第3話

モソモソ…



ふわっ…

ママのにおいだ。



「くぅ…」

ぱっちり目を覚ますと、ママのお顔が近くにあった。

「おはようゆうくん。朝だよ~。」



今日も何一つ変わらないママのにこにこが嬉しくて、ぼくもにこにこになる。


「ママおはよう。」



ママは起きるとギュッと抱きしめてくれる。ぼくも大好きなママに顔をうりうりして目を覚ます。


「さぁゆうくん、今日はお出かけだよ!お顔拭こうね。」


「はーい!」


そう言うと、歩けるぼくを抱っこしてリビングへ向かう。

ママがおやすみの日はいつも抱っこしてくれる、だからぼくはおやすみの日が一番嬉しいんだ。



濡れガーゼでお顔を拭いて、クリームで保湿をしてくれた。ぼくたち赤ちゃんにはまだ指先の力が足りないから、お着替えもしてもらう。


いつもぼくのお洋服を選ぶのに、時計の長い針が大きな数字2個通り過ぎていくけれど、ママは10分で選べない!なんて言うんだ。動きやすければなんでも良いのにな…




今日はベビーマッサージの日。

ぼくはすいすい自転車の前に載せられる。坂道もすいすい乗れて嬉しい自転車なんだって!


今日はどんなお友達に会えるかな?



「ゆうくん!ちゃんとおすわりしてるんだよ~!」



ママはゆっくりすいすい自転車をこいで、マッサージお教室に向かった。

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