第10話 勇者パーティー登場!
ジークヴェルト達の目の前に魔方陣が現れ、そここら勇者タナカ・ケンタ率いる勇者パーティーが現れ、勇者を見たエレオノーラは、
「何ですの、あのブ男は?まさか、あれが勇者ですの?」
「十中八九、そうだろうな。」
とジークヴェルトはそう答えると、
「有り得ませんわ、ジークお兄様よりもかなり劣るあの男が勇者だなんて」
「な!僕がそいつよりも劣ってるだって、それこそ有り得ない。何にしろ、僕は勇者だからな!」
と勇者はドヤ顔で言いと、
「そうよ!あいつよりもケンタの方が全然カッコいいわよ!」
「そうです、あの愚兄よりも偉大なる勇者であるケンタの方が素晴らしいです。」
とアンナとメリルが勇者を褒めるが、それにエレオノーラが反論する。
「最弱魔王のガルム相手に苦戦したのにですの?」
「そ、それはあの時偶々体調が悪かっただけだ。万全の状態ならあんな奴瞬殺だ」
と勇者が狼狽しながら言い返す。
「それよりもジーク、あんた何よそんなに女連れて、勇者様の真似事かしら?」
「そいつの真似だと?そんな事するはずないだろ。それにアンナ、浮気をしたお前が言えることか?」
「そ、それは」
とアンナはジークを煽るが、逆に言い返されて狼狽する。
(ジーク様、準備完了しました)
とクローディアがジークヴェルトに勇者パーティーに聞こえない様に小さい声で言うが、
あっちは何かしてくるみたいね、面白そうだから、このまま黙っておこう――と。
ルルカは相手の会話を盗み聞く魔法“
「ふん、唯の軍人が勇者の僕に敵うわけがない。お前を倒してその女達を僕の女にしてやるよ」
と勇者がいやらしく笑うと、
「クローディア!」
ジークヴェルトはそれを見るや、クローディアに合図を出し、
「は!
クローディアは転送魔法で発動させる。
「え!」
「これは!」
「ほぇ?」
「ほ~?」
「何ですか、これ!」
と勇者以外の勇者パーティーがそれぞれの反応をしている中に黒龍隊の面々と共に何処かに転送される。これはジークヴェルトが考えた策で万が一勇者パーティーと戦う時はいくら勇者が弱くなっているとはいえ、勇者以外の強さはそのままで、しかも連携も凄く、そのまま戦うと敗ける可能性がある為、
ジークヴェルトと勇者以外をそれぞれ別々の場所に転送して、1対1で戦える様にしたのである。
「これでお前と差しで戦えるな」
「ふん、お前何て一撃だ」
「それは楽しみだな」
勇者は虚勢を張るが、それに対しジークヴェルトは余裕な笑みを浮かべ楽しみだと言うんであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます