2-4
「とりあえず、これだけ買えば一週間はもつかな」
「ちと、少ないような気もするがの」
「うん、リンネルは黙ってようか」
さて、食料も買ったし次の街に向かいますか。次こそはちゃんと泊まれる所があればいいんだけどね。その前にお説教だけど。
「それでリンネルさん。あの建物を直したのはどんな力なんですかね?あとあの騒ぎの始まりの話もお願いね」
私とリンネルは門を出て数分の場所でオハナシをしてるんですよ。見晴らしもいいので敵が来ても撃退できるんですよ。ほんと私って頭いいよね。
「わかったのじゃ。あの力はの、少し時間を遡るんじゃが、儂だけ転移出来なかったのは話したじゃろ。実はの転移は出来たんじゃよ、別の場所に飛んだんじゃがの、その時に貰ったんじゃ」
「?転移出来たのにあの街にいたの?あと、別の場所ってどこ?」
「うむ、ちと長くなるが全部話すからよく聞くんじゃぞ」
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あれは確か、美咲と分かれて少しした後じゃな。
儂はだいぶ寝ぼけていたようでの、いつ広場に来たのか覚えてない程にの。
儂がちゃんと起きたのは転移の準備ができる少し前じゃったかの?まあ、儂が起きてすぐくらいに転移したんじゃがの。
さて、ここからが本題じゃ。
転移は上手くいったようなんじゃよ、他の者はの。儂は多分じゃがちゃんとした転移先が見えたと思ったら真っ白い部屋?に居たんじゃよ。
ん?美咲も見たことがあるじゃと?……なるほど、美咲がこちらの世界に来る際に通ったと。
ふむ、ならば場所の説明は不要じゃな。
そこでの、ナンジェルと名乗る赤髪で赤い着物を着た暑苦しい男にこの力を貰ったんじゃよ。ついでにステータスも見れるようになったし、不老不死にもしてもらったんじゃよ。美咲だけ永遠に生き続けるのも辛いだろうからとな。
見た目と喋り方は胡散臭かったんじゃがな、なかなかにいいお人じゃったぞ。
喋り方かの?関西弁じゃったぞ。多分じゃが似非じゃったと思うがの。
まあ、そんなこんなでこの力を貰ってこっちに帰されたというわけじゃ。その後は、美咲と合流したというわじゃ。
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なるほどね〜。赤い髪に赤い着物で暑苦しいエセ関西弁。まあ、エセ関西弁はいいとして、これはアレですね。クトゥグァですね。そして、私のスマホに書いてあった職業の横に書いてあった『ナイアーラトテップの部下』ってが完璧に嘘じゃないって事じゃないですか!やだー!上司が邪神とかありえないから!
「いつもながら急に変顔をするのはやめたほうがよいぞ?知らん者には変人にしか見られないぞ?」
「もういいよ変人でも!そんなことより私の今世紀最大級の悩みが生まれちゃったんだがら変人扱いなんてどうだっていいよ!」
「う、うむ。何があったか知らんがまずは深呼吸じゃ。深呼吸して落ち着くんじゃ」
「くっもういい!考えるの諦める!これ以上考えてたら私のSAN値がピンチだよ……。とりあえずもう少し進んで日が暮れてきたらテントでも建てようか」
「そうじゃな、行けるところまで行くとするかの」
そろそろ日が暮れてきたしテントでも建てようかな。
「リンネルそろそろテントでも建てない?」
「そうじゃな、日もちょうどよく暮れてきたしの。それじゃ、儂は夕餉の準備をするから美咲はテントを建ててくれんかの」
「りょうかーい、食材ここに置いておくね」
さて、テントを建てようかなって言ってもすぐ終わっちゃうんだけどね。なんてたって最新型のテントらしいし。てか、テントに最新型も何も無くない?って思ってるそこのあなた!その考えはもう古い!
今のご時世、何をやるにも一苦労。それも女子しかいない私たちにはもっと一苦労!(2人とも人じゃないし一苦労も何も無いけど)そんな時に便利なのがこの!ワンタッチで建てられるらくらくテント君!(これを作ったのはポーチを売ってくれた人の商品です)なんと!ボタンを押すだけでその場に大の大人が3人入っても余裕なテントを簡単に建てられちゃう!これは皆さんも買うっきゃない!
え?お値段気になる?だと思いました!なんとお値段10万バルコ!え?高すぎる?ええ、そうですね。普通の方や冒険者ランクが低い人には買いにくい商品。ですが!そこは私の財力でゴリ押しです!という訳で、起動!らくらくテント君!
ガショガション!ガシャン!
はい、テントを建てるお仕事おーわり!あとはリンネルの料理が終わるまで魔法の訓練or作成のお時間!
さーて、まずは消費魔力1の魔法を作ってみよう!これがないといっこうに魔力が上がらないからね!
えーと、まずはイメージ。消費魔力1の魔法のイメージ。えー、ドライヤー、は火と風のイメージだから1じゃないような気がするから無し!えー、次!んー、水滴を出すだけとかかな?楽そうだし水滴だけだから1っぽいかもしれない。さー!ではではやってみよう!
「水滴だけでろー。水滴だけでろー」
ピチョンッ
「やったー!出来たー!これであとはいつも通りやれば魔力がアップ!」
「どうしたんじゃ?いきなり大声なんか出して?」
「あ、ううん。なんでもない!」
「ふむ、ならいいんじゃが。それと、夕餉が出来たぞ」
「りょうかーい、今行くー」
ふぅ、美味しかった〜。まさか食材とちょっとの調味料だけであんなに美味しいものが作れるとは、リンネル侮れないね。1番美味しいものはどれ?って聞かれたらどれも美味しかったけど、ウサギ肉のバター醤油焼きかな。いやー、あれは本当に美味しかった。でも、醤油があったのは驚いたかな、あと味噌とかもね。
まあ、この世界が近代化してるのはいいとして、醤油とか味噌なんかの調味料があるのは嬉しいかな日本人としては。
とりあえず、この大陸を見終わったら名前は忘れたけど日本みたいな国があるらしいし、見に行ってみるのもいいかもしれないかな。
不老不死の少女〜異世界の管理者やってます〜 朱鬼 @Syuki
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