このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(187文字)
判っているのは日付だけ。7月7日。後は各々の工夫次第。雨に降られたら遮られるし、朝早くから逢えるような時間のゆとりも無い。運命のように7月は雨が多い。見上げる度に厚い雲。1年の鬱積は、素直じゃない態度を誘発することも。「彦星」貴女のことを、「織姫」貴方のことだけを、只々考えて1年間生きて来た。例え決まりの時刻になったとしても、簡単には帰したくない!それが恋する乙女心。一途に想うひとりの女。