第9話 陰謀
「レンさん…ちょっと…休憩しません?…」
シロウが苦しそうに言った。
「アンタ本当に体力無いわね!さっき休憩したばっかじゃない!」
カレンは怒り口調で言った。
「さっきて!?30分前じゃないですか!?俺は5分おきに休憩しないとダメなんですよ!?あ!足が折れる!?いやもう折れてる!?俺の心も折れる!?何でそんなに歩くんで…」
「ギャーギャーうるっさいわね!アンタの足なんかどうでもいいのよ!歩くたんびに休憩休憩って!ホント!プライドないの!?次喋ったら殺すわよ!」
いやカレン…お前もいちいちコイツに構ってたらキリ無いぞ…めんどくさかったら無視していいんだぞ…
「協会まで後数十キロある。夜は悪魔も活発になるし近くの村にでも寄るか。」
「流石レンさん!ツンデレロリとは大違…あ、嘘だってカレンちゃん。ち、ちょ!ごめんって!そんな般若見たいな顔しないでよ!あ、違うよ!?カレンちゃんが般若って言ってる訳じゃないって!あ、熱い熱い!燃えてる燃えてる!あ、あ!あぁぁぁぁあ!!!」
俺達は近くの村に寄った。小さな小さな村だ。これまでガイルやタリアの町には行ったがこの村はそれよりはもっと小さい…一言で言えば田舎だ。
「どうされたのですか?…こんな貧相な村に…」
この村の村長だろうか?俺達が村に入るやいなやいきなり喋りかけて来た。
「いえ、旅の途中でして…少し宿を貸して頂きたい。」
「了解しました…何にも無い村ですがゆっくりしていって下さいませ…ですが、この村の奥にある遺跡には行ってはいけませんぞ…」
「遺跡?一体何があるんですか?」
村長はおもむろに話し出した…
「この村にはある伝説がありまして…この村の遺跡に封印されている悪魔はかつて天変地異起こしたとされる悪魔 マルファスが封印されているのです。しかも厄介なことにこの悪魔は一番最初に見た者を主君として仕えるそうなのです。。ですから遺跡の近くに行ってはなりませんぞ…」
「分かりました…ありがとうございます。」
俺とカレンとシロウは村長にお辞儀をした。俺達はこの夜宿にてこの後の作戦会議をしていた。
「流石に3人で乗り込んでも勝算は無いわね…」
「協会には俺の知り合いが何人も居るがいざとなったら敵になるだろう…それに会長の側近にはこの世で一番めんどくさい奴がいるからな…」
レンはため息をついた。。。
「レンさん、どうするんですか?」
うーん…どうするべきか…4つの国のどこかが俺達に味方してくれればあるいは…そんな時だった!下から何やら村長と別の人の声が聞こえてきた。
「おお…国王陛下様が直々に一体こんな何にも無い村に何のようですか…?」
ん?国王陛下?どういう事だ…?何でこんな田舎の村に…?
「レン…国王陛下って…」
目的は俺かも知れないな…どうする?話に行くべきか?…俺の今の状況も考えると一度話してみてもよさそうだな…
「ちょっと話に行ってくる。」
「えっ!ちょっと!行ってもいいの!?何言われるか分からないわよ!」
「どうせこのままじゃ状況は変わらないし行くだけ行ってみるよ」
「えぇ!?レンさん!?わざわざ国王に話に行くんですか!?なん…」
カレンは手の上に炎を出した
「ちょっとアンタは静かにしてなさい」
「あ、はい…すみません。」
シロウは俺に不安そうに言った。
「レンさん気をつけて…」
俺は静かにうなずき宿の1階に降りた…村長と国王が何か話している…
「村長…ここに巨大な力を持った魔道士が居ますよね、少し話をしたいのですがよろしいかな?」
「旅人様の事ですね…分かりました…少し聞いて来ます」
村長はこちらに来たが俺がその前に出ていった。
「俺に用って何ですか…国王様…」
「おぉ!お前だったのか!レン!それと国王様って呼ぶのやめてくれよ!俺には
ルーク ウォーリアーって言う名前があるからな!」
コイツはルーク ウォーリアー 女見たいな容姿をしているがバリバリの男だ。
太陽の国 ベルフェベット王国の国王…俺の幼馴染だ…
「レン!お前に用があってここに来た!」
「用って…国王様が嫌われ者の俺に何…?」
ルークは笑いながら言った。
「まぁまぁ!そんなことを言うな!単刀直入に言う!」
途端真剣な眼差しを向けて来た。
「お前の力を貸して欲しい」
「俺の力…どうゆう事だ…?」
「いや…今実は大変な事になっててさ…
協会とウェルネビットと悪魔が手を組みこの世界を新しくしようとしてる訳よ…」
ん?協会と天使の国が悪魔と手を組むだと?どういう事だ…協会は悪魔から守るために魔法協会を作ったんじゃ無いのか?…それに天使の国 国王のルシファーは何を考えてる…?
「詳しく聞かせてくれないか?」
「詳しくは知らないが悪魔共と一部の人間が手を結びこの世界をひっくり返すつもりだ。これに対抗して俺とマーガレットの女王さんは連合国として協会と悪魔とウェルネビットに対抗するつもりだ。」
「バレルはその連合国に参加しなかったのか?」
「あの堅物…何を考えてるかしらないが断りやがった…まぁ何か考えがあるんだろう…」
そうか、俺たちの知らない間にそんな事が…もっと聞きたいこともあるがコイツの行き先は俺達と同じのようだな…どっちにせよ今はコイツらの味方をする方が良さそうだ…
「それともう1つ言いたい事がある」
ルークはまた真剣に見つめて来た。
「何?」
「協会の前会長…お前の父を殺したのは…ルシファーだ。」
「ッ!?」
レンは一瞬ビックリしたが直ぐに落ち着きを取り戻した。
「そうか…昔の事だもう忘れた…」
「突然すまないな…これはお前に伝えた方がいいと思ってな…」
階段の方から何か聞こえてきた。
「カレンちゃん!?聞いた!?今の!?」
「うるさいわね!大声出したらバレちゃうでしょ!?あ…」
アイツら…盗み聞きしてたのかよ…それとカレン…お前が一番声がデカイぞ。
「大変です!国王陛下様!!」
魔道士があわただしく入ってきた
「どうした?」
「悪魔がこの村に乗り込んで来ましたぁぁ!」
その場に居た全員の目が魔道士へと向く
悪魔?この村に?一体何故?しかも悪魔の気配は全くしない…まぁいい、俺達の見せ所だ!
「よし…カレン、シロウ!行くぞ!」
「いや、お前たちはいい!この場はこのルークが何とかする!ナーガはいるか!?」
「はい!ここに!」
「レン達を俺の国にワープさせてくれ!」
「承知!」
レンとカレンとシロウの下に魔方陣が浮かんだ!
「また後でな!」
ルークは笑いながら言った。
「あぁ…すまないな…」
ナーガは魔法を唱えた!
「
レン達は光と共に消えたーー
すると見たことも無い場所についた
「何だここ?城か…」
「うわぁ!レンさん!ワープ何て初めて見ましたよ俺!凄いですね!」
「あの魔道士…どこかで見たことあるわ…」
あわただしいな…今この世界で何が起こってるんだ…
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