第12夜 冷夏

静かな夏


わたしの歌に虫は息をのみ


演奏をやめた



さわぐ空


わたしの歌に星は目を向け


輝きをやめた



とおい君


わたしの歌に君は見向きせず


歩みを続けた



静かな夏


さわぐ空の下


とおい君に捧ぐ


届かないわたしの歌

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