第12話 魔法大戦・前夜
「私はキャンディって言います!ルークですよね!助けてくれてありがとうございます!」
「キャンディさん、会うのは久しぶりだな!もう大丈夫なのか?」
「えぇ!甘えん坊の弟が看病してくれたおかげでですね!」
やめろよお姉ちゃん…
俺は少し顔が赤くなった
「キャンディさん、これから戦争が始まるんだけど、あなたの力を貸してくれないか?」
ルークは手を差しのべながら言った。
「ルーク!ちょっと待てよ!お姉ちゃんは怪我明けで…」
キャンディは俺の方に向いた。
「いいんですよレン…私もこの状況を変えたいですしね!」
お姉ちゃんは確実に無理をして言っている…こんなに笑顔だけど俺には分かる。俺を心配させないためにわざとだ。
「分かったよお姉ちゃん…無理はしないでね…」
「全く甘えん坊ですね…レンは…」
「レンさ~ん!」
シロウの声だ。
「今行くからそこで待ってろー…ちょっと行ってくるよ、また後で会議室で!」
レンはシロウたちがいる方へと走っていった。
「キャンディさん…レンの事どう思います?」
キャンディは笑顔で答えた。
「不真面目で1人だったけど仲間が出来て良かったですよ…本当に嬉しいですね…」
「うんうん!そうですね!では俺も用事があるのでこれにて~」
ルークが前を向いて行こうとした
「ルーク?1ついいですか~?」
「どうしたー?」
ルークはキャンディを見た瞬間!とんでもない程の魔力をキャンディから感じた。
「何を企んでるんです?」
「企んでる?何を?」
ルークは笑いながら言った。
「一体何を考えてるかは知らないですけど、何もかも上手く行くとは思わ無い事ですよ」
「キャンディさん、冗談やめようぜ。」
「だといいんですがね」
辺りには長い沈黙が続いた。
「あ、そうそうキャンディさん。あなたにはこの世界を救う為にレン達と共に最前列で戦ってほしい。」
「分かりました。レンが居るならそっちで戦いますね。」
「ありがとう、キャンディさん。ではこれから会議室にて最終会議を始めるから一緒に行こう。」
ルークとキャンディは会議室へと向かった。
作戦会議は1日かけて行われた。
そして――
ベルフェベット王国 門前
「これより作戦を説明する!」
ルークが門前に集まったすべての魔道士に向かって叫んだ!
「ウェルネビットと悪魔共がこのベルフェベットに進行中だ!数はおよそ30万!対してこちらはマーガレットを合わせて約8万!」
俺達は本当に勝てるのか?30万だとよ…
お母さん…今までありがとう…
ザワザワ…ザワザワ…
「まず、このウェルネビットの砦ガルガロットで俺とジュリ、それとミネルバらマーガレットの援軍で敵の進行軍を迎え撃つ!魔法探偵団とSS級魔道士キャンディ、ナーガで闇の根源である魔法協会へ奇襲をかけこの混沌を終わらせる!以上が今回の作戦だ!作戦の実行日は明日の5時だ!気を引き締めろ!これは戦争だ!誰1人として欠けるな!以上!解散!」
オオー!!!
地響きのような魔道士達の声が城全体へと響いた!
そして夜、レン達は魔法協会へ向けて出発するのであった。
「それじゃあなレン!そっちはお前に任せた!こっちの事は心配するな!俺がいる!」
誰かが近づいてきた。
「私もだ」
「そうだったな!ミネルバもいたな!」
「ありがとう、ルークにミネルバ!ここからは任せろ!」
「安心しなさい!私がいるのよ!悪魔何て一瞬でボコボコにしてあげるわ!」
「えぇ!?待ってくださいよ!?そんな作戦聞いて無いですよ!?俺達が協会に殴り込みに行くんですか!?こっちがボコボコされますって!?それに…」
コイツそういえばずっと寝てたな…ていうかツッコミがおせーよ…
「ジャ○アン対の○太見たいになりますって!!」
やめろバカ!
俺達の下に魔方陣が描かれた。
「レンさん、他の皆さん、準備はいいですか?そろそろ行きますよ。」
「あぁ…行くか!それじゃあ!行ってくる!」
「あぁ!悪の元凶を叩きのめしてこい!」
「
レン達は魔方陣の中に消えていった。
協会?と思われる建物のすぐ後ろに着いた。
「あれが協会…?それに何だここ…」
空は真っ黒に染まり、建物は見たことも無いほど不気味に変わり悪魔の巣窟となっていた。
「レンさん…帰りません…?」
「俺も本当は帰りたいんだけどそういう訳にも行かないんだよ…覚悟だけ決めとけ」
「シロウ君!不安なのは分かりますけど、大丈夫ですよ!私も居ますから!」
「私も居るのよ!何忘れてるのよ!」
「それとルーク様の部下である俺もいるんだ。心配する事は無い…」
「そういう訳だ、シロウ!大丈夫だ!」
「分かりましたよ!やりますよ!俺!任せてくださいよ!悪魔何て一瞬で粉々に…」
ドーン!シロウの後ろに巨大な悪魔が現れた。
「え?」
「ここに何用だ!人間!」
「うわぁぁあ!出たぁぁぁあ!!何で!?何でこんなに綺麗にフラグを回収するのぉ!?レンさーん!!あ、ちょっと!何で皆逃げてるの!?待ってよぉぉぉぉお!!!!!」
レン達が消えた4時間後、ついに作戦が始まった。
「よっしゃ!!行くぞー!!」
オオー!!ルークが叫ぶとベルフェベットから5万5千の魔道士、隣国のマーガレットからミネルバ直属の竜騎士約5000、そして魔道士2万がベルフェベットの砦であるガルガロットへと向かった。
これから生死を分ける戦いが始まる――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます