第8話

「美咲さんはこれからどうするんですか?お泊まりのホテルに戻られるんですか?」




「いえ、戻らずこのまま何か依頼を受けようかなって思ってます」




「そうなの。それじゃあ何か斡旋してあげるわ。まあ、簡単な依頼だけだけどね」




 依頼を依頼書が貼ってあるところに探しに行こうと思ってたけどここに女神がいたとは。ありがたやありがたやー。




「ネルヴァさんが今女神様に見えます」




「私が女神様だなんてね。いつもみんなに鬼って呼ばれてるわよ。ありがとう美咲さん。はい、これ。今いくつか依頼まとめたから。今もうお昼の時間だからあっちの食堂に行ってご飯でも食べて見たらどうかしら?」




 話してる間にまとめるとかすごいよこの人。そりゃ、ギルマスより偉いわけだ。私の中でだけだけど。




「もう、そんな時間ですか。ネルヴァさんの言う通りそうします。あ、そうだ。ネルヴァさんもお昼まだだったら一緒に食べませんか?」




「そうね、休憩をいただいてくるわね。先に食堂に行ってくれるかしら。他の人達に言ってから行くわね」




「わかりました。先に食堂で待ってますね」




 さーて、食堂に行ったらなにたべようかなー。お肉もいいし、麺類も食べたいなー。こんなところで考えても仕方ないし食堂行って決めよっと。
















 食堂に着いたけど全然人いないなー。やっぱりみんな依頼をしに行ってるのかな。それで、ここにいる人たちは多分お休みなんだろうね。まあ、そんな毎日依頼をしてたら怪我するかもしくは死んでるかもしれないんだし、お休みは必要だよね。まあ、私は死なないからお休みするとしたら心の休憩かな。




 さーて、席はいっぱいある事だしさっさと食べるもの決めよっと。


 えーと、ブルーボアの肉野菜炒め。


 ブルーボアって、和訳したら青いイノシシだよね……。大丈夫お肉の色は普通のお肉の色だよね、お肉は青くないよね。ちょっと心配かも。


 えー次は、思い出の都提供スピリカのクラムチャウダー。……よし、これはなしで。


 はい次!次はカルボナーラ。よし、カルボナーラにしよう。飲み物はどうしようかな?


 うーん。水でいっか。




「店員さん、注文いいですか?」




「はい、ご注文は?」




「カルボナーラと水で「それと、私はいつものね」だそうです」




「美咲さんお待たせ」




「いえ、それほど待ってませんよ」




「そう?それならよかったわ。そうだわ、美咲さんに渡した依頼書だけど、さっきは本当に簡単なものしか渡せなかったけど、初級から中級に上がったら美咲さんがどうゆう依頼をメインにやりたいか言ってくれればまとめるわよ。まだまだ先の話だけどね」




 なるほどね。ランクが上がったらネルヴァさんが良い依頼を斡旋してくれるわけね。うーん、じゃあこの斡旋してもらった依頼を全部達成したらランクアップが早くなるのかな?




「ネルヴァさん。この斡旋してもらった依頼を全部達成したらランクアップするのが早くなるんですか?」




「ええ、そうね。その依頼を全部達成したらランクアップに近づくはね。でも、ランクアップするには試験をまた受けてもらうの。でも次のランクに上がるためには戦闘試験と筆記試験を受けてもらうの」




「筆記試験ですか?あ、料理が来ましたよ」




「お待たせしました。カルボナーラとお水です。ネルヴァさんはいつものブルーボアの野菜炒めとダブルホーンラビットの唐揚げよ。あとお水ね。それじゃ、ごゆっくり」




 まさかのネルヴァさんの『いつものやつ』がすごかった。特に名前が。ブルーボアの肉野菜炒めはまあ、普通の肉野菜炒めだけど、ダブルホーンラビットの唐揚げが普通の唐揚げよりデカイんだけど。




「それじゃあ、食べながら話しましょう。それで、筆記試験が気になるの?」




「ええ、まあ。筆記試験ってどんな問題が出るのか気になるので」




「そうねぇ。筆記試験は簡単な計算の問題かしら。あとは何かしら問題があったときの対処法の問題かしらね」




 計算の問題?次のランクの時に使うのかな?




「えっと、なんで計算の問題が出るんですか?」




「それは、商人の護衛をする依頼が中級からすることになるからよ。それで、時々相場より安くする商人がいるのよ。まあ、相場の値段は時々変わるからそうゆう時に計算して、その時の相場より安くないかを調べる時に使うのよ」




 計算って結構重要じゃん。商人とかめんどくさそうな人とかいそうだなあ。




「まあ、そんな難しい問題は出ないから安心して。それと戦闘試験はオリエステルがまた試験官だから緊張することはないわよ。さて、食べ終わったことだし、私は仕事に戻るわね。依頼の中には採取依頼があるから、わからないものがあったら上の図書室を使ってちょうだい。それで、採取したものは私の横のカウンターに持っていけばいいわよ。それじゃあね」




 そう言うとネルヴァさんは仕事に戻っていった。


 さて、私も食べたことだし依頼にいこうかな。


 まずは、このゴブリン討伐にしようかな。逃げられるだろうけど。それに並行して採取もすればいいし。


 さあ、頑張るぞー、エイエイオー。
















 そして今、私はゴブリンの巣で無双しています。なんでこうなったのかと要約して言うと、最初は普通に1体でいるか数匹で固まってるゴブリンを狩っていたけど、血の匂いがすごいしたから、匂いのした方に行ったらゴブリンの巣があったからとりあえず殲滅しています。


 まあ、血の匂いはブルーボアの死体からしてたからよかったけどね。これがもし人のだったらどうなってたんだろう。発狂してたのかな?


 まあ、今それはいいや。奥から他のゴブリンよりも少しデカいゴブリンが来たんだから。




 そのゴブリンだけど、やる気満々みたい。他のゴブリンはまだ私を見ると逃げ腰だったけど、デカいゴブリンが来たら震えながらだけど私に剣を向けてきた。


 まあ、見りゃわかるけどあのデカいゴブリンがここのボスなんだろうね。部下を私にいっぱい殺されて結構お怒りです。持ってる剣をめちゃくちゃ振ってなにか叫んでる。多分部下のゴブリンに指示してるんだろうね。だけど、他のゴブリンたちはめちゃくちゃ首を振ってるけどね。なんでそんなに私のこと怖がるんだろうか。




 とりあえずボスゴブリンにニコッと笑ってみたけど、今どう考えてもビクッとしたでしょ!そんなに私が笑う顔が怖いか!


 よーし怒った。もうこいつら自分が死んだことすらわからずに殺してやる。これは決定事項だから変える気はもうない。


 殲滅じゃー!私の笑顔を怖がったやつから殺す!
















 それからどれくらい経ったのかな結構な数のゴブリンを殺したような気がする。てか、ボスゴブリンだけど、弱い。あれはないわー。だって刀を抜いて攻撃したら全然追いつけてないんだもの。


 まあ、それはいい。今は私の目の前にあるものだ。結構な量の依頼されてたものが置いてある。これは運が良かった。


 運が悪かったら、多分森の中を結構探してたんだろうね。


 さて、日も暮れてきたし帰りますか。

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