第2話
「ふぁ~ぁ…」
部屋には時計の1番細長い針がチコチコ動く音と、ちゅこちゅこおしゃぶりをしゃぶる音だけが聞こえる。
どうやらおかあさんと〇っしょを観ながらお昼寝をしてしまったみたい…
「もうお昼だ。そろそろ隣のみっくんが来る頃かなぁ?」
ぼくの部屋の隣には同じ月に生まれた、‘みっくん ’というお友達がいる。
ぼくとみっくんは、ママ同士がとても仲良しで、ぼくのママが一足早くお仕事から帰ってくるという理由からお昼前には一緒にいるように言われている。
カタン…
きたきた!
ぼくたちの部屋の壁にはママの希望で赤ちゃんだけが通れる穴が空いていて、みっくんはそこをハイハイで通ってくる。
「ゆっく~ん、おはよ~う。」
みっくんはぼくを‘ゆっくん ’と呼ぶ。
「おはようみっくん。ぼく、おかあさんと〇っしょ観てたらねんねしちゃったみたい。」
「そうなのぉ~?ぼくもだよアハハぁ~」
「おんなじだねぇ。お腹すいちゃった!」
「ぼくもお腹すいたぁ~…」
ぼくはキッチンへ向かうと、ママがセットしてくれたごはんウォーマーのボタンを押した。
…セッテイオンド 38ドデ カイシシマス…
「ゆっくん、お昼はなんだろねぇ~」
「えっとね、ぶろっこりのおかゆ、しろみのお魚、コーンのミルク煮、もも、って書いてあるよ!」
「ぶろっこりんやだな~」
「ぶろっこり食べたらもも食べようね」
「うん~。ゆっくんは嫌いなのないの~?」
「たまねぎ!においがいやなの。」
「くさいねぇ~アハハ」
~♪♪♪
セッテイオンド ニ ナリマシタ
さあさあ、ごはんをしっかり食べよう。たくさん食べてママに褒めて貰わなきゃ!
シリコンマットを敷いて、シールと同じ色お皿を置いて…
「「いただきまーす!」」
ぼくのママとみっくんのママが作ってくれた美味しいごはん。
しっかりモグモグしてゆっくり食べて…
今日もぼくの1日はのんびり過ぎていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます