第四 話 逃亡 者 




交差された  両腕の 怨み が  痛いくらいの爪を 立てて

ありったけの 憎しみという 力を 込め続け る 





気がつけば  私は    自分を 殺して来 ・・・た



そうして  いつも  自分の亡霊から

逃れようと してき たのだ






、暴走する 自分が 仕掛けた 車【かんじょう】 で

はねて は  ひき逃げを して来 た




その せいか  罪を 裁こうとする

自分が  自分を 捕まえようと してい る






20歳 の 時期の 自分は  28 歳の 自分  が。


30歳の 自分は   たぶん これから 捕まえようとす る





・・・特に


思春期の 自分は  なかな か  捕まえように も

つかまらな  い




22歳の 自分も  捕まりそうに なりながら  も


思春期の 自分を 必死に  つかまえようとす る







当然


22歳の 時期の自分 は

思春期の 自分を 追い  逃げようとす る



 



28歳の 自分は  22歳を 捕まえようと

こんなに も  真剣なの  に







もし 自分が 捕まれ ば

統合という かたちで  一つに  まとめようとするか  ら。。 。




では・・・?


このまま  一生  時効なしで  にげるの  か という事






もうすこ し


、あと少し   で




じぶんは  捕まりそ う?



過去からの   逃亡 者・・ ・




  

感情という 首を 絞めつけ て

押さえつけて  ・・・ころしたん  だ












、けど  18 歳の 自分は  両腕を

無数に  切りつけては   。。 。苦しん だ



その分  癒しという名の 慰謝 料 は?





ぃえ 、いえ  彼女は  過去に 一度 壊れて しまっ て

何もか も







「 だから  こころで 会話が 出来るんだ ね 」



と 誰かが  ひとこと   言っ た

そこで 私は   !ふ と



我に 返ったのだ   。。 。が。




でも  闇って いう 扉は  普通

こんな 物 では  ないのか



い?





私は 自分に  そう 言われたような 気がし て

もう一人いた 同い歳【どし】 の 自分の 首を



また  ・・・思いっきり 絞めつけ  る






感情を 殺してまで  創った  人格なん て

きれいな  もの  じゃな い




いつのまに  か   彼らは   姉妹 で





当たり前のように  そこに   いたん  だ








『きえ ろ 』!! !っ




苦しさで  必死に  脚まで バタつかせて

抵抗する もう一人。



「 おまえは   ! 眠るべき 」






今 殺そうと しているのは  自分なのだか ら

心には  大ダメージ ・・ ・




絞めつけられるよう な   胸の痛 み




隙を ねらっていたのだろ う


もうひとりは   私から  逃れ 。。 。た




< ! ごほ っ   ご  ぅっ   ほ >






咽【むせ】ながら も   態勢を 整える  もう一人。。 。




私への反撃に  おもいだしたくも な い

記憶を  一気に  放出させ る



フラッシュバックで  弱らせ  完全に

逃げ切る つもりのよう  だ





初めて リストラに遭っ た  日

両親【おや】には  「辞めた 」と 格好 を  つけ た




職を うしなう  現実【じじつ】に  堪えられ ず

引きこもり続け て  。。 。



玄関のとこ ろ   まで  では  あった が

包丁を 両手で もったまま  いきなり 外に 飛び出し  た




片親は  辞めたことを 信じ  その片親に 責められ 続けて

孤独【ひとり】で   、散々  苦しん だ








[ あぁぁあぁあぁあぁあぁあぁああぁああぁ ]。





うずくまりなが ら   私は   倒れ た

結局  人格には  かてないの  か





でも


そんな 事ばかり  言っていた ら  現実【ほんとう】の

逃亡者に  なってしま う





受け入れ る 事は  とても  つらいけ ど

、あの瞬間 アルバイト先から  急に リストラを 宣告さ れ


片親に 責められ 罵られ た  者 は  このコ じゃな ・・・い




全部  私なんだ  と。





事実を 認めていくと 不思議と 何かが 胸の 中で

溶けていく 気がし た




〈 こ・・・ やっと  ねむりにつけ る〉


そんな セリフを 残して  もう一人は  きえていっ  ・・・た






! 勝ったんだ   私




今まで ずっと 共に 過ごして来た だけに

さみしいような 感情【きもち】  でも  ・・・あっ た






END

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