第6話 人々
「な、なぜですか!?我々はこれだけの好条件で提案しているのですよ!?」
「この条件ではダメです。特に警察組織の捜査を拒否すること、税金の殆どを免除、一部の法律を無視していいなどと言うのはダメです」
「り、理由は何だ?」
「まず、警察、我々は事前情報から考えてギルドは一部の所属人員をコントロールしきれないと評価しています。そんな状態では警察組織の捜査拒否は考えられません」
「う、むう」
「次に、税金の殆どを免除、これは我々に利益がありません」
「し、しかし、魔獣の素材や珍しい植生などを優先的に安く国に提供するぞ」
「あぁ、魔獣の素材はもろすぎて使い物になりませんし、国がそういうのを持っても意味ないので必要ないですし」
「くっ」
「最後に一部の法律無視権利ですがこれは話になりません、我々の国家は法と秩序によってなりたっているので」
「うぅ」
そう言ってギルドの代表は対特定国家対応所をトボトボと歩いて出て行った。
???side
「ここが“ゆーらりか”同盟の加盟国の一つ、“かなだ”なのか」
「えぇ、この“ゆーらりか”同盟が将来、危険かどうか、軍事、政治、経済、すべての面から“勇者”様に見て頂きたいと、大神殿から」
「なるほど、まぁ、頑張ってみるよ」
「次の方どうぞ」
「では私はこれで」
「うん」
「身分証を」
「はい、これ」
ピピピ
「、、、18歳、国籍はケール、職業は勇者、あってるね?」
「はい、あってます」
「カナダへの入国理由は?」
「観光です。自分はあまり寒いところに行ったことがないので、せっかくだから評判のここにきてみようとおもって」
「護身用の武器はある?」
「えっと、この剣だけです」
「はい、じゃあこれを柄にはめて」
「えっと、これは?」
「これは識別タグ、これがあればこれはあなたのだって証明してくれるから、ほら、そこに指をいれて」
「こうですか?」
「うん、それでいい、少し待ってね」
ピーー
「はい、これで完了、もういっていいよ」
「ありがとうございます」
とある町side
「なんだ?これは?」
町医者が見ていたのは町の10歳の子供だ。
その子供の手の甲にはよくわからない紋章が浮かび上がっていた。
「近くの町のプロの入れ墨師にもみてもらったのですが、これは入れ墨じゃないって言われて、、、」
「こりゃまいった」
数日後
「まじか、、、同じような紋章が浮かび上がったのが各国あわせて10人、、、こりゃ本当になんだ?」
後にこの紋章の浮かび上がった10人の子供をめぐって大事件が起こるのだが、それはまだ先のお話。
―――――――――――――――――――――――――――――――今回はどちらかというと内政・外交回、そしてギルドのつぎの出番は相当先になる予定。
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