第13話 世界魔法大戦 勃発

「はぁ…はぁ…何で俺を置いて逃げるんですか…」


「チィ、食われれば良かったのに」


「ちょっと!?カレンちゃん!?」


「すまないシロウ、俺の転送位置が悪かった。」


コイツ真面目だな…


「い、いや…大丈夫ですよ…」


予想外の反応されて戸惑ってる…お前ちょっと狙ってただろ…

「次はもう一度協会の目の前にワープします。協会から中まで走って突き抜ける。それでいいですか?」


「あぁ!ありがとう!それで行こう!」

俺達はもう一度気を引き締めた。




――同時刻 ガルガロット 東の砦――

「ルーク様!魔道士の配置が完了致しました!合図を頂ければいつでも攻めれるとミネルバ様が仰っています!」


「分かった!ありがとう!…ジュリ!」


「はい!何でしょうか?」


「お前の魔法『以心伝心』で仲間達に30秒後に悪魔に仕掛けると伝えろ!ウェルネビットは俺一人が何とかする!」


「分かりました!」

そう言うとジュリは両手を天にかざして魔法を唱えた。


「以心伝心…!」

ジュリの足元から円状に念波の用なものがひろがる!


――ガルガロット 西の砦――

「ミネルバ様、今の聞きましたか」


「何だ、ミハイロか…あぁ聞いたさ30秒後か…少し急いでる気をするがまぁいい。」


「ミネルバ様~俺はここでぇ待っときますわぁ~」


「何故だゲルグ、貴様も来い。」


「いやぁ~俺が行くと仲間に迷惑かけちまうんで~」


「なら、お前が先陣を切って行け。その後ろにミハイロと魔道士が続く形でいい。私は竜騎士を率いて敵の背後からの攻撃を狙う。」


「それなら大丈夫でさぁ~了解いたしやした~」


「こんな不届き者に先陣を任せるなど、本来は言語道断なのだがな。ミネルバ様が言うのならば仕方がない。」


「ミハイロ~俺は先に行ってるわ~」


「おい!ちょっと待て!」


「いい、ミハイロ…放っておけ。残り5秒だ…」


――協会前――

「レンさん、行きますよ!」


「おう!ありがとう!」


超高速移動ワープ!」

レン達の足元に魔方陣が描かれた。

レン達は光の中に消え現れた先は協会の扉の手前だった!


ニンゲン…ウマソウ…

タベタイタベタイタベタイ

悪魔が扉を中心に四方八方にいる。


「レンさん…ここ走り抜けるんですか…」


「思ったより多いな…でも…やるしかない…」


――ガルガロット 東の砦――

「3…2…」


ここから戦いが始まる。


「1…!!」

「全軍突撃ィ!!」

オオー!!! ルークが叫ぶと共にジュリ率いる魔道士達が一斉に悪魔に突撃していった!


「誇り高き竜騎士よ!私に続け!目の前の敵を討ち滅ぼさん!」

ウゴォォオ!!竜の威嚇と共にミネルバ率いる竜騎士5000が飛び立った!


「皆の者!行くぞ!マーガレットの底力、悪魔共に見せつけてやれ!!」

うおおおおおおお!!! ミハイロに続き魔道士達が攻めに行った!


――協会前――

「行くぞぉぉ!!突っ切れぇぇえ!!」

ハァァァァア!!


――魔界――

「ついに始まったか…ククク…私を楽しませてくれよ…ククク…」


――ガルガロット 東の砦――

「さてと…俺の相手はウェルネビット…国1つだ。。。そそるぜ…!」

ルークはウェルネビットの兵がいる方へと歩きだした。


――ガルガロット 西側 悪魔の軍勢――

ドン!悪魔の中央に1人の男を中心に大きな穴が空いた。

「ここなら俺も暴れられるな…久しぶりに楽しめそうだぜ」


――協会前――

ハァァァァア!!

レン達が勢い良く走った!


「何だこの人間…食ってやる…」

悪魔の大きな手が横から伸びてきた!


「うわぁぁぁあ!レンさぁぁぁん!食われます!!ちょレンさぁぁぁん!!」


暗黒波ダークウェーブ!!」

ナーガが走りながら両手を悪魔の方に向けた!


「ぐぉぉぉお!!」

悪魔の体には大きな穴が開き体が溶けて行った!


「ナーガさぁぁぁぁん!」


「これでチャラだな」


「来たぞ!もうすぐ入り口だ!このまま行くぞ!!」


ニンゲン…イカセナイ…

タベル…タベル…!


四方八方から悪魔の手や触手が伸びてきた!


「キャンディマジック…ビスケット!」


キャンディが魔法を唱えると悪魔達の足元がビスケットに変わった!


何だこれはぁぁあ!


ビスケットの足元はすぐに崩れ悪魔達は奈落の底に落ちていった!


「ナイス!お姉ちゃん!」


「このくらい当然ですよ!」


俺達はそのまま扉まで突っ切り扉を蹴飛ばした!!

「あの協会がこんな事に…」

キャンディが呆然としている。


協会の形状は変わっており上に続く大きな螺旋階段になっている。

「行こう!この上に全ての元凶が!」


俺達は螺旋階段を登ろうとしたその時!上から誰かが歩いて来た。

「レン…とんでもない魔力だわ…」


トントントン…

「この先には行かせませんえ」

扇を持った女が階段の前に立ちはだかった。


「レンさん…どうします…」


くそ…やはり一筋縄では行かなかったか…急いでると言うのに確かに魔力は凄まじいが勝てない相手では無い。俺達全員で掛かれば時間が無駄だ。

トントン!誰かに肩を叩かれた!


「レンさん、ここはこのナーガに任せて先に行ってくださらないか?」


「大丈夫なのか?お前1人で…」


「大丈夫です。私はルーク様の右腕ですから、このような相手に負けるほどやわじゃないです。」


俺は心配だったがナーガの力もまた未知数、ここはナーガに任せることにした。

「分かった、ここは任せる!死ぬなよ!」


「承知」


レン達は女の横を走って階段をかけ上った。


「そなたらは一人を犠牲にして進むのじゃな?わらわに1人で勝てると?」


「犠牲になんかしないぜ…ナーガ1人でもお前に勝てるって事だよ」


「ほほう…」

そう言うと女はレン達に向かって!扇を振った!とてつもない風がレン達の背後に迫る!


「空殺!!」

ナーガはとっさにレン達の後ろに回り魔法を唱えた!

風が一瞬で止んだ!


「お主、中々やるな…楽しめそうじゃな」


「当然だ。それに俺たちの希望をここで死なすわけには行かないからな。」


レンさん、あなたに世界が掛かっています…

どうかご武運を…

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