第48話 朗読会
「 朗読会 」
太陽は沈んだ
弓なりに流れる
瀬を孕んだ川の
向こうに
鯨の尾のような
山尾根
朗読会は
随分と話しが続いた
厚い海苔で包んだ
握り飯を
食べながら
弓なりの川を模した
骨付きソーセージを
齧りながら
(空がこんなに円い
なんて
右手で
360度
円を描いたら
目が廻ってしまった)
(円い空が見たくなったら
また来よう
伝説にある
賢者のサソリが
山尾根で動き始める頃)
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