第181話、黒騎士、自白しそうになる
一人目の犠牲者は、ジュウテンと呼ばれる
彼はあまり評判が良くないながらも齢五十六とあって、デューア達から仕事を頼まれることも多く、その夜も警備隊を率いて巡回任務を担当していた。
エンゼ教が街を支配してから民へ好印象を抱かせる為に、治安維持や風紀改善を率先して行う必要がある。
ジュウテンは都市の南部にある高級宿屋街を重点的に回った。金銭に余裕のある層へのアピールだ。
日が昇っている時とは真逆に、夜のアルスは危険とされている。安心感があり、非常に効果的となっていた。
しかし、
「ほんの数秒です。部下が目の前を行くジュウテンさんの背中から目を離した一瞬の隙に…………消えていたそうです」
先生とユミを前に手元の操作資料を眺め、険しい顔付きで事件を語る。
カーテンも閉め切った部屋には、華美な調度品があってもその輝きは褪せて無くなり、テーブル中央の一本の蝋燭以外に光はない。
「捜索時間は、二時間。近くにある由緒正しいダンスホールの……天井に死体ごと槍で突き込まれ、固定された状態で発見されました」
発見時、遥か高い天井からはまだ血液が滴り、床を血で染めていたと言う。天井絵画と重なって、どこか神秘的にも思えたとまで証言されていた。
「二件目の事件も同様に、二人が目を離した瞬間に消えていました」
二人から三人体制での巡回に切り替えた、その日の夜のこと。
アルス最大の名所である巨大建造物【コンロ・シアウ】を囲む公園で、それは起こった。
三人の司教の内、一人が消えた。不審に思い、不安に駆り立てられる仲間達だが、その耳に獣じみた悲鳴が届く。
怯える司教等が恐る恐る発生源へ向かってみると、――――バラバラに分解された司教の姿があった。首や手脚を千切られたのか、引き裂かれたのか、生臭さを残して死んでいた。
未だ緩慢に動く司教と目を合わせた二人は、精神的外傷を負ったのだという。
「そして、三人目はここ領主館です……」
三人目は大胆にも大司教が泊まり込んでいる領主館に侵入しての犯行であった。
鍵のかかった部屋で見つかった女性大司教の遺体は、頭から魔物に食い千切られていた。
「密室殺人やね、おもろいわぁ」
「何も面白くない。殺人を楽しんでいいのは物語の中でだけだ。……そこで先生はこれらについてどう思われますか?」
無関心に頬杖を突くユミの隣で、思いの外に固唾を飲んで話を聞いていた先生に訊ねる。
「どう思うって……先生、そっちの先生じゃないからなぁ。ちなみに君達はどんな感じで捜査してるの?」
「私達は、黒騎士を犯人として捜査して――」
「どうしてそうなった?」
珍しくデューアの言葉を遮って、当事者さながらの勢いで説明を求めていた。
「証拠とか手がかりとかあったの?」
「ありません。しかしここまでの馬鹿げた犯行が可能であり、尚且つ我等と敵対する存在。黒騎士しかいないと、断定する者達が多いのです」
「圧倒的偏見で容疑者を割り出しちゃってんじゃん……」
異議を唱える先生は尚も続けて言う。
「そんなごちゃっとした捜査方針でたった一つしかない真実に辿り着けるのかな。例えば見るからに暇そうなこの人に三人目の被害者がいた部屋の匂いを覚えてもらって、街中を走り回って探させるとかはどうだろう」
隣を親指で指し示し、代替案を提示する。
「背負ってくれるん? ウチ、汗とかかきたないねん。三大嫌い嫌いの一つやねん」
「文句ばっかりじゃんか。……ちなみに、あとの二つは?」
「他人の笑顔と他者の幸福やね」
「………………見てみな? 俺達、とうとう言葉を失っちゃったよ?」
側から見て凶悪と言えるユミと険悪になるやもと憂慮していたものの、何かしらの波長が合うのか会話が弾んでいた。
「ウチ以外は不幸でええんよ。それで世界のバランス整えてこう。巨乳も滅ぼしてこう。あんなん見たないねん、視界に入れたないねん、ほな殺すしかないねん」
「エンゼ教……なんでこの人、採用した? こんな人が通りを歩いていていいわけないって」
見かねた先生は腕を組み、今からでもと人格矯正を試みようとしていた。
彼女を知る者は、それが完全なる無駄であると知っていた。
「先程のお話に戻りますが、仲間にその方面に優れた獣人族がいましたので嗅覚による捜査はしてあったのです」
「うん?」
「嗅ぎ分けられたのは被害者と、ベッドメイキングなどで立ち入るメイド数名の匂い、加えて魔獣らしき獣のもののみでした。霧か煙のようになれる魔獣でもなければ、あの状況は不可能な筈なのですが……」
「…………へ、へぇ」
………
……
…
もうすっかり三時のおやつの時間だが、ここではこのタイミングで食事らしい。
どうやら闘技場に出場する選手が大司教の中にいて、その人達に配慮してのことのようだ。
「では先生、準備が整い次第お迎えにあがります。それまで休んでいてください」
「はい、そうさせてください。ごめんなさい」
過去一番の人格者デューア君が部屋を後にする。残されたのは、ユミと俺のみ。
アーチェさんはユミを見るなり、表情を引き攣らせて用事を無理矢理に作って去って行った。
「遅くない?」
「…………」
扉が閉まってすぐに核心を突いておく。
「なんで俺より遅い? あれから何時間も経ってるけど、君ってさっき到着したんだよね」
「……役に立とうと思ったんやんっ!」
突然にテーブルを叩いて激昂した。情緒不安定にも程がある。
「落ち着こうよ……。何をやっていたのか詳しく教えてもらえる?」
「どうにか魔王はんの役に立とうと思って、お金を増やそう増やそうと足掻いてたんや」
「予定通りカジノに行ったんだね、こんちくしょう。まぁ自由に使うといいよ。でも言い忘れてたけど、あれって今日の分じゃなくて、ここでの活動期間全部合わせてのお金だからね?」
「はぁ!? 後生やん!」
「全部、使い切ってやがる……」
反応を見れば一目瞭然。これほど分かり易い人も珍しい。
俺は組織の為にエンゼ教を調べる上での依頼料のつもりで渡したのだが、彼女はお小遣いだとでも考えていたようだ。
額を考えれば分かるだろ……。
「えっ、ちょっと待って……」
「何ですのん。ご想像にお任せしますけど、あんま残ってないで?」
「いやそれも問題だらけだけど…………昼前のベッドメイキングの時間だけは必ず部屋にいてってお願いしたよね……?」
「…………」
用心深い俺は顔を覚えられたくなかったので、常に受け付けを通さずに抜け出す形で観光している。だから鍵も持って出ている。
普段は天才画家を名乗って、絶対に邪魔しないでくれと強く言ってあるので問題はないのだが、ベッドメイキングばかりは回避できない。
今日もベッドメイキングの日なので、シーツを替えたりゴミを回収したりとしてもらう予定だった。だから昼前には確実に部屋にいて欲しいとユミに頼んであったのだ。
「君、俺が念入りに頼んだとき言ってたよね。“なんべんも言わんといて! 狸やないんやから、一ぺん言われたら分かりますぅ!”っていう謎の文言で引き受けてくれたよね?」
「……なんか納得できんかってん」
「何を言い出した……?」
少しの間を置いたユミは、どことなく不服そうに首を傾げてから語り出した。
「普段はおらんのに、その時だけ部屋の主面することに違和感があってん。納得できんもんをするいうんは、ウチの主義に反するんよ。従業員を騙くらかして、あまつさえシーツを取り替えさすなんて……ウチには耐えられへん!」
「君が寝たシーツだろっ! 君が食い散らかした葡萄だろ! 納得できなかったならその時に言うべきだろっ! 何より君が汚したシーツだろうっ!!」
獣人族めちゃくちゃ説。絶対に非を認めないユミに、手の平で踊らされる。
指差して追及するも、ユミは嘆息も混じえながら諦めるように肩を落とし、こんなことを言い始めやがった。
「怖いわぁ、そんな大きい声出して。はぁ……魔王はんに脅されたら従わざるを得ません。ほな、次からは主義を曲げてベッドメイキングに付き合います。これでええんやろ?」
「今回はせめてもの抵抗をしましたみたいな体で解決しようとしてる……? ギャンブルに夢中でド忘れしただけでしょ……?」
ホテルの従業員にどう言い訳すべきかを悩み始めた時、扉がノックされる。
「……どうぞぉ!」
「――お客様、何かご入用のものはございませんか?」
デューア君に言われたのだろう。入室を許可すると、三人のメイドさんが派遣されて来た。
「あります。エンゼ教の人達に部屋が用意されてるんですよね。だったら今日から、この人の分も追加むぐっ!?」
「えらい男前なお人やろ? あんたらはどう思う? 率直に言ってくれてええで?」
パーティー離脱申請をメイドさんに届け出ようとするも、手拭いを口に押し当てて阻止されてしまう。クロロホルムだっけ、あれを染み込ませた布で気絶させるシーン……どんどん減って寂しくなったのが地球時代のいい思い出だ。
「え〜? 私はデューアさんの方がいいかなぁ」
「私もぉ」
何で入室直後から傷つけられないとダメなの?
「こらっ、失礼でしょう。……申し訳ございません。若さは言い訳にはなりませんが、多少の粗相は大目に見ていただければ幸いです」
「いえいえ、気にしてませんから」
「私は黒髪に黒目でなければ、まあまあかなと。色の中で唯一、黒って不要に思えてならないのです。少なくとも私にとっては不吉の象徴ですね」
「今のところ、一番辛辣……」
真面目そうな彼女はデューア君の影響でエンゼ教に入信したらしい。黒騎士の黒を親の仇と同等に忌み嫌っていた。
こうして粗相の往復ビンタを食らったところで、デューア君が迎えに来てくれた。
そして楽しい楽しい夕食である。
ライト王国としては珍しい円卓で、領主とエンゼ教幹部に囲まれて食事をする異常事態。
「……信じられない。この若さでデューアより強いことが有り得るのか?」
「謙遜している、もしくは遠慮しているのでしょうね」
デューア君の幼馴染“サドン”君は不信感を抱きながら、お肉ぎっしりミートパイを食べている。
左隣の眼鏡をした痩せ型の男性“カッチョ”さんとは気が合うが、それでも信じていないというスタンスでいる。
「どうして疑う必要があるのか分からないが……、本当に手も足も出なかった。先生はおそらくミッティさんやガニメデさんよりも技巧に優れている」
「……話を聞く限り、デューア君を赤子の手を捻るようにとなると間違いないでしょうね」
二巨頭よりも若い旅人が強いと断言され、反発必至の気配を受けて、別テーブルにいた重鎮らしきドワーフの人が先んじて口を挟む。
ご年配になると頑なというか頑固というか、意固地にもなる人が多い中で柔軟な物の見方をしているように思える。
「…………」
……潜入成功。これより内部調査に取り掛かる。
右隣のユミにもくれぐれも裏切ることなきよう、見張っているぞとの意味を込めてウィンクしておく。
「…………」
「……いや、受け入れられへんのよ。そんな“監視の為に俺も潜入したからな”なんて目線を送られても、受け止めてあげられへん。さっきまであんた、精神的に参って具合悪くなってもうてたやん」
あれ? 今まではこんな感じでも褒められて褒められて、魔王としてすくすく育って来たのに、何故かユミには呆れられてしまう。
じとっとした横目と共に、ひそひそと嘆息混じりに嘆かれる。
「……テーブルごとに料理が違うのかな。それならちょっと思い切って足を延ばしてみようかな」
「何を楽しみ尽くそうとしてんねん……。ええから大人しゅう座っといてください」
「でもあの豚の丸焼きみたいなやつ、俺んとこにはないよ? 是非お邪魔させていただきたいもんだけど」
「美味しそうってだけで飛びつくんは、鳥類だけでええねん。人型は警戒心を持たなあきません」
その割には先程から肉料理ばかりを取り皿に乗せている。今もトマトの肉詰めみたいな料理を取り、外のトマトをさも当然と俺の皿に移している。
「隊ごとっちゅうか、派閥みたいなのがあるんよ。ここのテーブルはカッチョ、あっちのガラガラなのはガニメデ、そんであそこはパッソ。ちなみにウチはここに座っとるけどユミ派や」
そして自分はトマト風味のハンバーグを食べ始めている。
「…………」
「それよりいいん? 例のアイツについて調べるんちゃうの?」
「見損なわないでくれ。君がお手洗いに行ってる間に、俺はこのカッチョさんと仲良くなって全部訊いておいたんだから」
魔王らしい悪い顔付きで密かにカッチョを指差し、こそこそと仕事のできる黒幕をアピールする。
カッチョさんとはここに来る廊下で意気投合し、中間職みたいな風貌なので色々と訊ねてみたのだ。
「…………例えばぁ、何を訊いたん?」
ユミは驚くでもなく口を開けて呆け、やがてニヤリと笑って続きを促した。俺よりも何か企んでいそうな妖しげな顔である。
「ミッティの誕生日から身長は勿論、布教の営業成績が五年連続一位だとか、最近は脂っこいものが怖くて仕方ないのだとか近況に至るまで、それはもう具に訊き出しておいた」
「勤勉なんやなぁ、見直したわ。にしてもや、めちゃめちゃ詳しいんやなぁ、カッチョは。やけど本名は訊いてへんの?」
「あっ、ホントだ」
ミッティに下の名前があったことを今になって知り、カッチョさんに質問させてもらうことにした。
「カッチョさん、カッチョさん、度々すみません。ミッティさんの本名ってなんて言うの?」
「本名と仰るならば、――ミッティ・カッチョと申します」
白目になりそうになる。
「へ、へぇ……カッチョさんのご兄弟だったり……?」
「いえいえ、この私がミッティ・カッチョその人です」
「…………よろしくどうぞ」
俺はミッティ本人からミッティに探りを入れていた事実とソッドさんの連絡義務違反を同時に知る。
誰の手にも負えない暴れん坊だったって聞いていたけど、この気の優しそうな人がミッティ……?
丁度その時、知らず存ぜぬのところで続いていた論争から新たな火種が生まれてしまう。
「よく考えたなら…………デューアやミッティさんより強いと仮定したならだ。この都市に、このタイミングで現れるそのような達人は即ち――」
「――黒騎士……懐に潜り込んで来たか」
目の色を変えて一人の男を寄ってたかって睨み付け、和やかな晩餐会を殺意で埋める。
取り皿に肉団子を取る手を止め、キョロキョロと見回してから何食わぬ顔をして言う。
「…………まさかそんな……ねぇ? そんな偶然あるわけないじゃないですか。強くて、夕食をご一緒にしてるから黒騎士だなんて、そんな馬鹿なぁ……」
「先程から“ミッティ”について執拗に、入念に、集中的に訊ねておられた。王国から依頼されたのか、この“裏切りの大騎士”に何用か?」
カッチョさんが眼鏡を黒サングラスに変えてながら立ち上がる。穏やかな仏様のようだったカッチョさんは、今や社会現象必至のロックスターに様変わりしてしまった。
その気迫たるや、完全に大騎士。純然たる大騎士。
大騎士に呼応してエンゼ教の勇士達が立ち上がり、席に行儀良く座る俺の周りを包囲した。
「……そんなに目鯨を立てないでさ。いただいた情報は自分用に使うつもりでしたよ? 悪用するつもりなんてないんだから」
「自分用ってなんやねん。黒騎士かて自分用に使うてブチ殺すんちゃうの?」
「そもそも俺と黒騎士さんなんて、プロのチャーハンと初めて自分で作ったカップケーキくらいの差がありますよ」
「おんなじもん作り。比較にならんやろ。……あんた、カップケーキ作るん?」
助け舟を出すこともなく、対岸の火事を観戦する鬼畜な女スパイ。
「同志達が世話になった……」
とうとうサドン君もが立ち上がり、腰にある剣をを引き抜いて開幕に備えた。
「敵地に入り込むなど、我等が阿呆と侮ったか。ミッティさんをみすみすやらせると思うなよ……?」
サドン君が憎悪を激らせて、思考停止状態の俺を睨め付ける。
「先程の先程でよくも顔を見せられたなっ……! 同胞の仇、ここであったが百年目ぇぇ!!」
「まだ初めましてですよ?」
飛びかかろうと目を血走らせるサドン君に、強行脱出が頭を過ぎる。もうミッティだけを無理矢理にでも連行した方がよいのだろうか。
「認めますね?」
「…………」
肩に手を置くミッティに優しく諭され、苦渋の決断で頷く。この場の雰囲気ならば、黒騎士になって話し合いにもつれ込めないだろうか。
そんな優柔不断が炸裂している間に、救いの手が差し伸べられた。
「待て、先生が黒騎士というのは考え難いだろう」
サドンの眼前に鞘入りの剣を突き出し、強引に割って入るのはデューア君であった。
「デューア君……こんな不甲斐ない俺をまだ先生と呼んでくれるのか……」
「勿論です。先生ももう少し反論してください」
困り顔で笑うデューア君。完全に主人公である。負けイベントなどの際にはお声かけいただきたい。すぐに駆け付けて雑談混じりに倒してみせよう。
「デューア君から異論があるようです。皆、先入観を取っ払って静聴しましょう」
弁護人デューアの弁舌に期待して、息を呑んで見守る。
「えぇ〜? ……あんた等の寿命がほんのちょっと延びるだけやのに、おもんな」
「君、
あろうことか、俺を使って元仲間達が惨殺される場面を待ち侘びていた狂人を黙らせる。
「簡単な話だ。我等には福音があるが、先生ならば先程にでも二人きりの場面でミッティさんを暗殺できた筈だ。いや、そもそもこのような形で目の前に現れるまでもないだろう」
「……侵入すれば良い、か。考えてみれば例の連続殺人事件のこともある。確かに違和感しかない」
「犯人が先生で黒騎士ならば、この場にいるのは不自然だ」
するとカッチョもといミッティはサングラスから眼鏡へシフトチェンジ。纏う気配もロックスターから、部署移動を食らったばかりの中年サラリーマン程に謙虚となる。
「……私共の方で不手際があったようで、何卒ご容赦くださいませんでしょうか申し訳御座いませんでしたぁぁぁぁ!!」
頭頂部を薄らと覆う毛髪を乱し、ミッティが腰から直角を優に超えて頭を下げ、猛烈に謝罪した。
「信じていただけました? 本当にしがない旅人なんです」
「はい、誠にっ……誠に申し訳ございません!」
窮地、脱する。
「…………は? いや、認めとったやん。何言うてんの、自分ら」
「方言だよ。方言のせいで認めた感じに見えただけ」
「いや頷いとったやん!!」
敵が納得している現状で、頼って来た元敵が足を引っ張るという言語道断な状況に陥る。
真っ向から指差して、何が何でも俺に大司教達を殺させようとしてくるではないか。
「うんってしたやつでしょ? あれって俺の地元だと、腹を割って話そうの合図なんだよね」
「ば、化け物おるねんけど……」
自分を殺しかけた魔王の金を何も迷わず使い込む奴に言われたくはない。
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