蛾となりて墓場をめぐる夜長かな

【読み】

 がとなりてはかばをめぐるよながかな


【季語】

 夜長(三秋)


【大意】

(死者の霊魂が)蛾となって墓場をめぐる秋の夜長である。


【附記】

 以前の作品をブラッシュアップしたような(と言うと尊大になるのだろうか)感じである。言いたかったことが、もうすこし過不足のない形で言えたように思う。


 なお、「蛾」は三夏の季語。


【例句】

 いなづまのさそひ出してや火とりむし 丈草じょうそう

 化物の話になるや灯取虫 寺田寅彦

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