第190話、昼食時に判明する予想外な事実


「…………」

「…………」


 先生がある人物を前に、目を点にして立ち止まった。


 にこやかな微笑みを向けるその人物に、何か思うところでもあるのか。ぽかんとしたまま挨拶もなく、二階廊下で立ち尽くしている。


「………………ッッ!?」


 棒立ちのまま、先生が拳を振り上げた。


 瞬間に、イメージが頭に浮かぶ。それは、一帯の崩壊。視界を優に超える範囲での終局。


 解き放たれた力により余波は果てなく広がり、万物万象を砕け散らして決して止まらない。抗えるものなど存在せず、全てが無に帰す。


「っ、先生っ!」


 反射的に動いた身体に感謝する。突き込まれんとしていた腕を取り、懸命に制止する。


「そんな偽モンに構っとらんと、早う行こうや。その剣、試すんやろ?」

「おっ?」


 初見でベネディクト・アークマンの影武者を見抜いたユミは流石と言うべきか、先生の背を押して引き離していく。


「ベネディクト爺さん、なんかにめっちゃビビってんねん。色んな場所に影武者を散らして逃げとんのよ」

「へぇ、そんなんだ」


 瓜二つの影武者へと、突然の暴行欲求を見せた理由は不明ながら、どうやら危機は去ったようだ。


 と一息吐いたのも束の間に、気を引き締めて相対す。


「――ふぅッ!!」


 練習場と化した裏道で〈夜の剣〉の使用感を実感する。領主ギャブル・キャブルをして、最強の剣を最高の相手に試す。


「凄いね、その剣」

「っ……!?」


 左の鋼を剣で受け止め、右の夜を…………鞘の先を〈夜の剣〉を持つ右手の裾へ差し込んで止めてしまった。


 剣を振っている最中に、僅かな隙間へ差し込む技量。震える程に神業である。


「ぐっ……!」


 鞘を捻れば袖の隙間が狭まり、手首が絞まれば痛みで〈夜の剣〉が手から溢れる。


「剣術が優れていればいるほど強い剣だ。使い方に癖があるけど、いいなぁ……」

「せ、先生には相性が悪いかもしれません」


 拾い上げた〈夜の剣〉を眺め、間もなく差し出された剣を取って言う。


「そうかぁ……」

「次、お願いします」

「よしっ、来なさいっ!」


 気落ちから一転。急に張り切る様に笑いそうになるも、気を取り直して双剣を構える。


 改めて、やはり歯が立たない。


 自分の流派は、出鱈目で不恰好ながら殺傷能力の高いミッティとは異なる。


 自分は強い足腰を活かした素早さで、身体ごと回転させて遠心力と重ねた強い斬撃を得意としている。これならば連撃に繋げることも容易で、剣撃も重くなる。


 加えて〈夜の剣〉がある。


 今は先生が認める性能を発揮するこの剣があれど、太刀打ちできていないが。


「ッ――――!!」


 最も得意とする技で、汚名を注ぐ。


 強く踏み出した勢いのまま高速で回転。左の剣を逆手に、身体をぶつけるように回り、絶え間なく剣を振る。


「ん〜…………ここっ!」

「うっ!?」


 回転と共に疾走する合間に、後退しながら気を伺っていた先生に両手首を掴まれて停止した。


 剣を収めた辺りから、まさかと思い始めていたが的中してしまう。


「……参りました」

「今の素晴らしいじゃないか。魔力を乗せたら一撃必殺だね」


 技を繰り出した際に驚きに目を剥かせたので、今回は一矢報いたと言えるだろう。


「……その魔力を使った歩法はオリジナル?」

「これは私独自のものだと思います。初めは癖みたいなものだったのですが、改良を重ねてこの形に落ち着きました」


 初見であっさりと〈廻旋アクセル〉の仕掛けを見抜かれてしまう。


 踏み出してすぐに足元に魔力を流して滑らせ、滑走することで回転を滑らかかつ加速させている。


「……一歩目さ、こんなのどう?」


 この日、〈廻旋アクセル〉は更なる進化を遂げる。



 ………


 ……


 …




「……何も喧嘩を売るような言い方をしなくてもいいんじゃない?」

「ふふっ、あの方がおもろいやん。弱ぁてウチに何もできん奴等をビビらせるん、ホンマに愉快やわぁ」

「いよいよ改心した設定を忘れるようになったね……」


 剣を折られた・・・・・・ことで終わりとなった手合わせ後、デューア君は屋敷内で昨夜の氷漬け君に声をかけ、何やら雑談をしている。


 暇を持て余した俺はユミに、先程の敵を作るバッドコミュニケーションに苦言を呈した。


「忘れとるんわ、あんたはんです。ウチ等の敵やで、あいつらぁ」

「敵から弓とお小遣い貰ってるの?」

「策士やろぉ? 真似してええよ」


 …………そして無言。


「…………君、今のうちにトイレとか言って来たら?」

「ん〜……お花摘みに行こかぁ。でもそんなになんよねぇ」

「なんか言葉だけ見たら、花を摘むって意味が分からないよね。いきなり花を摘みに庭とかに行こうとするんでしょ? この人、大丈夫かってなるよね」

「男版も考えんとアカンなぁ。女ばっかり頭おかしい奴が多い思われるやん」

「そんなん簡単だよ。枝を折りに行きますとかでいいじゃん」

「話をしとったら、いきなり枝を折りに行くん? それもどうなんやろなぁ」

「剣にして打ち合ったりする少年のイメージで、去り際に勇ましさの余韻を残して行くって感じ。女性の花とバランスいいでしょ?」

「どこがやの。ウチなら、そやなぁ…………なんでこんなこと本気で考えとんのやろ」

「面白いの思い付くかもしれないよ? 本気でやるに越したことはないんじゃないかな」


 普段、エリカ姫とかとする会話をユミと交わしてみる。やはり時間潰しには男子高校生的なアホな思考を持って来るに限る。


「……こんな会話、思えば初めてやなぁ」


 ユミの微笑はどこか怖いのだと、アーチェは言っていた。


「……言いたくないならいいんだけど、君って過去に何かあったの?」

「…………」


 柔らかな風に髪を揺らし、面持ちを優しくして俺へ微笑んで言う。


「……これが無いんよなぁ、別に」

「無いの……? 無くてソレなの? だったら大問題だよ?」

「そんな話すような過去なんて無いんよなぁ……。生まれた時からウチはウチで、お師匠はんに更生の旅に連れ出されたんよ。そこから逃げ出してアレやこれややっとったら……このざまや」


 お手上げとばかりに肩を竦め、現状を嘆いた。福音による命の危険を指しているのか、俺に捕まったことなのか……。


「仮にあったとしても、ウチより辛い目に遭うとる人は絶対におる。別にウチだけが不幸やなんてことはないんよなぁ。頭を下げて下げて、下げさせられて、大した価値もない輩に謝って……」


 意味深な物言いで独り言のようにも感じられる口調だ。


「この世界はそんな人間で溢れとるんや。馬鹿馬鹿しゅうてやってられへん。せやからウチは、他人に頭は下げへんの。ごめんなさいは捨てたんよ。それができるんやから、それでええんよ」

「……すんごい哲学」

「要約しよかぁ? ウチはなぁ、調子付いた人間を片っ端からぶっ殺したいねん。生きとる限りは自分のためだけに生きて、他人を不幸にして生きたんねん」

「そんな恐ろしいこと言ってたの……?」


 デューア君と氷玉ふよふよの人が屋敷内へ入って行ってしまう。


 内容はあまり理解できなかったが、ユミにも独自の矜持か理屈があるのかもしれないことが分かった。なんか……根本は結局これまでの印象通りな気がするけど。


「先生」


 何か衣服らしきものを手にしたデューア君が、こちらへ戻って来る。


「これは大司教の教会騎士服です。これを着ればこの都市でかなりの融通が効くので、お嫌でなければどうでしょうか」

「まさか、俺がこれを着る日が来るとは……事実は小説よりも奇なり」


 エンゼ教の服を着た。


 別室で着用後、むず痒いというレベルを超えたもどかしさを抱えてデューア君達の元へ戻る。


「どこからでもかかって来たらええ言うてるやん、弱虫やなぁ」

「口に気を付けろよ……?」


 喧嘩が始まっていた。


 クーラ……という名前だったと思う。彼が蔑みの視線で忌々しそうに、どこ吹く風という態度で座るユミを睨み下ろしている。


 でも……俺が気になって仕方ないのは、クーラ君のポケット。物凄い膨らんでいるのだ。まさかあの氷の魔具、ポケットに入れてる……?


 ボコって不自然に出ててコント中としか思えない。こっちにもいるんだ、ペットボトルとか何でもポケットに入れる男子……。


 ティッシュとか小銭とか入れて洗濯に出しちゃって、親から怒られたりするやつだ。


「どしたの……」

「すみません。クーラを先生に合わせようと待っていたら、彼等で口論になってしまいまして……」

「あちゃあ…………はいっ、二人とも悪いところをはっきりさせて、お互いに謝ろう」


 拍手一つ。空気を変えて仲直りを促すも、ユミがごめんなさいを持ち合わせていないことが偶然にもさっき発覚してしまった。


 なのでクーラ君のみに謝ってもらうしかないわけだ。


「……先生、俺は前にデューアさんの付き人をしていたクーラ・キャブルと申します。早速本題なのですが、デューアさんに朝稽古を付けたと聞きました」

「む、無視するパターンね……? 了解……」

「明日からは俺もお願いします、では」


 ニヤニヤと挑発するユミのいる空間に一秒でもいたくないらしい。俺へと一方的に授業申請を行い、ポケットをパンパンにしたまま背を向けて去ってしまった。


「……すみません。私に対しては礼儀正しいのですが、まさかユミに突っかかるとは思っていませんでした……」

「あんた、知らんかったん? あいつ、多分やけど獣人差別主義者やで?」

「…………お父上が種族に無関心だから、今の今まで気付かなかったんだ」


 あっ、そうだ。キャブルって何処かで聞いたと思っていたら、さっきの領主さんだ。ギャブル・キャブルじゃん。息子さんじゃん。


「私以外には横柄な態度を取ることもあるので、先生に失礼のないよう入念に言い含めておいたのですが…………頼み事をする者とは思えなかったので、断ってくださって構いません」

「そもそも彼に付いて来られるだけの熱意があるかなぁ。……とりあえず、気を取り直して行こうか」

「はい」


 王国にさえ、獣人差別主義者が貴族の中にはいるらしい。


 そして、お昼の時間。デューア君がよく通うという小洒落た料理店に、予約無しで突入する。


「払ってよ? 問答無用で払うんだよ? 俺等は君がお金もらってるところ見てるんだから……」

「分かっとるたかっとる」

「あれっ? ……聞き間違いだよね。じゃなかったら悪質極まりないもんね」


 意外にも大食いのデューア君が食べたいものを次々と注文するものだから、六人がけテーブルの上が鮨詰め状態。中でも目を引く皿があるので、何食わぬ顔してそれを頂戴する。


「じゃ、俺はこの魚と米が乗ってる興味深い料理をいただくよ」

「残念やったなぁ。それ、ウチが頼んだやつなんよ」

「……昨日トマト食べてあげたじゃん。おにぎり恵んだじゃん。俺の金でカジノにも行ったんでしょ? これくらいいいでしょ、それが人の道でしょ」

「文字だけのメニューを見て興味無かったんが、実際に見たら美味しそうやったんやろ? これはな、勝負の世界なんよ。訳分からん土地で、訳分からんメニューを頼む時に客が背負うべきリスクやねん。どない?」

「…………ふんっ」


 自分の前へと持ち上げた皿を元の場所に戻す。


 旅の醍醐味と言われたならば、この魔王……そんな無粋はできない。


「ふふっ、あんた可愛いとこあるなぁ」


 俺に勝てて嬉しくなったのか、人差し指の腹で頬を撫でられる。その気安い手を払い退けて、自分で頼んだピラフみたいな料理をスプーンで頬張り始める。


 うまぁ……。


 ぶつ切りタコみたいなものもフォークで刺して次々とやけ食いする。


 するとやり取りを見ていたデューア君は、目を開き微かに驚きを表して口を開いた。


「随分と……気が合うんだな。昨日はじめて出会ったにしては、とても意気投合しているように見える。あのユミが誰かと行動すること自体、珍しいと思うのだが……」

「どうなんやろなぁ、そう見えるんならそうちゃう? あんたにも言えることやけどな。…………ちっ、鬱陶しいもん入れんなやぁ」


 のんびり口調で愚痴を言いつつ、俺の皿に嫌いな野菜を放り込んで来る……。


『これ違うやつだったから、ん〜っと…………これと変えっこする』


 ただ上には上がいる。どこかのレルガも何が違うのかさっぱり分からないまま、俺へ嫌いなものを押し付け、あろうことか俺の皿を吟味して好物と交換して帰っていく。


 あわよくば二つか三つくらいをフォークに刺して持って行こうとする。獣人の習性なのだろうか。


 エリカ姫はそこらへんは王女様。はしたない真似はしない。


「先生の皿は止めろっ。……残したいなら端に避けておけばいいだろう」

「巨乳しかり葉っぱしかり、視界に入れたないねん。それに残したままやったら、あいつ野菜の良さも分からんのかとか思われるやろ? 心外な……」

「何が心外だ……ではどうしてもと言うのなら私の皿に置け」

「ウチのフォークで触れた野菜が欲しいんか? 変態やん……」

「何故そうなるっ!」


 で、デューア君が怒った……。テーブルを叩いて激昂し、ユミの暴言に堪らず立ち上がった。ユミはあの温厚なデューア君すらも怒らせられるのか。


 普段は怒らない人が怒るの、怖い。


「ま、まぁまぁ、デューア君も落ち着いて。俺は野菜も好きだから気にしてないよ。普段からよく似たことする子の面倒も見てるしね」

「そうですか……先生がよいのなら」


 矛を収めて席に腰を下ろし、自分が頼んだミルフィーユみたいな構造の肉料理を堪能する。あれも美味しそう。


 次々に口へ運び、どこへ入るのか料理が消えていく。食いっぷりがいい。あれもさぞかし美味しいのだろう。


 ここだけでこんなに美味しいなら、今お腹いっぱいにするのは何か違う気がするなぁ。


「ウチは違うと思うで?」


 やっぱり? なら他も回ってもいい?


 ……………はぁ!? 心を読まれた!?


「……しかし獣人差別主義者なら、動機としては充分だ」

「あの小僧が犯人でもなんでもええんやけどね、ホンマは。ただあいつ、昨日も今日もキッつい香水付けてるやろ? 流石に現場に匂いが残るん違う?」

「そうか……安心した」


 真面目な話をしていた。あのユミまでもが。


 料理に集中して観光計画作成に没頭しているのは、俺だけだった。


「ふっ、ミッティがおったらミッティも容疑者やったなぁ。あいつも昔は貴族の家系や。獣人差別主義者でも何の不思議もあらへん」

「馬鹿馬鹿しい……」


 嘲笑にも似た笑みで言うユミだが、デューア君はミッティを信頼しており微塵も疑っていないようだ。


 その間にも俺のスプーンは止まってくれない。魚介ピラフ的な皿を口に運ぶ手が止まらない。……というか食べ終わった。


「貴族と言うなら、利益に貪欲なパッソ派はその辺りの人材で構成されている。目撃者や調査した衛兵を買収もできるだろう。不可能犯罪もそれだけで可能となる」

「今回はウチが確かめたんやで? 匂いの痕跡は無かった。それも後から聞いたら、三人目の時もなかったんやろ? ほな呼ばんといて」


 トマトに米を入れて焼いたと見られる料理に伸びる手が、嘆息混じりのユミに叩かれる。こちらを見てもいないのに、恐ろしく優れた察知能力だ。


「ほんであんた、相変わらず青いねんなぁ……青々としとるやぁん」


 クスクスと笑うユミはトマト過ぎたのかその料理を確認後、俺の前へ皿を移動。野菜嫌いの偏食加減を露呈させながら、デューア君を嘲笑う。


「……どういう意味だ」

「ミッティが犯人かもしれんやん。生き延びて怪物ごっこを続けとるかもしれんやん。人の心ほど信用ならんもんはないねん」

「ミッティさんが犯人なら今でなくとも秘密裏に以前から殺していた筈だ。今回のように誰にも気づかれず、私達を欺いて」

「ここへ来てから気が変わったかもしれん。この一瞬で思考が逆転するんが、人っちゅう生き物なんやで? 今の今まで愛していた親も子も、連れ合いも親友も、無関係でも何でもかんでも、次の瞬間には殺し殺され殺し合っていても不思議でないんが人なんよ」


 ……なんだかユミが苛立っているような気がする。心底からミッティを信頼するデューア君が気に食わないらしい。


 いや、デューア君がというよりも、エンゼ教の人達といた先程からずっとイライラしているように思う。


「……ユミ」

「何が悪いん? 本当のことやないの」


 声をかけた俺へ流し目を向け、悪びれた様子もなく言う。


「今のあんたとウチの関係が正にそうやん。今更になって偽善を説くつもりやないやろなぁ」

「いやそうじゃなくて、トイレ……枝を折りに行ってくるから、その料理もう一つ頼んどいてくれない?」

「…………はよ行ってきぃ」

「ありがとう」


 指差して願い出た俺に何故かガックリと肩を落としてしまった。


 早く行く必要があるのだろうかと、俺は疑問を多々抱えながら席を立った。



 ………


 ……


 …



「もう……あの人はホンマ、予測不能やなぁ」


 去る背を見送りながら、頬杖を突いて嘆息した。


 しかし熱くなりかけていた頭が冷え、自分らしからぬ口数の多さに今更ながら羞恥心を覚える。


(よう考えたら、めっちゃ余計なこと言うてるやん……)


 先程までとは異なる苛立ちが生まれ、そこへ生真面目なデューアから話しかけられる。


「本当に捜査に協力するつもりがあるのか? 変な理屈を捏ねるばかりで、漸進的な話が出て来ていない気がしている」

「…………」


 愚かなデューアへの視線は、これまででも最も冷めたものとなる。


「はぁ……」

「何の溜め息だ」

「はっきり言おかぁ? 捜査なんて無駄なことはせんでええんよ」


 言葉が終わるのを待たずして、店内が静まり返る。


「…………無駄なことと言ったのか?」

「ほぉ……ええ目ができるようになったやん。でも無駄なもんは無駄やで」


 実際に無残な現場を目にしているというのもあるだろう。迫力たるや、ユミでさえその殺気漲る眼差しに肌が痺れる。


 今のデューアの怒りは恐ろしく深く大きく、電雷の如く弾けては生まれ、また弾けていることだろう。


「そんな青二才にええこと教えたる。…………犯人なんてもう分かっとるんよ」

「っ…………」


 驚愕に目を剥いたデューアは、身体を極度に強張らせる。予想通り、可能性として考えもしなかったのだろう。


「ウチもガニメデもパッソも……分かった上で、あんたに何も言わへんねん」

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