第8夜 それは少し苦かったけれども

興奮の覚めない夜

わたしは眠れなかった


身体は鉛のように重くても、綿をたくさんつめたかのように軽い胸



そっと明日への希望がこぼれた

舌の上で転がしたそれは苦かったけれど、たしかに味がした

充足の風味が



胸の綿が飛んでしまうまえに目を閉じよう

苦味を忘れるまえに目を閉じよう




今日のわたしを忘れる前に


目を閉じよう

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