◇SNS 06 この夏の予定はこれ!
《2-A 連絡グループ》
ユー子:試食会の成功を祝して。お疲れ様、そしてご協力ありがとう。
ひな:大成功だったね。
ミカ:うん。いろいろ作り過ぎたかなって思ってたけど、全然そんなことなかった。
ラン:男子5人の好みがあれほどバラけるとは。わからないもんだね。この会をやってよかった。
ユー子:王子、挽肉トマト味のパンを3つも食べてた。あの様子なら、ミートパイとか作ったら絶対に食べてくれそう。
シズ:上杉君はクリーム系制覇してたのが意外。シュー生地とかシフォンとか、クリームたっぷりのケーキばっかり食べてたよ。
ひな:上杉くんは甘党確定っしょ。濃厚マロンクリームを2個も食べてた。それに惣菜系には全然手を出していなかったと思う。
サキ:逆に斎藤くんは、甘いのはひとつも食べなかったね。おかず系か砂糖抜きのスパイシーシフォンかブリオッシュ。
ひな:北条っちは予想通りココア&チョコばっかりだった。
サキ:そして、結城くんのチーズ好きが判明。結城くん、これチーズ入ってる? ……って、そればっかり聞いてたよ。
ユー子:ミートパイ特訓しなきゃ。テストが終わったら。
チカ:そう。テスト。テストが終わったら、私はクリームいっぱいの絶品シュークリームを作る!
ラン:あれ? チカ、いつから上杉くん狙い?
チカ:今日。甘党なら甘味で落とせるかもって。
ラン:王子は分からんけど、他の4人の中では、上杉くんが一番ガード緩そうだし、それはアリかもね。
シズ:ふーむ。逆に、難しそうなのは斎藤くんか。甘いのが苦手……しか分からなかった。
ミカ:元々彼って、考えていることを読ませないタイプだしね。
キョーコ:斎藤くんよりは、王子か結城くんを狙った方がよさそう。
シズ:王子は競争率ヤバイんじゃない? あれは、もろ食べ物につられるタイプと見た。
ラン:やっぱり? 好き嫌いがないみたいで、一番いろんな種類を食べてたしね。ケーキの具材やトッピングにも、すごく興味を示してた。
サキ:結城くんは? チーズ好きなら、レパートリー広くない?
シズ:結城くんは、ほらあのキャラだから取っ掛かりがね。それに貢いでもスルーされそう。
キョーコ:北条っちは? 古典的なチョコ好きだよね。
ひな:北条っちは私のだもん。これからも徹底的にチョコ攻めするから。
ミカ:はいはい。いずれにしても、クラス分けテストに勝利してからだな。
チカ:だよね。この間、B組の女子が王子見学ツアーしてたし。
ひな:観覧をブロックしようとして間に合わなかった。あの子たち、ギラギラして戻って行ったよね。
ユー子:テストには勝つ。ミートパイを作り、ゲームを通して更に親しくなる。この夏の予定はこれ!
ひな:ゲームか。そういえばバトフラって結構前評判いいみたいだよ。
ミカ:そうなの?
ひな:うん。女子校の子にもかなり注目されているらしくて、聖カトリーヌ学院に通ってる従姉妹が、学院内で凄く話題になってるって言ってた。
チカ:確かバトフラは、アバターの性別を変えられるんだよね? 性別をチェンジして遊んだりするのかな?
ひな:それもあるかもしれないけど。主な理由は別にある。
チカ:なにそれ? 気になるんですけど。
ひな:カトリーヌの今代の生徒会役員って超人気があるのよ。特に生徒会長が格好いい系でファンがいっぱい。その生徒会のメンバーが全員バトフラをするっていう噂が出ていて、そのせいで事前登録する子が続出なんだって。
ミカ:憧れのお姉さまが……ってやつ?
キョーコ:お姉さまか。その感覚は分からんな。男子のがいいじゃん。
ひな:でも、そういう子がいてくれると男子獲得の競争率が下がるし、応援してあげよう。
キョーコ:それもそうだね。頑張れお姉さま。
ユー子:私は王子様がいい。
ミカ:この学校の子はみんなそうだよ。
ひな:だよね。
キョーコ:テストに勝利し、バトフラで交流。この目標に向けて頑張りますか!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます