◇告白タイム後のSNS
キョーコ:いやあ。マジ緊張した。
ユー子:準備室の照明がヤバくなかった? 夕陽の色っぽくて。あの照明で見る王子って、マジ格好いいっていうか、綺麗過ぎ。改めて胸バックンときめいた。
シズ:それ分かる。あれだけ覚悟を決めたのに、こんな格好いい人に、私が告白してもいいのかな? って、一瞬迷いが湧いちゃった。
キョーコ:だよねー。とりあえず、用意したセリフは全部言えたと思うけど、どうなるかな?
シズ:上手くいくといいな。私、みんなより出遅れてるから、候補のさらに候補でもいい。
ユー子:断られたらどうしよう。断られたらどうしよう。断られたらどうしよう。あのセリフでよかった? ちょっと重過ぎたかもしれない。もっとこうフワッといけばよかったかも。どうしよう〜!
ひな:あとは、結果待ちだよ。うふふ。
キョーコ:あら? ひな、随分と余裕じゃない? まさかもう手応えがあったとか?
ひな:まあ、そんな感じかな?
ミカ:なになに? もうOKが出たの? いくらなんでも早過ぎない?
ひな:OKっていうか。春休みに、エルダーパートナーの女性に会いに来てって、北条っちに誘われちゃった♡
キョーコ:えーっ! それって、実質OKってことだよね?
ひな:えっと、さすがにそこまではいかないかな? 正式な返事は、エルダーパートナーの人との相性を見てからってことだと思う。
シズ:ひなならきっと大丈夫だよ。同性ウケいいもの。いーなー。裏山。でも、おめでとう。春休み、頑張って!
ひな:ありがとう。私、全力で頑張る。あっ、でも。その春休みには、北条っちとエルダーの人はスキー場にいるらしいんだけど、A組とC組の男子が、何人か遊びにくるかもって言ってた。
ミカ:えっ? それって、どういうこと?
ひな:ごめん。詳しくは教えてもらえなかったから、分からないんだ。
ミカ:スキー場か。結城くんがそれに参加するなら、私も一緒に行きたかったな。
ひな:一緒に? それって、結城くんに告白して手応えがあったってこと?
ミカ:うーん。微妙? 可もなく不可もなくって感じの反応だった。だから新たに機会を作ってもう一押ししたいんだよね。
サキ:ありゃ。ミカもそうだったんだ。私も同じ感じだったよ。
ミカ:それなら、まだ見込みはある……のかな?
サキ:結城くんの性格からして、発表までは素っ気ない態度をとりそうだよね。そう思いたい。
ミカ:ありうる。じゃあ諦めないで、ちょっと期待して待つか。それにしてもスキー場の件が気になるな。誰が行くんだろう?
ひな:分かったら教える。
ミカ:よろしく。
ひな:今回の告白の相手は、クラスの女子は王子に6人、斎藤くんに2人、結城くんに3人、上杉くんに4人、北条っちに3人、B組に2人と、結構バラけたね。
ミカ:他のクラスや他の学年から、どれくらい来たか分かる?
シズ:高二のバレンタインはガチだから、可能性が全くない子は来ないと思うけど。
ユー子:いや。来てたわ。王子のしかチェックしていないけど、ジョイフルのクラス会後のフリータイムに、王子のところに6人は来てた。
シズ:えーっ! そんなに来てた?
ユー子:片付けしながら、出入りをチェックしてたもん。多分合ってる。
ラン:上杉くんもそれくらい来てたよ。思った通り競争率が高いね。
チカ:うん。ちょっと予想を越えてた。
ラン:上杉くんの反応自体は悪くはなかったんだけどな。倍率を考えると厳しいかな?
チカ:やばい。ちょっと焦る。上杉くんはガードが緩いって思われているだろうから、みんなガン押ししたよね、きっと?
ラン:だろうね。ガードがめっちゃ固そうな斎藤くんと、スルーしそうな結城くんには、他からもあまり来てなかったみたいだから。考えることはみな同じか。
ひな:北条っちは、他のクラスからもそこそこ来てたかな。でも絶対にアピールでは負けない。
キョーコ:そこまで言い切れたらいいよね。私はちょっと自信ないわ。
シズ:そう? キョーコはいけそうじゃない? 夏休みの巨乳アピールは凄く効いてた気がする。
ユー子:……やっぱり。王子は巨乳の方がいいのかな? 男性って大きいのが好きだって聞くよね。それって人工でもOK? それでもいいなら、豊胸手術も検討するんだけど。誰かいい病院知らない?
ひな:待て待て。ユー子、早まっちゃダメだよ。
シズ: そうそう。ちょっとシリコン入れたくらいじゃ、キョーコの天然爆乳には敵わないんだから。
ユー子:クッ。天然VS人工なら、やっぱり天然無敵か。
チカ:さあ、実際にはどうなんだろうね? 男性心理はよく分からない。
ラン:いやいや。大きさだけじゃなくて、形も大事って聞くよ。諦めない諦めない。
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