第4話 Foreign land Hanoi(異国の地 ハノイ)
僕はと言えば、飛行機の出口へ荷物を持ち機内から降りて行った。機内からはそのまま空港内へ移動できるデッキへとつながっていた。便のよっては、中には機内から出た後、空港内のリムジンバスへ乗車し、空港建物へと移動するケースもある。今回はラッキーなことに、直接、機内から空港内へ移動ができた。僕が搭乗したフライトがよかったのか、僕のラッキーが反応したのかはわからないが、ノイバイ国際空港内での入国審査はわりとスムーズ進み待ち時間も少なくてすんだ。
僕のベトナム、ハノイの空の窓口でもあるノイバイ国際空港の第一印象はというと、近代的な建物で昔懐かしいアジアという印象はなく、少々残念な感じだった。僕は、羽田国際空港のような印象を持った。
入国ゲートをくぐるとそこは東南アジア特有の熱帯雨林気候であった。ゲート入口へは、ガイドのファンさんが迎えに来てくれていた。僕の名前を書いたプレートをかざしていいたガイドさんを発見した。プレートにはガイドのファンですと記載もあった。
ファンさん「酒井さんでいいですか。私は、STAツアーのガイドのファンです。よろしくお願いします。送迎の車でホテルまでお連れします。」
僕「ファンさん。初めまして、酒井拾膳です。よろしくお願いします。今日は、ハノイはいい天気でよかったですよ。旅の始まりとしてはいい感じですよね。」
と、こんな会話を交わしながら、ファンさんへ連れられ、乗り合いのバスまで案内された。
空港の出口には現地のツアーガイドや、タクシーのドライバー、出迎えの人などでごった返している。こんな光景も異国へ来たって感じがする。更に熱帯雨林の「モアッ」とした空気感が徐々に僕の体へまとわりついてくる。
空港の入国ゲートを後にし、混在車までの道のりはそうなかったが、空港を出た途端、東南アジア特有の「モアッ」とした熱帯雨林の高温多湿の空気が、僕の体を覆ってきた。なかなかいい感じである。湿度の高い空気とは相異なって、ブリリアントブルーの青空が眩しいくらいだった。湿度の高い空気の中で、今回のベトナム ハノイ紀行でのスピルチュアルな感情が沸き上がってきた。更にこの時には、まだこれから始まる出来事などは夢にも思わっていなかった。
案内された混在車は小さなバスのような車だった。同乗者は、中年夫婦と僕の3名、後は、ガイドのファンさんとドライバーだった。全員そろったよう、早々に車は走り始めた。
ファンさん「こんにちは、皆さん、日本からようこそベトナム ハノイへお越しいただきました。長旅、お疲れ様でした。今回の皆さんをホテルまでお送りするガイドのファンです。よろしくお願いします。」
ファンさん「今からこの車で、それぞれ皆さんのホテルへお連れします。ノイバイ国際空港からハノイ市内までは約30分ぐらいで到着します。ホテルに着くまでは、ベトナム ハノイの景色を楽しんでください。スケジュールの確認をします。奥田様ご夫婦は、明日、バッチャン村の観光ですね。よろしくお願いします。酒井様は、フリープランですね。明日はどうしますか。ハロン湾クルージングなどのオプションはいかがでしょうか。いろいろとオプションはご用意していますよ。」
僕「実のところ、今回のハノイ紀行では、ハロン湾へは行きたいので、是非オプションを申し込みたいのですけど。予約はとれますか。ハロン湾のクルージング、人気ありますか。」
僕は異国へ来た高揚感で、ガイドのファンさんへ担ぎ早に質問を投げかけた。
ファンさん「ハロン湾のクルージングはもちろん大人気ですよ。予約も明日であればとれますから安心してください。それでは、酒井さん、ホテルについてオプションの手続きとスケジュールを案内しますね。」
僕「ファンさん、是非ともよろしくお願いします。」
ベトナムへの僕の勝手なイメージでは、道の両側には、もっともっと田舎っぽくオリエンタルな風景が永遠に続いている印象だった。が、しかし実際は、現代アジア独特の建物のオリエンタルさは残りつつも、割と発展していると印象を受けた。フランスの植民地時代があったため、ヨーロッパのそれもフランスの影響をかなり受けている建築物が立ち並んでいた。
建物の造りはというと、コンクリート製のアパートメントタイプの建物が、道の両サイドに軒を連ねている。高さは4F建てぐらいのものばかりだ。ほとんどのビルの1Fはお店が構えられている。なかなか商売根性のある作りになっており、僕は好きだ。異国の雰囲気を感じ取ろうと、引き続き僕は車窓を眺めていた。
今回の旅行の目的は、ハノイ近郊の世界遺産でもあり、ハノイ唯一のパワースポットでもあるハロン湾へ行くことだ。いつも旅行をするときは、No planなんだけれど。今回は、とりあえず、仕事も兼ねてということもあり、第一目的地だけは決めていた。その他のスケジュールは、No planだった。僕たちはホテルまでの送迎車に乗せられハノイ市内入り、ようやく今回の僕の滞在予定のホテルであるクォック ホア ホテルへと到着した。
ホテルまでは空港からはおおよそ30分弱ぐらいの道のりだった。ステイシーンはというと、旧市街地のど真ん中に存在している。街ブラをするには、最高の場所である。ホテルまでの両道は、観光客用の土産物店が軒を連ねている。僕はその光景を見ているだけでも、もうワクワクしまくっていた。
ホテルの入口のドアはガラス張りで、ガードマンが警備のため立っており、僕たちが車で降りるとホテルの中までナビゲートしてくれた。僕はガードマンとガイドのファンさんの後へ着いて行った。もちろんホテルのボーイが僕の荷物をホテル内まで運んでくれた。ホテルのステイ手続きをガイドのファンさんが行ってくれた。
ファンさん「酒井さん。こちらが部屋のKeyです。この用紙にパスポートナンバーやお名前を書いてください。こちらは、ホテルのビジネスカードと私のビジネスカードです。外出の際には、ホテルのビジネスカードを持っていると、道に迷ったときは役に立ちます。」
ビジネスカードを手渡された。僕は、スーツケースの中からパスポートと取り出した。書類は英語ではなくベトナム語で書かれているようだった気を使ってくれたファンさんが記載箇所を教えてくれた。
僕「ファンさん、ありがとうございます。この書類は、こちらの箇所の記載だけでいいですか。」
ファンさん「はい。ボーイに荷物を預けてください。酒井さんのお部屋まで案内してくれます。チップは特に必要ないとおもいます。それでは、明日、ハロン湾のツアーのお迎えに来ます。時間は、朝8:00でこのロビーでお待ちしています。ツアー代は当日の支払いでOKです。ツアー代金は日本円で10000円です。それではよろしくお願いします。HAVE A NICE DAY!」
僕「では、明日もよろしくお願いします。」
今回の部屋番号は605号室だった。ボーイに連れられエレベーターへ乗る。
ボーイ「初めまして、私は、このホテルで働いているボーイのヤンです。よろしくお願します。荷物をお持ちします。何か困ったことが有ったら、なんなりとおっしゃってくださいね。」
僕「こちらこそ、よろしくお願いします。これが、僕の荷物です。こちらのバックは大丈夫です。」
ボーイ「今回の部屋は6Fです。景色は、きれい。」
ボーイのヤンさんは、たまに片言の日本語になる。そこがなかなか面白い。僕のツボに入る。外国へ来たって感じだ。1基あるエレベーターへ乗り、僕とボーイは6Fで降りた。
ボーイ「これはRoom keyです。Keyはこちらの箇所へ入れて、部屋の中でカギを置く場所は、こちらです。keyをいれると電化製品の電源が自動に入る。バスルームはこちらです。お湯は出ます。クーラーは、このリモコンを使って調整してください。テレビのリモコンもあります。こちらのセーフティボックスは、自分で暗証番号を決めて利用できます。部屋を出る時は、大切なものはこのセーフティボックスへいれてください。このホテルは安全ですが、念のためにお願いします。外出するときは、気を付けてください。観光客を狙ったスリがいますから。」
僕「わかりました。ありがとうございます。」
部屋の施設説明一通り終わらせ、ボーイのヤンさんは部屋を出て行った。僕の今回の部屋は6Fということもあり、景色は上場、日当たりもいい感じだった。窓からは遮るものがなく、旧市街地を見渡せる。窓を開けるとハノイの喧騒が伝わってくる。
僕はホテルに着くと、すぐにすることがある。まず、ホテルの部屋の窓を開け、現地の空気を体感することだ。早速、窓を開ける。鶏の鳴き声が聞こえてきた。鶏の鳴き声のBGMがアジアって感じがする。日本もアジアなんだけど、日本は僕が思うアジアとは違うんだよね。とりあえず、3日間お世話になる部屋の片隅へスーツケースを置き、ホテルの近くをまずは散策かなって感じだ。
部屋でホットシャワーを浴び、虫よけスプレーも隙間なくふりかけ、外出準備は万端である。デジカメ、ショルダーバック。暑いので短パンへ履き替え、Tシャツを着て、現地になじめる格好をした。
滞在ホテルは、ハノイの旧市街地の中心に立地し、今でも昔ながらの生活スタイルが残る地域だった。なかなか心地よい空気感である。空気感は、「モァッ」とした熱帯雨林気候の湿度を含んだ空気と、あたりの騒然とした雰囲気がいいってことである。空気感とは、外気の湿度とあたりの生活感がうまく混じり合って、その土地土地の空気感を醸し出す。僕はこの入り混じった空気感が好きだ。
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