながら、
学校を初サボり
そのまま遊んで帰りました
(本当はサボってはいけないんだけどね)
後日、伊野田先輩は
自主退学したみたいだ。
こないだので懲りたみたいだ。
フクちゃんも解放されたみたいだけど…
何か淋しいそうにも見えたかも…
まあこれで憂鬱に
ならなくてすむだろうし
あれから私達にも何もないし
良かった良かった
私達4人はサボったから
担任にこっぴどく怒られたし
マキ兄と七瀬先輩に至っては
部長と顧問もこっぴどく怒られたみたい
まあ良い経験かも…多分…
あ…そうだ明日ユキお兄ちゃんが
家庭教に来るんだった忘れてたや
どうしょう…覚悟できてないよ~(泣)
そしてとうとう当日
「美由? 来てやったぞ」
「いらっしゃいユキお兄ちゃん…」
どよんとしてる私
「どうしたよ? 早く準備しろよ?
それとも…(笑)」
ニヤニヤしてるユキお兄ちゃん…怖いよ…
「わっわかった準備するから
待ってよ…っか顔がエロいのよ…」
「いや普通だしエロいこと
考えてんなよ美由?」
もうユキお兄ちゃんのバカウウッ
「っうか早くしろって? でないと…
キス…してやるぞ」
「嫌だ…つかもう準備できたし…
ユキお兄ちゃんとはもうできないよ…
今気になってる人がいるから…
早く始めよう勉強」
「良いじゃんか? なぁ美由?」
「ダメなのよ…」
ぐいぐいと突き返す私
「わかったよ。
もうしないよ、じゃ始めよう」
そして、ようやく始めてくれた
今日は、やけに真面目に
勉強見てくれたユキお兄ちゃんが
逆に怖いかも…本当はユキお兄ちゃんとならいいんだけど…やっぱり何か違うくて…
今は気になってる人だけ見ていたいのかも
そして再び余り連絡をしてこない
ユキお兄ちゃん…
本当気分次第なんだから
…困ってしまうわ…家庭教なのに…
まあ親戚だし家知ってるから何時でも行けるんだけど…
ユキお兄ちゃんはあんまり家にいないんだよな…女癖悪いっていうかさ…
っうかユキお兄ちゃんのことは今いいのよ!
それよりも、
七瀬先輩だわ(ニヘ~)何であんなに、
優しくて格好いいんだろ
惚れ惚れしちゃうわ…でも
…七瀬先輩には過去を
知られたくない…かも…
ユキお兄ちゃんとのこととか…いろいろ
ユキお兄ちゃんと私は実はもう…
キス しちゃってるんだ…
あれは私がユキお兄ちゃんと
知り合って間がない頃だった
その時の私は、直ぐユキお兄ちゃんに
夢中になってたみたい…
くっ付いていたいとか
触れてたいとか思ってたの。
だからある日…
~回想~
「美由? キスしていいか?」
別にユキお兄ちゃんならと
コクりと頷いた私
そして私達はキスをした
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