女神たる詩神の夢

 草木も眠る丑三うしみどき

 詩を書いている馬鹿がひとり

 女神たる詩神だって

 あだっぽく瞼を閉じているだろう

 でも女神たる詩神よ

 ぼくは眠れないんだ

 めぐる血を言葉が逆流して

 夢すらも詩に喰われるんだ

 誰に読まれなくてもいいから

 あなただけは聞き届けてくれ

 そうして不出来な言の葉の音楽に

 女神たる詩神よ

 憐れみ蔑みながらでもいいから

 素敵な笑いを振りまいてくれ

 そののちあなたが眠るとき

 詩のような夢にぼくもまぜてくれ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る