第2-1話
さてさて、2人も無事行けたことだしニューベルトさんに電話電話っと。
デデデンデンッ、デデデンデンッ、デデデンデンデデデンッ
また着メロ変わってるし。これってあれだよね、どこぞのパイレーツなカリビアン!これは……ニューベルトさんの同僚の人大丈夫なのかな?どこがとは言わないけど。
「はい、ニューベルトです。雨音さんですか?どうかされましたか?」
「えーと、次元の狭間の事なんですけど、今終わったのでそれの報告です。それと、スマホの充電がなくなってきたので充電の方法を聞こうかなと思って電話しました」
「そうですか、上手く送り返せて良かったです。途中道を間違えていたのでもし上手くいかなかったらどうしようかと思いましたよ。それと、なんでしたっけ?スマホの充電でしたか?」
「はい、そうです。充電がしたいんですけど、この世界って気づいたんですけど電気が無いんですよ。なので、どうやって充電すればいいのか分からなくて。今までは充電とか気にしてなかったので聞くのが遅れちゃって」
「そう言うことですか、充電の仕方は簡単ですよ。太陽光に当てるだけです」
え?それだけ?マジで簡単じゃん。
「えっと、それだけですか?ほんとに?」
「はい、そうですよ。これだけです。雨音さんには色々な世界に行ってもらうので電気が無い世界でも大丈夫なようにしてあるんですよ」
ほへー、便利だけど元の世界にも高めで売ってたしそんなには珍しくはないかな。まあ、便利なのには変わらないからいいけどね。
「便利ですね。こんな便利なの貰えて嬉しいです、ありがとうございます。それでこれから、どうすればいいですか?次元の狭間とか見つければいいですか?それとも勇者とかに会いに行けばいいですか?」
「そうですねえ、世界を回っていただくのは確定として、そのついでで次元の狭間を探してもらいましょう。それで勇者ですが……勇者?今勇者って言いましたか?」
「はい、勇者って言いましたけど、またあれですか、駄目なやつですか?」
「駄目なやつです。とりあえず、勇者には会わないようにしてください。とは言っても、会ったんですよね、勇者に」
あー、これはあれかな、私はどこぞの死神かな?それも行く先々で死体に会っちゃう方の死神。
「いや、会ったって言うかばったり遭遇しちゃったって言うか……不慮の事故です!」
「はあ、雨音さんは問題ばかり持ってきますね。一応の上司としては持ってきては欲しくないのですがね」
「えっと、私だってですね問題を持ってきたくはないんですけど……」
「ああ、雨音さんを責めているわけではありませんよ。多分私の同僚の運命担当のアホが、雨音さんのその世界での運命を弄ってると思うんですよ。なのでこの通話が終わり次第叱ってきますね」
まさかのカミングアウト。私の運命が他の人?に弄られてるという事実!これは流石の私でもショック。
「それと、その世界の管理が終わったら調整し直すので、すいませんが問題に巻き込まれまくると思うので心の準備だけはしておいて下さい。それと、雨音さんの今いる世界では魔法があるので頑張れば使えると思うので頑張ってみてください。雨音さんなら新しい魔法とか作れると思いますけどね。それでは失礼しますね」
そして、悲報と朗報が同時に来るというまさかの展開!あと、魔法があるのは知ってるんだよねー。目の前で見たことあるし。
それにしても、私の運命を調整し直すのが管理し終わってからとか残念にも程があるよ。とほほ……。
でもですね!私は頑張れば魔法が、作れるという事実を知った!これにより私のモチベーションはめっちゃ上がったんですよ!これは作るっきゃないでしょ!
「のう、美咲や。さっきから百面相してどうしたんじゃ?頭のネジでも無くしでもしたのか?探しに行くのか?探しに行くなら準備は万全じゃから今からでも行けるぞ?」
「ねえリンネル、リンネルが私のことをどう思ってるかちょっとお話しない?リンネルには拒否権ないけど」
「儂はなんにも言っとらんぞ!だから指の関節を鳴らしながら来るのは止めるのじゃ!あ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛嫌じゃあぁぁぁ!儂はまだ死にたくなどないのじゃあぁぁぁ?!」
さあ、お話おしおきタイムだよ!
「う、うう、汚されたのじゃ、もうお嫁に行けないのじゃ」
お嫁って……、なんか変な事言ってるけどまあいいや。とりあえず街に戻りましょうかね。バトルホースは残ってるしゆっくりとスマホを充電しつつ魔法が使えるらしいから試しつつ、魔法も作る。なかなかにやることがいっぱいだね。
さて、まずはスマホは日光が当たるところに置いて、魔法が使えるかを実践してみよー!
お手に取りますは充電中のスマホ(日光には当ててます)!そして、スマホを開き何故かこの世界のことが分かるし何故か繋がるインターネットを開きます(ホントなんで繋がるんだろうね?謎技術ってすごいね)
開いたら『魔法 種類』で検索っ検索っ!したら初級魔法から神話級魔法まである魔法の中から初級魔法の欄を選びます。
初級魔法を選んだらまたまた火魔法から闇魔法まである欄から火魔法を選びます。
そして、最後!(ここまで長かった……)火魔法の中から楽そうに出来そうな魔法を詠唱は恥ずかしいから詠唱せず発動させます。
「着火!」
……しょぼそうだけどこれが1番簡単なんだからねっ、か、勘違いしないでよねっ。と、それは置いといて。検索でもこれが初心者にはオススメって書いてあるんだよね。スマホって便利だね。普通のスマホには絶対無いけど。
まあ、それは置いといて。このスマホにはもう1つ便利な機能があります。
それはHPとMPが見れるというお得な機能がついているのです!
HPはどうせ不老不死だから表記が∞なんですよ〜。だからHPはどうでもよくて大事なのはMPです!こっちは使うと減るから、気をつけてないと、あれ?魔法が使えない。なんで?みたいな事が起きるからしっかりと確認しておかないとダメなのです!
さて、次の魔法に移ります。次は水魔法です。それでは水魔法お願いしまーす。
「ウォーター!」
わーい、水が出たー。ちょうど喉乾いてたから良かった良かった。……うん、ちょっと甘みがあって美味しいかな。にしてもこれは魔法っちゃ魔法だけどなんか違うような気がする。
てかさ、MPが少なすぎてしょぼい魔法しか使えないんだけど。ほかの魔法なんて、そよ風だったり穴掘るだけだったりよく分からん黒い玉が出てくるとかだったり、周りが明るくなる玉が出てくるとかだし……これは夜とか暗いところだと便利か。
まあ、その大半がだいたい使えない魔法なんだよね。MPが増えれば攻撃魔法とかあとは付与エンチャントとかが使えるようになるんだけど、私の今のMPの量が10で魔法の消費MPが3なんだけどさ、MPを増やす方法が自分のMPを0にして回復したらまた0にするのをひたすら続けるっていう方法なんだけどギリギリ1残るし回復が早いからいっこうにMPが増えないんだよね〜。
あと、他の方法もあるっちゃあるんだけど馬車に乗ってるから今は試せない方法だし、後は消費MPが2の魔法とか作ればいいんだけど初めてやることだから時間がかかりそうだし、どうしたものかね〜。
「のう、さっきから何をやっとるのじゃ美咲よ」
「え?見て分からない?魔法の練習だけど」
「それは分かるんじゃが、ウンウン、唸ってるからの、何をやっておるのかのう、と思っての」
「え、嘘。ちゃんと詠唱してたじゃん、聞こえてなかった?」
「声が小さすぎて何言ってるのか分からんかったぞ」
ぐぬぬ、そりゃねー、この歳になって詠唱とか恥ずかしいしさ、大声で詠唱とかできるわけないじゃん、できる方がおかしいんだよ。
まあ、詠唱なんてしてませんけどね。
「まあ、それは置いといてじゃ。ほれ、街が見えてきたぞ。」
「あ、ほんとだ。はあ、長かったー。とりあえず着いたら街でゆっくりしようかな」
「そうじゃな、それがよかろう。儂は街に着いたら食事でもしようかなのう」
……うん、リンネルは無事、完全な腹ぺこキャラに進化しました。これからの食費が気になる今日このごろ。
まあ、それは置いといて。街の人達の記憶がどれくらい残ってるかだよね。ギレゴウルさん関連で行くとこの馬車のこととかも覚えてないことになるのかな?私たちのことも記憶から消えてたりして。まあ、それはそれで宿とかから拝借した食糧達は黙って貰うことにしますか。少しはお金置いといたし、盗みにはならないよね?……ならないといいなー。
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