第10話 自宅捜索
今日は休日なのだが、珍しくマキは家を留守にしていた。
時は少し遡り、昼ご飯を二人で食べてから出かけようとしていた時、突然マキの電話が鳴った。
電話の相手はマキが勤めている職場からだった。どうやら人手が足りなくなったらしい。
本来はシロと約束があったのだが、シロに目をやると、仕事を優先していいというジェスチャーが送られた。
いつもならダダこねてたのに・・・シロ、成長したわね。そして私は服を着替えてから家を出て仕事先へ向かった。
シロはマキを見送ると、すぐさまマキの部屋に入って行った。
そしてマキの部屋の隅から隅まで漁って行った。牧野部屋を漁っていると、途中で変な小さいものを見つけた。
しかもそれがあちこちに設置されていた。
初めは何かわからなかったが、触っている間にだんだんとこれが何なのか分かってきた。
これは盗聴器の類だ。しかもこれ前に私も使っていたやつだ。
でも、これがここにあるって事はということは、まだどこかに設置されているはず!!
シロはマキの部屋から出て家の中をひたすら漁りまくった。
漁る事二時間、家の中には盗聴器が15個、隠しカメラが10台見つかった。
合計で25個、普通ではありえない数字だ・・・
全部壊してダメにしておかないと、これはマキちゃんが見たら確実に倒れる。
マキちゃんもうすぐ帰って来そうな時間だけど、片付けまでギリギリ間に合うかしら。
多分あの時だろうな、仕掛けられたの。あの時風邪なんか引いてなかったらこんなことには・・・とりあえず引越しを検討しておかないといけないわね。
今度はあいつに見つからない場所に引っ越さないと。
それにしてもよくこれだけ集めたものねぇ、相当お金かかってそうだけど・・・って、そういえば社長令嬢だったわねあいつ。そりゃ資金は大量にあるか。
っと、そろそろマキちゃん帰って来そうだしとりあえずこれは私の部屋のゴミ箱にでも入れておかないと。
それにしてもずいぶん簡単に見つかったわね。あいつのことだし、もっと仕掛けてると思ってたんだけど・・・
あ!マキちゃんが帰って来たわね。出迎えに行かないと。
「ただいまー、帰って来たよ〜」
「おかえり〜マキちゃん!!」
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