ほっトけない同居生活

 起死回生となった。

 闇鍋が。


「カタメくんとトケルさんはマジメですよ~」

「さわやかだし~」

「かわいいし~」

「やらしいし~」

「なにっ!?」


 カタメの父親も行き場のないトケルを追い出せるほどの度胸もなかった。

 かくして舅(模擬)、姑(模擬)、夫(模擬)、妻(模擬)、での生活が始まった。


「あ!お義父とうさん!」

「な、なんだね?」

「襟が曲がってるよ!」

「ああ。す、すまんね」


 最初は抵抗感をむき出しにしていたカタメの父親も次第にトケルのペースに巻き込まれて行った。


「トケルさん、今日の晩ご飯、何にしようかしらねー」

「お母さん、あれ、やらない?」

「え?なに?」

闇鍋やみなべ

「や、やめろぉおっ!」


 カタメと、父親が叫んだ。


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