第31話 レクス達の事情2
シスターは、さっき残した食事を食べるからと出てきたんだ。
そうだ、食べないとまた病気になっちまうからな!
いっぱい食べて、もっと元気になってもらわないとな!
マーニがシスターの食事を用意する。
シスターが美味しそうに食べている。
こんな風に元気に食べている姿を見るのは久し振りだ。
嬉しい!
でも、元気になったからと言っても、イキナリ無理はさせちゃいけない。
シスターにはまだ大事をとってもらおう。
大丈夫と言っているシスターに、それでもと言って、早くに寝に行って貰った。
何だか嬉しいな。
明日からもっと楽しくなるだろうな。
マーニも嬉しそうに、食器を洗っていた。
ルーシェも楽しそうに食器を拭いて片付けていた。
テーブルを拭いていたフェルが俺に、小声で言ってきた。
「俺さ、さっき見たんだ」
「見たって、何を?」
「アッシュがシスターの部屋に行った時さ。
俺がトイレに行って、戻って来るときにシスターの部屋の前を通った時にさ。」
「だから何をだ?」
「扉が少し空いててさ、そこから光が見えたんだ。何だろうって思って部屋を覗いたら、シスターが光ってたんだ。」
「えぇ?!うそだろ?!」
「本当だって!アッシュが手をかざしてて、それが光ってるみたいだったんだ!もしかしたら、シスターが元気になったのって、それが原因なんじゃないかな?」
「なんだよ、それ……そんな事、信じられないよ……」
「俺も見たときにビックリして、何かすぐにここに戻って来たけどさ。アッシュって、実は凄いヤツなんじゃないの?」
「それはどうか分からないけど……でも、とにかくシスターが元気になったのはアッシュのお陰なんだ!」
「もちろんそれは分かってるよ!」
「どうしたのー?」
眠そうにエミーが近づいて来た。
「何でもないぞ!エミー、寝にいこうな!」
そう言ってエミーの手をとり、寝室へ向かった。
エミーを寝かしつけながら考える。
手から光が出てシスターの病気を治した。
本当なら凄いことだ。
アッシュって何者なんだ?
でも、そんな事はどうでも良い。
俺はアッシュが好きだから、そんな事はどうでも良いんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます