9話目 シリアス注意

ある日お母さんが帰ってきた


「!!お母さん!おかえりなさい!」


母「ただいま!」


そして、お母さんと過ごしていく中

お母さんがふと言った


母「拓海くんと琉生くんと仲がいいみたいね!お母さん、安心したわ

琉華は二人のことをどう思ってるの?

親友を作らないの?」


「お母さん……

知ってるはずでしょ?

親友とかありえない。どーせ、みんな裏切る。みんな同じなんだよ?

私は家族以外誰も信じないって決めた

あの二人はただ一緒にいて楽しいから一緒にいるの!」


母「それを友達と言うのよ」


「裏切るわ。

だって、私、こんなにもいい子じゃないもの」


母「琉華…!」


「たとえ!

拓海と琉生がほんとに私のことを友達って

思ってるとしても!

私にあの二人の友達でいる資格がないわ」泣


母「震えた声で泣きながら言われても

母としてなにかできることはない……?

もっと頼って……!!お願いだから…」


あぁ……お母さんが泣いてる

あんなに強い人が


私にとってお母さんは、世界でたった1人のお母さんでなにを言われようと必死で気にせず自分らしく生きて強い人だと思ってた


けど、違った

どんなに強い人でも1人の人間なんだ


あの時…お父さんと離婚した時

わかってたはずなのに


母『ごめんね…琉華……これから先辛い思いをさせるわ…ごめんなさい…』


そう、お母さんが泣きながら言ってきた


その時思ったのに


お母さんを支えなきゃって

長女として、お母さんの娘として

これぐらいしなきゃって


迷惑かけたらダメ

わがまま言ったらダメ


ずっとそばにいよう

お母さんも1人の人間なんだ

私と同じ血の分けた親子なんだ


これが小学四年生で両親が離婚した時に

思ったことだった


そしてそれから家族以外心を閉ざした


「……ごめんなさい…お母さん……」


“いい子じゃなくて”


“胸を張れる娘じゃなくて”


“頼りになる娘じゃなくて”


“お母さんを支えられることが出来なくて”


「ごめんなさい…」

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