第2話 一年後期(前半)

 後期に入って、文化祭が終わった。

「あーあ、部活、退部したよ」

「だよね。画力が低下して仕方がないもん、あんなとこにいたら精神的にもやられるわ。あ~。推しに会いたい」

 真輝と真琴とわたしの三人で嘆いていたのは、漫研のブラックさ。

「二次創作、文化祭でバンバン描いてたのに、オリジナルを描けって言われてもさ~! うちが好きなのはフィギュアスケートだけだし~!」

 真輝は無類のスケオタで、スケートもののオリジナル漫画を描いている。

 たまに見せてくれるけれど、レベルが違いすぎて。

「あと少しでさ、オリンピックの描写が入るの。そっちの画像とかも調べてる」

 もうすぐ年末になる。

 わたしたちはコミケに行こうという話になってて、待ち合わせは学校の最寄り駅になった。

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