現代人、『彼』に拾われる4~8日目

【元Dr.ローレンスに聞いてみた~出来ること、出来ないこと】

 出会ってから今日までローレンスを見てきて思ったことがある。


 ローレンスは炊事洗濯その他もろもろの家事はできるし、勉強とかの指導も分かりやすいし、Gで始まるあの虫を睨んだだけで跡形もなく消せるし、と特に弱点が見当たらない。


 俺は興味本位でローレンスに「ローレンスって出来ないことあんの?」って聞いてみたら、ローレンスは、うーん、と考えた後、こう答えた。


「強いてあげるなら……ボクより小さいを殺すことかな。年的な意味じゃなくて身長的な意味ね。あ、でもボクとの身長差が10cm以内なら殺せるかも……」

 その論理で行くと、ローレンスが殺せない人って小さい子供ぐらいじゃ……。



【Re:元Dr.ローレンスに聞いてみた~モンス島で医者になるには】

 少し前にローレンスは『医師免許を捨ててない医師』と言っていた。


 わざわざ医師免許を捨ててないって言ったのも気になるけど、そもそもモンス島の医師のなり方ってどうなってるんだ?


 ローレンスに聞いたことを要約すると、俺の元いた世界と同じようにモンス島の大学にあたる学校に六年通って試験を受けて合格したら医師になれるらしい。


 つまりローレンス、最低でも二十四歳とかその辺ってことに……見えねぇ……。



【ローレンスのクローゼット】

 俺は朝起きてキッチンに向かったけど、珍しくローレンスがいなかった。


 リビングやダイニングにもトイレとかにもいないし、ローレンスの部屋のドアをノックしても反応はないし、部屋のドアには鍵がかかって……なかった。


 ローレンスはいない。まだ仕事の時間じゃないはずだし……となんとなく目についたクローゼットを開けてみた。


 服がある、普通だ。俺が入れる広さ……いや、奥の方になんか扉がある。モンス島の文字でオーバー……と文字を読む途中で扉が開いて……あれ、夢か。



【知人ゼロから始まる学園生活】

 ローレンスと二人で学校を見に行ってから数日後、ローレンスがあれやこれやしたらしく、めでたくと言うべきなのか否か、モンス島の学校に入学した俺、たけし。


 俺は今、なぜか、学級委員のマギヤ・ストノストさんにまじまじと見つめられている。


「あの、俺に何か用ですか?」

「あ、いえ、『転入生』が珍しくてつい……」


 ……俺を見つめていた時の赤い目が、なにかをうたぐるような妙に怖い目だったのは気のせいと思うことにしよう。



【聖女ってなんだ】

 俺が朝学校に来てから今に至るまで何度も見かけた、ヴィーシニャさんって人、綺麗だな~。


「そりゃあ、ヴィーシニャは聖女様だからね」

 マギヤさんの双子の弟だというプリストラが俺に話しかけてきた。


「えっと、聖女様ってなんだ?」

「え、そこから? ……まあいいや、十五年に一度、十五歳になる身寄りのない女の子達の中から選ばれた子のことだよ」


「なにで選ばれたんだ?」

「くじで選ばれたからって昔聖女だった母さんから聞いたよ」



【もしも拾われたのが女の子の現代人だったら 中編その二】

 前回まで女の子の寝顔と胸周りの空気で二度射精した彼が必要だと判断した物は、潤滑ゼリーがたっぷり付いたコンドームの箱だった。


 戻ってきた彼は、女の子の胸を覆う下着を上にずらし、自身にコンドームをはめ、付いてるゼリー等を胸の谷間に塗り付けた後、女の子の胸で自身を挟む。


 ゼリーやコンドームごしでもよくわかる胸のぬくもりに、ため息をつく彼。彼に胸を弄ばれているというのに女の子はまだ起きない。


 なかなか起きない女の子もそれはそれですごいが、女の子の胸の中で何度射精してもなお、彼の女の子への欲求がつきないこともなかなか恐ろしい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る