第2話 プロローグ2
翌日……
「いやー、カラオケ楽しかったな」
と、龍斗。
今俺は、昨日のメンバーと待ち合わせをして、学校に向かってるところだ。
俺は内心、よっしゃー!待望の友達との登校!などと叫んでる。
小・中学校のころは、超能力をあまり制御できなかったので、籍だけを近くの学校に置き、研究所内で勉強をしていたのだ。そのため、友達なんて一人もいなかった。まあ、その代わりにと言っては難だが、いつも勉強を教えてくれた美人の研究員さんは居たが……。
そんなこともあり、友達との登校は、夢のまた夢だったのだ。しかし今日、その夢が叶った!こんなに嬉しい日は無い!
今日なら死んでも構わない!そう思えるほどだ。
「確かに楽しかったな……陸も結構ノリノリで歌ったしな」
勇が苦笑いをしながら言った。
白雪も、「確かにノリノリだったね……」と苦笑いをして言う。
他の二人も苦笑いを浮かべてる。龍斗に至っては、ニヤニヤだ。
こいつ、言いふらす気満々だな……
そう思って、
「おい、龍斗……絶対にばらすなよ?」
念のため釘を刺しておく。
「しいたけの山」
くそっ、そう来たか!
「まあいい、一袋ぐらいなら問題ないからな」
「プリキ○アの歌凄く良かったよなー」
「お、おい!じゃ、じゃあ、二袋でどうだ!」
「プリキ○ア♪プリキ○ア♪……」
「わ、分かったから!いいからやめろ!何袋欲しいんだ!」
俺は怒鳴った。凄く怒鳴った。とにかく怒鳴った。
こうゆうの初めてだからプリキュア歌えば盛り上がると思ったんだよ!
俺以外皆笑ってやがる。
とりあえず三人を睨む。
三人は同時に黙る。
よし、これでいい
「で?龍斗、何袋欲しいんだ?」
「……一箱」
「……箱?確か百袋ほど入ってるやつだよな」
そう聞くと、龍斗は頷いた。
「一袋が百円ほどだから……箱で……い、一万!?」
「払えないのか?……だったら「は、払うから!」そうか、買ってくれるのか!いやー、助かる助かる。ありがとな!……よし、これでこの話はお仕舞い!じゃ、学校に行くか」
アァ、オレのカネが……
その後は、皆で笑いながら登校した。
教室のドアを開け、勇が「みんなおはよう!」と元気良く挨拶をして、教室に入っていった。白雪もそれに続き、挨拶をして中に入っていった。
他の二人も同じだ。俺も勇達に続いて教室に入った。
しかし、他のクラスメイトは教室の隅に固まっている。
「どうしたんだ?」と勇が聞くと、
副学級委員長である藤牧 賢汰が一歩前に出て「床を見てくれ」と言った。
そう言われ、教室の床を見る。すると、そこには魔法陣のような模様が描かれていた。
「これは……一体……何だ?」
勇が藤牧達の方をもう一度見た。
「俺達にも分からん」
藤牧は自身の眼鏡を拭きながら言った。
「とりあえず先生を―――」
「それは無駄だよ。何度も試したが、どうやらこのクラスからは出られないんだ。」
「じゃあ、スマホは?」
藤牧は首を横に振る。
「圏外だ」
「じゃあベランダは?」
今度は無言で首を横に振った。
勇は、藤牧の言ってることが正しいのか確認し始めた。一つ一つ確認してみたが、藤牧の言うとおり、全てダメなようだ。
もしかしたら、俺ならいけるんじゃないのか?
そう思い、ドアに向かって足を出した。
しかし次の瞬間、床の模様が光り、意識が暗転した。
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